永遠に崩れない【scenario】

あんず🌹「…これ何ですか？可愛い」

先生🌸心の声
ブレザーのスカートをかすかに揺らしながら前かがみになり、職員室内で俺のデスク上に飾られた小さな人形を見ているのは、18歳の教え子だ。

🌸「ん？虎雄(とらお)と竜雄(たつお)」　

🌹「何ですか、それは。怪しくて可愛い♡」

🌸「ふわぁ…、そか」

🌹「ちょっと先生！あくびして、めんどくさそうにしないで！」

🌸「ん？あぁ…」

🌹「ちょっと！周りきょろきょろしないでくださいよ！あんずが用もなく話しかけてるの、迷惑ですか？」

🌸「どちらかと言えば迷惑です…お前は一度始まったらしつこいんだよ…色々と…」

🌹「え？何か言いました？あ！虎雄の目がハートになってる♡可愛い！」

🌸「あぁ…」

🌹「どこで買ったんですか？」

🌸「旅行の土産にもらったんだよ」

🌹「お土産？誰からの？」

🌸「嫁さん」

🌹「あ……、急に可愛くなくなりました」

🌸「まじか……、あ、ほらチャイム。掃除だぞ」

🌹「……はぁい」

🌸心の声
予鈴によって発生する、学校中にいる人間の濁流が、俺たちの間に流れる微妙な空気を覆い隠す。
それを利用して彼女が呟く言葉は。

🌹「先生、今日も好きです」
🌸「だめです」

🌸心の声
そうして、パタパタと行ってしまった彼女。
自由でいいよな、若いやつは……。
そしてつい、大人になった彼女を想像してしまう。

🌹「乾杯っ」

🌸心の声
そんなフレーズを赤い唇からこぼし、チェーンのピアスを揺らしてグラスを傾ける彼女。
そして結局こう呼ばれるんだ。

🌹「ねぇ、先生」

🌸心の声
そう、俺たちの関係は永遠に崩れない。
そしてそれが、一番居心地がいいんだよ。

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以前、stand.fm《音声アプリ》にて配信中の『桜あんーchronicleー』という番組に、シナリオを書かせて頂きました😊✨✨✨(2回目です😭✨)

こうゆう女の子書くの楽しいです…(´ｰ｀)遠い目。笑

🌸🌹『桜あんーchronicleー』🌹🌸

『朗読あんの 読みます！読みます！あんちゃんねる！』
朗読あんさん🌹✨✨✨✨✨

『桜吹雪🔰ボキャ貧によるざっくばらんradio🙏』
桜吹雪さん🌸✨✨✨✨✨

ありがとうござました😊✨✨✨

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