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ポジティヴヘルス

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オランダ発・新しい健康のコンセプト、ポジティヴヘルス。
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ポジティヴヘルスの源泉を辿って。Dr.Jungの実践と現場を体感し、彼の言葉を記録する。

ポジティヴヘルスの源泉を辿って。Dr.Jungの実践と現場を体感し、彼の言葉を記録する。

Dr.Jungと5年ぶりの再会。ポジティヴヘルスのコンセプトづくりから関わり、常に自身の地域で実践と発信を続けているユング。今回改めてオランダの医療の歴史と、地域で実践するべきことの変化。Jung自身の体験から生まれたポジティヴヘルスの実践について話を聞くことができました。

ポジティヴヘルスはタクシーの運転手と同じ。
タクシーに乗ったらまずはなにを尋ねられますか?

「どこには行きたくないですか

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5年ぶりのポジティヴヘルス研修&ツアースタート!

5年ぶりのポジティヴヘルス研修&ツアースタート!

2024ポジティヴヘルス研修&ツアー が以下の予定で開催されます!
第1回 4/6(土)@長野県軽井沢町
第2回 4/14(日)@福井県福井市
第3回 5/21(火)〜5/24(金) @オランダ +現地視察ツアー

2019年にポジティヴヘルスの提唱者、Dr.Huberを招いて開催されたポジティヴヘルス研修。毎年やりましょう!と言ったままコロナ禍に突入に凍結していました。

この間、現地にいるスタ

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最期の夢を叶える、黄色い救急車

最期の夢を叶える、黄色い救急車

AmbulanceWens 2019年1月訪問

最期の夢を叶えるチーム。
6台の救急車と270人のボランティアで年間2000の夢を叶えている。1日あたり5件以上。研修に行った日は救急車は2台だけが残っていて、その時今、オランダのどこかで4つの夢が叶っているってこと。

「行けないところはない」

と、ポリシーを設立者のKeesVeldboreさんは言いました。実際に見せていただいた写真では吹雪の

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オランダでビールを飲みながら。「障害者とポジティヴヘルス〜健康的に生きる、働く〜」

オランダでビールを飲みながら。「障害者とポジティヴヘルス〜健康的に生きる、働く〜」

障害を持った人がどう健康的に生きるか。
2018年6月のオランダ視察の中で、いくつかのいわゆる就労施設(主に飲食店)を訪れた。視察、ではなく食事に行った感じ。


総じて言えることは、キャストの誰が障害者で誰がそうでないか、はあんまりよくわからないということだ。
現地の方は笑いながら、オランダはもともとサービスのレベルが高くないから、なんて言うけれど、それだけではないのは明らかだ。

なん

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オレンジとオランダ、5年間の繋がり

オレンジとオランダ、5年間の繋がり

Buurtzorg、玉ねぎモデル、認知症村、ケアファーム、子どもホスピス、安楽死、そしてポジティヴヘルス。
偶然ではなく運命か、オランダのナショナルカラーがオレンジだったり。

2015年からこれまで、チームオレンジは7回訪蘭してきました。

その記録とメモ。少しずつ書き足していけたら行こうかな。

2015年9月 初のオランダ、ビュートゾルフの理論と現場、玉ねぎモデルとの出会い参加メンバー:紅谷

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ウェビナー「ポジティヴヘルスってなんだろう?」動画配信

ウェビナー「ポジティヴヘルスってなんだろう?」動画配信

2020.10.13.に行いましたウェビナーの動画配信です。

オランダ発の新しい健康のコンセプト「ポジティヴヘルス」についてお話しします。

ゲスト 川田尚吾(筑波大学/オレンジホームケアクリニック、ポジティヴヘルス伝道師)

動画視聴は有料で、500円となります。
ポジティヴヘルス実践のためのスパイダーネットもダウンロードできます。

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医ケア児のママ、ナースになる。さて、夢が叶ったのは何人?

医ケア児のママ、ナースになる。さて、夢が叶ったのは何人?

小児在宅医療、キッズケアについての話をするときに、
必ずと言っていいくらい、紹介するキッズとママがいる。

しーちゃん、と、しょうこさん。

オレンジが関わっているキッズたち、
オレンジキッズケアラボに通っているキッズたち、
のママは70%以上が働いている。

だから、
働いている方が、あたりまえ。

働いていない方が、マイノリティ。
「働かないの?」なんて、気軽に聞かれる。

もちろん、働かなく

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健康は“状態”でなく“能力”なのだ。ポジティヴヘルス。

健康は“状態”でなく“能力”なのだ。ポジティヴヘルス。

病気や障害を持っているからといって、不健康なわけではない。病気や障害を持っていても、不幸とは限らない。
医学部で習ったような気がしていた
「病気や障害がない状態が、健康」という基本は、
地域や在宅で医療をやっていると、
それが真実ではない、ことに気づく。

「おうちパワー」なんです!とか、
心身二元論では、人の健康や幸せは表現できません、とか、
あげくはBeHappy!です、とか

そんな言葉を使

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ポジティヴヘルス〜対話の実践〜

ポジティヴヘルス〜対話の実践〜

ポジティヴヘルス、は新しい健康の考え方。定義、というよりはコンセプト。

ポジティヴヘルスでは、健康になるために必要なのは
専門職による評価、ではなく、本人主導の対話、だとされている。
その対話を促すためのツールがある。

それがこれ。
クモの巣、とかスパイダーネット、と呼ばれる。
一見して、6項目の評価ツールだとわかると思う。

これを、本人が記載する。
じっくり考えながらでも、直感的にでも良い

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医療者の専門性は“評価・判断”から、“インスピレーション・スポットライト”へ!? オランダで見たこと、気づいたこと #ポジティヴヘルス

医療者の専門性は“評価・判断”から、“インスピレーション・スポットライト”へ!? オランダで見たこと、気づいたこと #ポジティヴヘルス


地域に健康な人が増えるために、医療者は何をするべきか

健診に引っかかった多くの人に説教をする
再検査をして、薬を出す
定期的に薬を取りに来れない人に文句を言う
結局合併症でこんなはずじゃなかったと言う患者を励ます

そんな風な毎日を、現場の医者は送っていないだろうか?その活動は、地域に健康な人を増やしているのだろうか?

ポジティヴヘルス発祥の地、オランダではどのように扱われているのか見てきた

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ポジティヴヘルスー“健康”は、誰のもの?

ポジティヴヘルスー“健康”は、誰のもの?

在宅医療をやっていると、様々な患者に出会う。

病院で出会う患者も様々なだけど、病気が主語になりやすい病院では、病気の種類によってまず患者は分類されまとめられる。
でも、生活が主語の在宅医療の現場では、同じ病気だから、という理由で同じように扱われることはない。当たり前だけど、1人として同じ人はいないのだ。まとめようがないから、様々さが際立つ。
同じ病気でも想いは違う、人生は違う、大切なものも、やり

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ポジティヴヘルス…“健康”は、自ら湧き上がるもの!

ポジティヴヘルス…“健康”は、自ら湧き上がるもの!

在宅医療で出会う患者は、役割をたくさん持っている。

病院に入院していると“患者”という役割に徹する必要がある。患者として目を覚まし、患者としてごはんを食べ、患者として治療を受け、患者として眠る。家族が来たときだって、なんとなく、患者と見舞客、という雰囲気になってしまうものだ。
自宅にいるときは、たまに“患者”の役割を演じることもあるけど、父、じいちゃん、元町内会長、飲み仲間、猫好き。いっぱいある

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ADI. 憧れること、を力に。

ADI. 憧れること、を力に。

人類は、空を飛ぶことに憧れ続けてきた。東京ディズニーシーに新しくできた「ソアリン:ファンタスティック・フライト」に乗ったことで、それをまた確信した。

ちなみに、僕はディズニー好きだ。夢とか魔法とか、人を幸せにするエネルギーに満ちている。アンハッピーな状態をゼロに戻すことが求められる医療の世界も尊くやりがいのある世界だけど、すでにハッピーな人たちをさらにハッピーにする仕事やパワーは、本当に憧れる。

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