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お楽し森の学校2022 3日目

こんにちは!三重県上野森林公園のスタッフいっぺーです。
2022年10月30日に開催した「2022年度お楽し森の学校」3日目の様子をお届けします。(“お楽し森の学校”の詳細については下記リンクよりどうぞ)


オリエンテーション〜ゲームで心ほぐし

第3回のテーマは「楽しいことを考えて作り始める」でした。
これまで子ども達はスタッフの準備したプログラムを体験してきましたが、これからは子ども達自身でアイディアを出し、計画を立て、森の中に「楽しいこと」を作っていきます。
果たして子ども達はどんな「楽しいこと」を計画したのでしょうか?

ボードに貼って並べたのは「楽しいこと」の例
この中からアイディアを真似ても大丈夫です。

プログラム説明の後は、「2文字クイズ」でリフレッシュ。
2文字の言葉をみんなでいっせいにしゃべって出題者に伝えるゲームです。
このゲームをすることによって朝から元気よく声を出すことが出来ました。

2文字の内、1文字だけを一斉に声に出します。
「いくよ!せーの、、」「も!!」「り!!」

次に、今日からグループを組んで「楽しいこと」を作るということで、「アクロースザリバー」でチームワークを試しました。
川に見立てた芝生の上に板を置いていき、その上をみんなで渡りきるゲーム。
「先に歩くから板を渡してね」「狭いから少し寄って。」「落ちないようにみんなで手をつないで行こう。」と話しながら挑戦していました。
失敗しながらもみんなでゴールできた時はうれしそうでした!

隣の人の手を掴み支え合うなど協力しあう姿が見られました。

竹のイスの作成再開!

ロープワークの復習も兼ねて、前回の竹のイス作りを再開しました。
子ども達は「角しばりってどうやるんだっけ?」と久しぶりのロープワークに首を傾げます。
しかし、子ども達の思い出す力はすごいもので、少しスタッフが教えると「そうだった!」と上手に結んでいきました。

スタッフから再度レクチャー。まずは一番簡単な「巻き結び」から。

グループの作業ということもあって中々思い通りにはいきません。
作業中に遊び始める子どももいて、「ちゃんとやってよ〜!」と他の子どもが怒る場面もありました。
それでも全く協力が見られなかった訳ではなく、ロープワークが苦手な子どもも竹を支える役をやったりと自分の出来ることをやっていました。

3人で作業を分担しながらイスを作っていきました。
こちらは昨年度も参加してくれた子ども達。
昨年度からの友だちということもあってとても楽しそうに作業していました。

最後に背もたれ部分となるネットをかけてイスの完成!
これまで2日目に練習したロープワークを実際に使い、「ササのカタパルト」と「竹のイス」を作っていきました。
このことが子どもたちの自信となり、これからの「楽しいこと」作りにも役立ってくれることと思います!

出来上がったイスの座り心地はサイコーです!

子ども達の「楽しいこと」会議

午後は、子どもたちの考える「楽しいこと」を絵に描くことからスタート。
そして、この絵を元に子ども達を「ツリーデッキ班」と「ササの秘密基地班」の2グループに分けました。
また、「ひとりでやりたい。」という子ども達もいましたので、「ひとりで作る班」というのも設けました。

みんなの絵をホワイトボードに貼り出して話し合い。
「これとこれは一緒にできるんじゃない?」とスタッフから提案しました。

グループが決まるとそれぞれで計画会議。
「ツリーデッキ班」では、ある子どもから昨年作ったツリーハウスを活かしたいと意見が出ました。
みんなでその意見を計画に取り入れ、ツリーデッキとツリーハウスを結ぶ橋を作ることになりました。
また、別の子どもからは的当て会場を併設したいとアイディアが出て、とても楽しいツリーデッキが出来そうです。

「去年のツリーハウスとツリーデッキを合体させたい!」と去年の参加者。
会議の中でさっそく面白いアイディアが生まれました。

「ササの秘密基地班」では、子ども達の間で作りたいものが違いました。
本拠地となる部屋、くつろげるイス、竹の壁とバラバラ。
そこで、森を切り開くところまではみんなで作業し、そこから別々に分かれ、各々が作りたいものに集中することにしました。

こちらは「ササの秘密基地班」
全員が初めての参加で、手探りで計画を進めていきました。

「ひとりで作る班」のメンバーは2人。
1人ずつスタッフと話し合い、それぞれひとりで「ササの秘密基地」と「竹のおもちゃ」を作っていくことになりました。 
これから同様の計画会議を何回か行っていきますが、子ども達がその過程を通して考えを言葉にする力を感じてもらえたらと思います。

2人のグループで作りたいものも違いましたが
お互いのアイディアに感想を交換してもらうという方法でコミュニケーションもとれる様に進めました。

「楽しいこと」の作成開始!何が出来るかな?

みんなで話した計画を元に、森の中に「楽しいこと」を作っていきました。
「ツリーデッキ班」ではデッキの梁を作る作業から。
角材を2本のヒノキに渡し、「角しばり」で固定しようとしますが、中々上手くいきません。
それもそのはず、相手は竹よりも大きなヒノキ、ロープを巻きつけるだけで一苦労です。
5人がかりで立ち向かい、やっと1本結ぶことができました!
しかし、あと1本残っています。どうやら梁を作る作業だけで終わりそうです。

「よし!もう一息!」最後はみんなで引っ張りました。

藪の方から「ササの秘密基地班」の声が聞こえてきました。
どうやら子ども達が剪定ばさみを片手に、森を切り開いている様です。
ところが、進んだ先にイバラが生えており、これ以上先には進めなくなりました。そこで、迂回して新たに別のところを切り開いていくことにしました。
こちらの作業も思った様にはいかず、初日はこれだけで終わりそうです。

みんなで腰をかがめてササを刈っていきました。

「ひとりで作る班」の子どもが作りたいものは同じく「ササのひみつきち」。こちらはひとりで黙々と森を切り開いていきました。
もう1人の子どもは「竹のおもちゃ」を作っていきました。
1日でノコギリを扱うのがとても上手になりましたよ。

また、ひとりで作るといっても孤立しているわけではなく、すぐ隣では他の子どもが違った「楽しいこと」を作っていて、それが気になったら一緒に手伝うことも可能です。
さっそく「竹のおもちゃ」を作っていた子どもが「ササの秘密基地」に興味を持って手伝っていました。
まだ「楽しいこと」作りは始まったばかりですが、どの班も作業を楽しんでいるようでした。

一方、こちらは「ひとりで作る班」。
ササを刈る作業からひとりでやってみたいとのことでした。
自分で編み出した発明品「竹のおもちゃ」ジャグリングの様に投げて遊びます。
これをみんなにも体験してもらおうと全員分作るとのこと。
それぞれ分かれて作業をしていましたが気付けば2人一緒にササを刈っていました。
「お楽し森」ではひとりと複数人と自由に行ったり来たりすることができます。

1日を振り返って

今回は子ども達自身で「楽しいこと」を考え、計画を立てることを体験しました。
まずはアイディアの可視化。子ども達に「楽しいこと」の絵を描いてもらうことで、言葉にしにくいアイディアも目に見えるようになりました。
そして、同じようなアイディアを持つもの同士で話し合い、「楽しいこと」の計画を練っていきました。
大人から見ると、子どの達の話し合に至らない点はあったのですが、考えを言葉として交わす回数を重ねることが大事なのかなと思います。
わずかですが、「楽しいこと」を作る作業を進めることもできました。
これから、どの様に「楽しいこと」が出来上がって行くのかがとても楽しみです。

そして、今回のベストシーンは、これまでロープワークに集中できなかった子どもが自分の「楽しいこと」を見つけ、イキイキとしていたことです。
その子どもはノコギリで材木を切るのが気に入った様で、ずっとその作業に熱中していました。
熱中できるものがあって良かったなと思います。

そして次回は、1日をかけて「楽しいこと」を作っていきます。
「楽しいこと」について、自分で考え、グループで計画を立て、実行に移す。
これを繰り返していきます。
上手くいかないことも出てくるかと思いますが、その時に子ども達がどの様に成長してくれるのか楽しみです。

最後はみんなで振り返り。今回の作業について意見を交換し
次回の予定についてもしっかりと確認して、1日が終了しました。

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