【読書記録】村上ラヂオ2 村上春樹
村上春樹「村上ラヂオ2 おおきなかぶ、むずかしいアボカド」を読了した。
「村上ラヂオ」同様、気楽に読めるエッセイだ。
一つ一つが長過ぎず、短過ぎずいい感じの長さなのでちょっと空いた時間に手に取るのもいいし、寝る前などのリラックスしているときなんかに読むのもいいと思う。
私は特に「コミュニケーションが必要なんだ」というお話が好きだ。
私はアニメや漫画が好きで、ある漫画作品にのめり込んでいる。
いわゆる「オタク」ってやつだと思う。
(世間的にみたらオタクなんだろうけど、オタクの皆さんから見たらオタクと呼ぶには浅いのかも知れない。)
漫画は全巻持っていて、新刊は特典をチェックし、大体は発売日当日に買いにいっている。
(たまに用事や天候の影響で発売日に変えないこともある。)
アニメも必ず追いかけている。
でも、イベントも応募も参加もしていないし、グッズは数個しか持っていない。
Xのポストを見るとたくさんの人が新しいグッズが出ると購入しているし、自分の持っているグッズを並べて写真に収めてポストしている。
私はこの作品が好きだけど、ファン、オタクではないのかな…
と思っていたときにこの本のこのお話に出会った。
そうだ。
数ではないんだ。
自分がどれくらいその作品を理解し愛しているか。
そして、それらの記憶がどれくらい鮮やかに留まっているか。
それが大事なんだと気づきました。
私にはその作品と初めて本屋さんで出会った時、
大人買いして一気に読み切った時、アニメ化で感動した時、
推しが成長したシーン、
主人公に感動し絶対についていこうと決めた日など、今でも鮮明に思い出せます。
というか、その作品に出会ってから毎日にハリが出ています。
コレクション、推し作品を愛するというのはこれらで十分なのかも知れない。
所持するグッスが多いか少ないかではないのだと思った。
(グッズが多い人を批判しているわけではなくて、少なくても、持っていなくても愛しているだけでいいのかも知れない。そういうことが言いたいです。)
たまたま手に取った村上春樹の本がこんなに私のオタクについてもやもやしていた部分を晴らしてくれるとは、思ってもみなかった。
こういう出会いがあるから本を読むのは止められそうにない。
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