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あまり強い言葉を遣うなよ。弱く見えるぞ

最近、小さな出来事でイラッとしてしまう。
暇すぎて何か事件を求めているのだろう。
これは良くないな〜お隣さんの噂話をする井戸端会議おばさんと一緒やん。これはいけん。

イライラしない人にならねばと思って検索したら出てきた名著。

セネカ・怒りについて

セネカは周りの怒りに翻弄された人生を送った哲学者。
誰よりも怒りの怖さを知り、怒りからの解放を願ったが、怒りによって殺された。
そんな人が書いた本は、そんじゃそこらのアンガーマネジメントの本と重みが違う。これでもかと怒りの愚かさが語られている。もう分かりました、セネカさん。僕怒ることやめますと降参するレベル。

ーーーー解釈モリモリ要約ーーーーーー

怒る者は動かされている。
怒りを飼い慣らすどころか、怒りに飼い慣らされているのだ。突発的な衝動で周りに当たり散らして元の位置に舞い戻る。しかし、怒りで失ったものを元に戻すことは不可能に近い。

怒って良かったと思うことが人生であったか?
冷静に考えれば無いだろう。怒りは人の苦しみを欲する特性がある。もし怒って良かったと思える出来事があったのなら、相手が自分より知性があり人間力があっただけだ。

人を怒りっぽくしているものは
無知と傲慢である。
何故幼児はすぐ怒る?老人は声を荒げる?
知らないか、自惚れているからである。
弱きものは支配したがる。弱さゆえに。
怒りに正当性を求めていけない。
弱き自分を守るため、周りに攻撃する。
いいや、守れてなどない。怒りは人を無防備にする。
怒りで失うものはあれど守れるものはない。
正しい怒りなど存在しないからだ。

怒るほど人生は長くない。
出来事以上に人は怒り、時間を浪費する。
怒って解決するならいいだろう。どうだ?イライラして解決したのか?態度に出し、周りに当たることで何か根本的に解決したのか?何度それを繰り返し、周りを疲れさせ続ける気だい?いつまでもその人たちがいると思うなよ。

怒りの好物を教えてやろう。 
弱さである。怒りからすれば弱き者は扱いやすい。
すぐ動揺してくれる。
人は感情の生き物で動揺しないと行動に移さない。
それに比べ、知識があり、冷静で温和な人間ほど扱いづらいものはない。怒りがどうしようと彼らは動かせない。

どうだい、怒ることがどれほど愚かなことか理解できたであろう。怒りは百害あって一理なしなのだ。

ここで怒りへの対処法を教える。

①弱点を把握し予期して対策せよ
怒りポイントは人によって様々だ。
まず自分の弱い部分を知りなさい。毎晩、省察しなさい。いくつもの悪事を許せたか、怒りに負けイラッとしてしまったか。毎日振り返りなさい。弱点を知れば、怒りが付け入る隙がなくなる。欠点の前に障害を置きなさい。

②心構えを持ち続けよ
頭が良いあなたなら、もう怒りの愚かさが分かっただろう。怒りを放棄しなさい。もう怒らないと、怒りに利点などないと心で唱え続けなさい。誰でも賢者になれる。賢者であろうとする心構えの前では遺伝や思い込みなどに打ち負けることはない。

③怒りを胸奥に引き留めよ。
ここまで言っておいて何だが、これでもイラッとすることはある。だがしかし、絶対にこの怒りに放し飼いしてはならない。怒りには前兆がある。小さな火種のうちに消しなさい。わざとゆっくり歩き、ゆっくり話すなど、態度を変えなさい。①で分かった弱点の対処法を自分で持ってそれを実行しなさい。鏡を持ち歩くのも良いかもしれない。怒りとの訣別は絶対にできる。

怒りに対しての考えがかなり変わったであろう。
怒りは拠って立つものを持たない。
怒りとは人の弱さを好物とする寄生虫のようなものだ。第一に怒らない。第二に怒りをやめる。第三に他人の怒りを癒す。そんな人間になりなさい。怒りは必要以上に時間を蝕む生き物でもある。怒るほど人生長くない。さぁ怒りのない人生を歩みたまえ、さらば🕊

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この本読むと「セネカさん、僕怒り捨てます!」と思わせてくれる。でもそう簡単に怒りとはグッバイできない。手の届くところにこの本置いて、怒ったらこの本を目を通すを何度も繰り返した。するとイラッとした瞬間にセネカがニョキッと顔を出し冷静になれることが増えた。1回読んで終わりの本ではなく怒った自分への罰としてこの本を何度でも読むことで、とてつもない有益な本になると思う。少し難しい本ではあるけど、各々に響く文は必ずあると思うのでそこにマーカー引いて何度も目を通すだけでも怒りの回数をかなり減らせると思います。怒りすぎている時代に自分から怒りを無くしていこうと思わせてくれた良書でした。さすがセネカ、名著📚


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