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PE面接対策24:ファンド別サーチ(Lone Star/ Hudson編)

はじめに

 本記事の対象者はPEファンドへの転職希望者です。
 本シリーズではファンド各社の特徴について記載します。
 就職活動においては転職先を知ることはとても重要な一方で、ファンド各社の情報は、各社HPおよび一部転職エージェントによるPR記事があるものの限定的な状況です。ここではネットサーチに加え、私個人の印象、社員、元社員から得た1次情報、2次情報を含め記述し共有します。
※大きく外れていないと信じている情報を書きますが、完全性・正確性については担保できない点ご留意願います
 今回はLone Star (Hudson)について書いていきます。過去のAPポラリスカーライルCVC丸の内キャピタルJIPNICD CapitalロングリーチCITICCLSALキャタルトンPAGIAPJGIAJ-STARインテグラルNSSKユニゾンMBKBain Capアスパラントの記事も併せてご覧ください。

外資Large Capファンド全体の特徴・論点

 ここでの外資Large Capの対象はざっくりファンドサイズ2,000億円以上を想定しています。
そうしたファンドの特徴としては
・元々本国(米国、欧州又はアジア)で複数回ファンドを組成しており、日本国外でのトラックレコードが豊富
・ファンドの投資対象はグローバルか、アジアリージョンか、ジャパンファンドか
・ICの意思決定に際しどこまで日本チームが形式的/実質的な権限をもっているのか
・ファンドとしてオークションにどんどん出ていくのか、相対案件を目指していくのか
・インダストリーフォーカスがあるか
・大きくなればなるほど、ファンドサイズ自体で一定の差別化要素ができる&競争を減らせる。超大型案件となると実際にできるファンドは片手に限られる
・PEの中でも最もcompetitiveな報酬水準

自身とのフィットを確認すべきチェック項目

 チェック項目は各自で持っていると思いますが、少なくとも下記については確認をした方がよいでしょう
1.ファンドの投資スタイル
 ー投資の意思決定方法(合議制、IC委員長一任等)、日本のみで意思決定できるのか、グローバル、アジアでICを開くのか
 ー業種の偏り(BtoB、IT、ヘルスケア、小売り・サービス、多店舗展開・・・)
 ー投資手法の偏り(事業承継/カーブアウトバイアウト、再生、成長投資)
 ー得意なアングル
2.報酬水準
 ーベース+ボーナス、イベントボーナス
3.キャリー配布
 ーディールキャリーかファンドキャリーか。どのタイトルから対象か
4.ワーキングカルチャー
5.主要メンバーのバックグラウンド

記事の対象として想定する外資Large Capファンド

・カーライル
・ベイン
・KKR
・MBK
・CVC
・EQT/ベアリング
・ブラックストーン
それでは本記事ではLone Starについて書いていきます。

Lone Star:概略

 ジョン・グレイケン(John Grayken)によって設立されたローンスターは、不動産、株式、クレジット、その他の金融資産にグローバルに投資するファンドに助言を行う大手プライベート・エクイティ・ファーム。1995年に最初のファンドを設立して以来、22のプライベート・エクイティ・ファンドを組成し、総額約850億ドル(約10兆円)の資金を運用。同社は、商業用不動産ファンド、オポチュニティ・ファンド(企業投資ファンド)、米国住宅用モーゲージ・ファンドの3つの分野でファンドを組成している。日本では不動産ファンドのイメージが強い。これまでにも何度かコーポレートバイアウトのチームを組成すべくトライしたが、定着していなかった。2021年より改めて日本でコーポレートバイアウトのチームを立ち上げるべく、動き現時点で少なくとも4名のメンバーを配置している
 なお、バイアウトのIRチームは古くから東京に拠点を置いており、日本においては人数を含めてIR側の方がプレゼンスが高いのが実態

Lone Star:現在運用中のファンド

a global USD 8bn 2019 vintage fund


投資実績(日本)

センクシア株式会社(カーライルから譲受け)

 ここからはLone Starの特徴を前述「自身とのフィットを確認すべきチェック項目」で書いた5つの観点(1.ファンドの投資スタイル、2.報酬水準、
3.キャリー配布、4.ワーキングカルチャー、5.主要メンバーのバックグラウンド)+余談・噂から考察していきます。
 なお、これまで同様、当初は500円と価格設定を致します。

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