見出し画像

【英論抄読】脳卒中入院リハビリテーション後の日常生活動作の依存度に関する機械学習ベースの予測の開発と検証。決定木分析

📖 文献情報 と 抄録和訳

脳卒中入院リハビリテーション後の日常生活動作の依存度に関する機械学習ベースの予測の開発と検証。決定木分析

Iwamoto Y, Imura T, Tanaka R, Imada N, Inagawa T, Araki H, Araki O. Development and Validation of Machine Learning-Based Prediction for Dependence in the Activities of Daily Living after Stroke Inpatient Rehabilitation: A Decision-Tree Analysis. J Stroke Cerebrovasc Dis. 2020 Dec;29(12):105332.

🔗 ハイパーリンク

DOI, PubMed

📚 概要

[背景と目的]
脳卒中の重症度や患者の年齢など、既知の予測因子はリハビリテーション治療では変化しないため、単純で変化しやすい変数を使って正確に予測することは臨床的に意義がある。脳卒中患者の日常生活動作(ADL)依存度を予測するために,変化しやすい変数だけを用いて確立された臨床予測ルール(CPR)は限られたものである。本研究では,脳卒中患者のADL依存を特定するために,機械学習を用いたCPRを開発し,評価することを目的とした。

[方法]
合計1125名の脳卒中患者を調査した。当施設の回復期リハビリテーション病棟に入院している全脳卒中患者の維持データベースを使用した。ADL依存度の予測にはFIMサブスコアのみを用いた分類回帰木(CART)手法を用いた。

[結果]
CART法は,FIM移乗(ベッド,椅子,車椅子)(スコア≦4.0または>4.0)をADL依存の最良の単一識別因子として同定した。移乗(ベッド、椅子、車椅子)スコアが4.0を超える者では、次に良い予測因子はFIM入浴(スコア≦2.0または>2.0)であった。FIM移乗(ベッド、椅子、車椅子)スコア≦4.0の者では、次の予測因子はFIM移乗トイレ(スコア≦3または>3)であった。CARTモデルの精度は0.830(95%信頼区間、0.804-0.856)であった。

[結論]
脳卒中患者のADL依存度を特定するための中程度の予測能力を有する機械学習ベースのCPRが開発された。

🌱 So What?:何が面白いと感じたか?

○●━━━━━━━━━━━・・・‥ ‥ ‥ ‥

前回、脳卒中患者に対し同じ決定木を用いた研究を紹介した。

決定木は非常に分かりやすくて有用な解析である。現在絶賛勉強中である。
脳卒中患者のみならず、様々な対象者に対し、CPRを開発していくことが大切だと考えられる。

○●━━━━━━━━━━━・・・‥ ‥ ‥ ‥

良質なリハ医学関連・英論文抄読『アリ:ARI』
こちらから♪
↓↓↓

#理学療法 #臨床研究 #研究 #リハビリテーション #論文 #英論文 #文献抄読 #英文抄読 #エビデンス #健康 #サイエンス #教育 #ARI #ミントライム

○●━━━━━━━━━━━・・・‥ ‥ ‥ ‥

本マガジンを始めた経緯や活用方法はこちら
↓↓↓

医療従事者における道徳感についても記事にしていますので良かったら読んで頂けると嬉しいです。

最後まで読んで頂きありがとうございます。今日も一歩ずつ、進んでいきましょう。

○●━━━━━━━━━━━・・・‥ ‥ ‥

少しでも参考になりましたら、サポートして頂ければ幸いです。