見出し画像

転職期間のおてつたび!鶴居村で待つもうひとつの家族の物語 【おてつびとインタビュー vol.3】

🐝おてつびとインタビュー vol.3🐝
山永 航太(やまなが こうた)

2019年冬、転職期間を利用して北海道・|鶴居村《つるいむら》へおてつたびをした山永航太さんのインタビュー記事をお届けします♪

画像2

●基本情報●
おてつたび先:
丘の上のわくわくカンパニー
地域:北海道・鶴居村つるいむら
期間:
2019年12月06日(金)〜13日(金)
おてつたび内容:パンの仕込み、ファームレストランでの接客ほか
詳細:https://otetsutabi.com/plans/14

鶴居村は北海道の東南部に位置し、大自然に囲まれた隠れたリゾート地。釧路空港からは車で3〜40分ほどの場所にあります。
 白と黒の胴体にすらっと伸びた長い首、そして頭頂部の赤色が美しい特別天然記念物の鳥タンチョウは、日本最大の野鳥です。タンチョウが村名の由来になっており、村の南部に広がっている釧路湿原を中心とする湿原・湿地帯では、冬になるとタンチョウの優雅な姿を間近に観察することができます。

区切り線

◆おてつたびに参加した理由

こんにちは。山永 航太やまなが こうたです。
東京都の西側、東久留米市ひがしくるめしの出身です。

これまでは日本最大手のEC企業で人事の仕事をしていて、転職期間におてつたびに参加しました。今後は40人くらいのベンチャー企業で、カスタマーサクセスを担当します。

自己紹介ありがとうございます。
それでは早速、鶴居村のおてつたびに参加した理由を教えてください!

はい。おてつたびのサービス自体は以前から知っていて、予定が合ったら行こうかなと前々から思っていました。旅が好きだし、東京生まれ東京育ちだから、ゆっくりできるような地域への憧れもありましたし。

転職が決まったので、有給を消化する期間を使ってどこかへ旅に行きたいなと考えていました。そこで条件が合うおてつたびを探してみて、日程が合ったのが鶴居村の案件でした!

◆留学で学んだ経験を活かせる機会

あらためて今回のおてつたびについて聞かせてください!

北海道鶴居村で「ハートンツリー」というファームレストランをやっている、『丘の上のわくわくカンパニー』さんにおてつたびに行きました。

ここではレストランの他にも自家製のパン・クッキー・チーズなどの販売や、お料理教室もやっています。

僕はそのファームレストランと「グーテンガーデン」という体験工房でお手伝いをしました。

お客さんを案内して、料理を出して……というホールの仕事が中心でしたが、キッチンの中に入ってパンの仕込みをしたり、下膳や皿洗いをしたりもしました。アルバイトをしていた学生時代を思い出して懐かしくなりました

鶴居村には外国からの観光客の方もよく訪れているので、英語で接客をする機会もありました。大学時代の留学で学んだ英語が実際の接客で活かせたので嬉しかったです。

あくまでもお仕事なので、しっかり働きましたね。

画像3

◆様々なバックグラウンドを持った人々

実際に行ってみたおてつたび先の印象や、現地の様子はいかがでしたか?

ハートンツリーでは20年以上前からホームステイなどの受け入れをされているそうで、外から来た人を受け入れることにはかなり慣れているなあという印象でした。

僕が行ったときも、いろんな方が来ていました。

道東の日本語学校のベトナム人学生2人は休みを利用して来ていて鶴居の村についてSNSで発信していましたし、ベトナムに住んでいる日本人の子もいました。

1年間のワーキングホリデーで来ている台湾の子もいたし、シンガポール人の親子は、お母さんが12年前くらいにハートンツリーに働きに来たことがきっかけで3、4回くらい来ていると言っていました。

ハートンツリーには、いろんな所からいろんな理由で人が集まっていて、とても楽しかったです。

◆タンチョウと出会った幻想的な朝

夕食時の写真も送ってくださいましたね!にぎやかで居心地がよさそうな感じが伝わってきました。

初日の写真ですね。初日からみんなでジンギスカンを食べましたよ!美味しかったです!

あと、行く前から楽しみにしていたタンチョウも、期待していた以上にたくさん見ました!村には餌場が2〜3箇所くらいあるんですが、そこにいるといっぱいいるんですよ。

いちばん感動したのは、早朝5時くらいに出発してタンチョウを見に行った時です。

みんなで話しているうちに、「朝起きられる?」「もちろん行くよね?」と当然のように行くことが決まって翌日の朝に連れて行ってもらいました。

画像4

おお!タンチョウの生息地、鶴居村ならではの体験ですね!

冬の北海道ですから、夜中になると気温が下がってかなり寒くなります。そうすると、タンチョウたちは川のほうが暖かいから川に戻って寝て、夜が明けるとそこから起きて餌場に向かって飛んでいくんです。

きっと、バードウォッチャーにとっては最高の瞬間でしょうね。

それに加えて、寒い日には樹氷ができます。

あと、”けあらし”っていうんですが、温度差で川から湯気が出る現象。これも、ものすごく美しいです。

僕はすごく運が良かったんですが、早朝にタンチョウを見に行った日には、なんと、樹氷・朝日・タンチョウ・けあらし、その4つが揃っていて!
今思い返しても本当に幻想的な朝でしたね。

◆幸せを運ぶ「幸せ牛乳」

お話を聞いているだけでもなんだかドキドキしてきます。
そういえば、ハートンツリーには、自慢の鶴居村産「幸せ牛乳」という牛乳があるんですよね。

そうそう!ありました、「幸せ牛乳」!!
これがものすごく美味しい。濃厚で、甘くて、最高でした。

インターネット上のレビューでも、「砂糖が入ってるくらい、でも砂糖は入っていない」なんて書かれているらしいんですが、本当に甘くて濃厚な牛乳です。パンやチーズも、幸せ牛乳を使ってつくっていました。

幸せ牛乳、僕はワイングラスで毎日飲んでいましたよ。

幸せになりました!間違いなく!

画像5

◆25年生きてきて初めて知った「本当の朝」

いいですね〜!私も幸せになりたいです!(笑)
ところで、SNSの投稿で「本当の朝を知った」と表現されていた「本当の朝」についてお聞きしてもいいですか?

「本当の朝を知った」って投稿ですね(笑)

朝起きて、コーヒーと幸せミルクを入れて、自分でこねたパンも用意して。それで、景色を見ながら……広がる草原を眺めながら牛乳を飲む

朝日が上るところが、本当に綺麗ですよ。地平線だから。
そこで、気づいたんです。「これが朝か……!」って!!

本当の朝」、僕も25年生きてきて初めて知りました。

多くの人が知らない「本当の朝」!
体験したからこそ出てくる表現ですね……!

ぜひ皆さんにも知ってほしいです。

そしてもちろん、それを知ることができたのは鶴居村だからこそです。

幸せミルクもあるし、というか丘の上にあって村が見渡せるハートンツリーだからこその「本当の朝」です。

あと、凄いのは朝だけじゃなくて、夜もまた良いんです。

ハートンツリーがあるのは丘の上だから、周りが広くて夜は明かりもない。だから、夜になったら月もかなり明るく感じます星が空から降ってきそうなくらい一面に出ているのに、月の周りだけ何もないんですよ。いやあ、もう本当にすごい。

速すぎて願い事はできなかったけれど、流れ星も見ました

ベトナムに住んでいる日本人の子が最終日だったから、一緒に散歩をして流れ星を探しに歩いたら、本当に流れました!こんなことってあるんですね

◆まるで家族のような関係

なんてロマンチックな……!街中での生活ではなかなか出会えない景色ですね。
おてつたび先の人との関係性についてはいかがでしたか?

今回のおてつたび先が、外部からの人の受け入れに慣れているのもあると思いますが、お父さんとお母さんの二人の関係の作り方がうまかったというのが大きいかな。

……あ、お父さんとお母さんというのは受け入れ先のお二人のことなんですけど。

現地に到着して合流して、初めて対面したときに「なんてお呼びすればいいですか?」って訊いたら、迷わず「”お母さん”って呼んで!」って言われました(!)

お母さんもお父さんも僕のことを「自分の息子だから」って言ってくれるんです。そんな雰囲気だから、困ることもなかったです。

僕、普段は「ぽん」って呼ばれていて、下の名前で呼ぶのは親くらいなんですが、二人は「航ちゃん」って呼んでくれました。それも距離を縮めたきっかけになったと思います。

おてつたびに行く前のチャットでのやりとりからも、親しみやすそうな方だなあとは思っていました。僕も、変に気を使うことなく、ありのままで接することができたなと思います。

画像6

帰りたいと思える場所、もうひとつの家族

お父さん、お母さん……!!そんな素敵な関係ができたんですね!
山永さんは「おてつたび」と普段の旅との違いはどういったところだと思いますか?

現地を知ることができる、現地の人との関係性ができるのが、今までの旅、普通の旅と全く違うところですね。

特別な場所、”帰りたいな”と思える場所になったな」という感覚があります。一年に一回とか数年に一回は絶対に行きたいし、お父さんお母さんには、自分の転換点があったら報告したいです。

何かあるたびに連絡する、もうひとつの家族がいる。すごい良いですよね。本当に。

「旅行で行った」というより、「家族をつくってきたな」という感じ。家族というものを感じさせてもらえた温かい経験だったなと思います。

そういう声を聞けると、私たちも本当に嬉しいです!
最後に、山永さんにとってのハートンツリーとはどんな所ですか?

そうですね、繰り返しですけど「帰りたくなる場所」「家族がいる場所」です。

今後北海道に行くときはもう、「北海道に行くなら鶴居村でしょ!」という感じになりそうです。

今回は釧路市内にもあまり行けていないし、周りの地域にも行ってみたいです。ハートンツリーを拠点にして、レンタカーを使って色んな所を回れたら面白そうだなと思います。

ハートンツリーは本当にいい場所だったなと思うので、今後もハートンツリーがおてつたびを受け入れてくれたら嬉しいです。そうしたら、”おてつたび兄弟”みたいなものができるかもしれないですね。

知らない地域に行って、その地域を好きになる。

今回のおてつたびを終えて、気が付けば僕も、北海道の関係人口になっていますね!

家族がいる場所。きっと素敵な場所なんだなあと、あたたかくて優しい表現から伝わってきます。
今後、おてつたび兄弟ができるのも楽しみですね!山永さん、どうもありがとうございました!!

画像7

【取材:田中沙季・上野智弘 構成・執筆:田中沙季

区切り線

⭐おてつたび先地域⭐

note_北海道阿寒郡鶴居村

◆鶴居村HP
https://www.vill.tsurui.lg.jp/

◆NPO法人 美しい村・鶴居村観光協会
http://tsurui-kanko.com/

⭐おてつたびの最新情報⭐

Twitter
Facebook
Instagram

↓他の方のインタビューはこちらのマガジンにまとめています!↓

LINE追加ボタン_note


この記事が参加している募集

#ふるさとを語ろう

13,664件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?