パンちゃん🐼🍞

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最近の記事

勝手に慕っているよ

日々、今後の生き方を、問う 日々、まともに満たされる方法を、問う 日々、周りにいる人々の笑顔の源を、掘る 君たちが君たちらしく 澄んだ空気の中を駆け回っていると 心の芯の方から安心感が湧いてくるんだ あなたが私のことを 日常のふとした瞬間に思い出してくれたと 分かるだけでも 誰かの為だけの自分ではない自分の 存在が証明されたような気がするんだ そして 私はいつも同じことを少しだけ違う言葉で 綴り続けている気がするんだ だからもう文章を残す必要もないだろうと 一度

    • 私があなたを【scenario】

      シチュ:エルフのフィーナが、幼なじみのエルフであるサカモディアに話があると呼ばれた🧚 🐈:話って何かしら? 🍑:フィーナ…、俺はずっと考えていたんだ…、やはり、君のそばにいながら、君を…愛する人を守りたいんだ…! 🐈:な…守ってもらわなくてけっこうよ! 🍑:フィーナ…結婚してください。 🐈:こ、断るわっ…!あ…!違うの…つい、いつものように… 🍑:じゃあ…受けてくれるのか? 🐈:ええ…、そうね…、でも!守ってもらわらなくてけっこう!私があなたを守るわ! *・゜

      • 夢が織り重なった先に

        それは逢瀬の終わり際である夜更け 愛する男女が 違う方角に舳先を向けている 細長い二艘の小舟に それぞれ足を踏み入れる時刻まで あと僅かとなっておりました 彼らは川に揺られて もといた地に戻るのです まるでこの夢が織り重なったような 不思議な一刻(いっとき)が 何事もなかったかのような感覚になる もとの日々へ 彼女はおぼろげに心を決め その舟乗り場へ歩を進めます 彼はそんな彼女をゆるやかに引き留め まだ僅かに残された時を告げて 舟乗り場の近くから 展望台のような場所

        • 行列に向けて走るのに精一杯【scenario】

          シチュ:小学一年生のこぇみぃちゃんとお友達のシカヘルくんが、いろんな体験コーナーができるイベントに訪れた✨ 🐈:うぁーっ!すでに行列ができておるーっ!走れーっ! 🦌:はぁ…勾玉(まがたま)作り体験の行列はここかなぁっ…ぜーぜーはーはー 🐈:これは何の行列なのかなぁっ…ぜーぜーはーはー 🦌:はっ!違う!僕たちが並んでるのは、埴輪(はにわ)作り体験の行列だ! 🐈:うぁぁぁ!勾玉作りの行列はあっちかぁぁぁ!!!走れーっ!!! *・゜゚・*:.。..。.:*・':.。.

        勝手に慕っているよ

          光りとどまる蛍

          弱みが滲み出てしまう人々に まるで蛍のようにふらふらと寄っていく それが私という人間の今までの人生でした 良かれと思って慈しむ その結果として相手の甘えと怠惰を生み 耐えられなくなった私に 凶器を手に入れてしまう程の人もいました どんなに時を経ても 私は同じような人生を繰り返していたのです その最中に出会っていたのが あなたでした 当時のことを思い出しても 冗談を飛ばし合う二人に男女間の空気は 漂っていなかったように思います 気丈なあなたと私は対等 優しさをかける必

          光りとどまる蛍

          永遠に崩れない【scenario】

          あんず🌹「…これ何ですか?可愛い」 先生🌸心の声 ブレザーのスカートをかすかに揺らしながら前かがみになり、職員室内で俺のデスク上に飾られた小さな人形を見ているのは、18歳の教え子だ。 🌸「ん?虎雄(とらお)と竜雄(たつお)」  🌹「何ですか、それは。怪しくて可愛い♡」 🌸「ふわぁ…、そか」 🌹「ちょっと先生!あくびして、めんどくさそうにしないで!」 🌸「ん?あぁ…」 🌹「ちょっと!周りきょろきょろしないでくださいよ!あんずが用もなく話しかけてるの、迷惑ですか?」

          永遠に崩れない【scenario】

          初夏の街路樹、幻に目がくらむ

          街路樹が煌めく都会の中心 その土地の象徴のようなTV塔がまるで 初夏の日差しを好んで浴びている人々の 居場所を与えているかのように そこに存在していた 僕らはその居場所の片隅で 景色の一部に同化するかのように カフェの影にある木製テーブル越し 秘かに身を寄せ合うことに決めたんだ 腰を落ち着け微笑み合った僕らは 君が紺地に花柄舞う日傘をさしたことで より一層街の一部と化し 向かい合って手を繋いだままキスをした きっと僕らは大丈夫だと思った また離れ離れになってしまうけれ

          初夏の街路樹、幻に目がくらむ

          いつでも競っちゃう⭐︎【scenario】

          シチュ:中学一年生の姉(🕶️)と小学一年生の妹(🐈)が、いつも競っていた。 🐈:私が先にお風呂入るのーっ! 🕶️:私が入るって言ったとたんに、何なのーっ! 🐈:お風呂場まで走って、先に着いた方の勝ち!!! 🕶️:えーっ! 🐈:よーいっ、スタート! 🕶️:あっ!待ちなさーい! 🐈:ダダダダダダ(走る音) 🕶️:emiーっ! 🐈:うわーっ!お風呂になんかいるーっ! 🕶️:先にシカヘルパパ入ってた… *・゜゚・*:.。..。.:*・':.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:

          いつでも競っちゃう⭐︎【scenario】

          刹那的に報われる

          どうして僕の心はこんなに 寝ても覚めても 君のことばかりなんだろうと 数ヶ月かけて考え続けていたんだよ あまりにもおかしい あまりにも常軌を逸している 君にとっての 僕への新鮮さが 腐敗していくのが恐い 心が苦しい どうして、こんなにも あ そうか 僕は もうずーっとずっと前から 君のことが好きだったんだ この恋は再会から始まったんじゃない 再会するよりも何年も何年も前 出会った頃から 君のことを とても久しぶりに飲みに行ってみたら 君がやたらと僕に対

          刹那的に報われる

          恋が始まる時 【まゆらさんとのコラボ作品】

          序章のようなもの、パンダ担当🙇‍♀️🐼🍞✨✨✨ *・゜゚・*:.。..。.:*・'*:.。. .。.:*・゜゚・* 「え?!全然無理なんだけど」 一人暮らしで、本来は静かで心落ち着いているはずの夜。スマホの向こう側にいる男子大学生の突然の要望に、思わず笑ってしまった。 「なんで?!姉さんは、サークルの飲み会がなくなった僕に寂しい夜を過ごせと?!」 こいつ、相変わらず子犬みたいだな。 「寂しいからって、こんな夜に私の部屋に来たいとか、いきなり電話してくる?」 「僕

          恋が始まる時 【まゆらさんとのコラボ作品】

          きゅうりが地面に【scenario】

          シチュ:屋台が並んでいる桜祭り🌸🌸🌸 ペットのシカちゃんを連れたこえみぃちゃんが、棒にささったきゅうりの一本漬けを買った🥒🌸🌸🌸 🐈:わぁぁぁ!さかさまにしたら、きゅうりが地面に落ちたぁぁぁ。 🦌:何やってんだよー。ほら、店の人がサービスでもう一本くれるってさ。 🐈:わぁぁん、優しい…!ありがとーございましゅ…!でも…また落としたらこわいから、そのきゅうり、このシカちゃんのツノにさしてもらえましゅか? 🦌:うわっ、ささった…! 🐈:ここで一句! ツノささる きゅうりを食べて

          きゅうりが地面に【scenario】

          毒花咲き乱れる地を駆けて

          意思の疎通とは 伝えたいこととは 聴いて欲しいこととは 知って欲しいこととは 「今の相手にとって 私の存在は迷惑なんじゃないか」 という感覚とは いつも心のどこかで 怯えていることがあった だからあなたの温かい胸の中に 安心安全な空間に 一刻も早く飛び込みたかった だけど私がその日聞かされた、 あなたが待ち受けてくれるその居場所に 私は愕然としてしまったの 「そこはダメだよ…」 どうして伝えることが 出来ていなかったのだろう そこは私の種族にとって 致死率

          毒花咲き乱れる地を駆けて

          白玉みたいな恋、欠けて

          白玉みたいな恋だった あなたに話しかけられるたび 一人、反芻しながら 空中に漂う もらえた言葉の白く輝く粒子が 消えて無くなるその前に、 急いで心の中にかき集め 都度、大切に 小さな白い物体にまるめていったの そしてまた あなたに会えた心沸き立つ瞬間に まるめてあった小さな白い物体を ひとつずつそこに落としていった 沸き立つ恋心の中で あなたからもらえた言葉が 白く輝く白玉のようになっていく つるつるとぴかぴかと、ほら あぁ、これで もし元気がなくなっても ひと

          白玉みたいな恋、欠けて

          両腕の中に君を閉じ込めて まゆらさん作

          この詩は、私が脚本を書かせて頂いたボイスドラマ『右瞼の端に熱を』の登場人物「光」を思って、まゆらさんが書いてくださりました…! *・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・* ひとつ年下でまだ高校生だった君の事を大切にしたいという気持ちと、メチャクチャにしたいという気持ちが常に俺の中でせめぎ合っていたあの頃。 俺の仕事が休みの時に、部屋に遊びに来る位しか君に会えなくて… 俺は、段々大きくなっていく自分の気持ちを抑えきれなくなっていく。 卒業したら

          両腕の中に君を閉じ込めて まゆらさん作

          文章表現を指先で再び

          あなたが20代の頃に夢中になり 一人読み耽ったという作家の小説を 私に教えてくれたのは まだ私たちが出会って間もない頃だった 私はあなたの軌跡が知りたくて その小説をとても丁寧に扱ったの 読み進める度に出会う 惹き込まれてやまないその文章表現に 私は物語から一旦抜け出て あなたに都度報告していたの この表現がどうしようもなく美しい あの表現が考えつかないほど深い そんなやり取りをしていたあの頃の私たちは とても親密でとても閉鎖的で きっと誰も入り込むことができなかった

          文章表現を指先で再び

          玉座

          私の心を取り囲む世界は 私が侵されている 中毒の集合体でできている その中毒ひとつひとつはまるで 私の体の何百倍もある パステルカラーのクッション 色と色が敷き詰められた空間で 小さな私は おしりからあっちで跳ね うつ伏せでこっちで跳ね 様々な中毒のクッションに保護されている ふと見上げると この淡い世界の一番高い位置で 玉座に君臨しているのは 紛れも無いあなただ あなたは時折 私にとっての恵の雨のような言葉を降らせ 何の躊躇(ためらい)もなく 想像の及ばない遥か彼方