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性の復活の旅路~東洋の魂を求めて~

『大乗起信論』を読んで、びっくりした。私は如来になりつつあるからだ。先ず、境地を本書の概念に沿って、整理してみたい。

本来の在り方=「私という主体の自由自在な意志、反逆精神という世の規律に存在し得ない、社会の秩序に殉じない私。社会との葛藤、仁の相互の生かし生かされ合う調和関係を、私の生の誕生の意義、即ち、命とする本体。」

根源的無知=「私の主体が自由に社会で発揮できない(然らば、搾取関係故に社会の衰退を招く)、其の受容した卑賎の感情(主体の突出(反逆精神)が蔑視の対象化とされる)が執着の起因となって、ありのままが見えなくなる。」

卑賎感情による私の自己像が私の苦への原因(執着)であり、自ら苦を生む条件となり、結果となる。日本での幼少期の反逆精神による行為は、凄まじく、過激でもあった。幼稚園児であった頃、数々の制限の打破に努めてきて、人間として子供ながら、大人の振舞いを超えて、「禁止」というタブーに向かって挑戦してきた。同調圧力で、私の苦が抑えられて私が消えそうになるから、反逆精神が益々強まっていく。私の生命の為の生きる印である。私は、本々、完全なありのままの姿が備わっていて、其れが衆生との軋轢を生んでいた。本体が、反逆の意識で自己の本来の在り方を欲していたのである。其の、反逆は大衆との関係の自由意志の妨げの根として、卑賎感情に対する反応として作用していた。其れは、苦しみに反応して更に苦しみを肯定化して持続させていたのである。反逆が利用されて、自分が消える、反応すればする程、苦の原因である反逆が肯定化されて、利用される。その時、自分の存在意義の危機に陥るのだ。そこで、私は陽明学に辿り着いたのであった。だが、陽明学を窮めたが、心の理を回復しても、客観的理、人の理に順う性ではないと精神の意志崩壊で解る。其れも、苦の再生産を拒むための選択だった。そして、禅の修行で、苦の滅却を図る。ついに、陽明学と禅の融合で利用されない境地に立った。其れが天人合一である。根源的無知は、卑賎への執着だったのだった。卑賎の情が本来の在り方に取って代る時、ありのままの自分に戻るのである。其れは、執着も苦もない、悟りの世界なのだ。私は、衆生の理の思考回路に於いて、自己を主体化できない。本々、生まれた素質が、其の世界を飛び越えた秘なる力によって突き動かされているからだ。其れを否定すれば、命の意義がなくなる、其れは社会の中で私が人と共に昇華する主体を本質とするからである。だが、卑賎の情が、反逆が利用されれば、私の死を意味する。だから、私は人と違うことを敢えてするのを生存方法として重宝し、其の世界観の中で自己の在るべき姿を追求し、本来の自己を取り戻すから、ついに、私が真の私になり得るのであった。これは、私の運命であり、人生の予め設定されたプログラムの克服なのであった。私の主体は、社会の奴隷体に成れない、其れは、私が宇宙から授かった性(生命力)のギフトなのである。私の本体は、永遠に主体であり続ける事、社会に個を没させないこと、其れが社会に生かされ生かす私の生まれた意義と運命なのである。其の本体を本来の状態に戻すこと、其れが天人合一の根であり、本体、そして大いなる宇宙の動きなのである。動き続ける命が、本来性を発揮する、こんな美しい自分を、幼少期に開花した赤子の心(良知)のありさまを維持し、大人になっていきながらも、其の性(本体)の完成に、いつも夢見て、憧れていたのである。つまり、今、修行の過程に於いて、ついに認識の限界を反逆精神で飛び越え、反逆精神で生活の規律を自己の主体の活性化の中に努める日々の積み重ねにより、その都度、時と共に執着を消去し、反逆の世界で人の眼を排斥し、自己の法身を、執着の疑いの打破の連続によって真理に到る方法を体得したのだ。其れが、心から沸き起こる純粋な感情の慈悲心に繋がった。その慈悲は、真の己を欲する(法身)私が社会で生かされる自己である。性(命)が利用されて力が弱まるよりも、反逆精神の利用で自己の世界の規律の中で人を律する世界に居るのである。其れは、私が私である脱皮であったし、其の規律に自分を生かすことで、命が自由に生きられる。どうして、人と人は繋がるか、其れは動物と、見えない絆で結ばれるのと同じように、皆が意志を持っているからである。その意志という眼に見えない実体は、本来一体化していて、共に昇華するための道具なのだ。その時、言語の形の繋がりは意味をなさなくなり、只、形而上の意志の働く世界でしかない。私が私らしくある、それが宇宙の定め、私の生きる運命、生まれてきた意味と為さねばならない意志の定めなのだ。生きていて良かった!主体を存分に生かす、陽明先生、禅の修行、仏陀、老荘、三島由紀夫、etc...ありがとうございました。

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