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誰が地獄に行くのか?5.誰が地獄を話したからといって信じるだろうか?Part.1

 地獄を体験したという何人かの人が書いたいくつかの本が最近売られている。<死後の命、Life After Life>はレイモンド・ムディ(Raymond A Moody)という、あるアメリカ人の医師が1977年に書いた本だが、そこには150人程の患者らが、様々な病気の状況で何分から何時間、息が止まって医学的には死亡したまま、しばらくの間回生した事例を飾りなく証言した内容などがある。しかし、共通する現象は彼らが経験した事は言葉では言い表せないほどの奇異だったという事である。ある女性は、四次元の現象だからこそ言い表せないと言った。しかし、彼ら150余りの死を経験した人の中、聖書的な根拠を提示した人は誰もいなかったのである。

 アメリカ純福音教会の女牧師メリーバクスター(Mary K. baxter)が1976年に書いた<A Divine Revelation of Hell><地獄に対する天の啓示>は、彼女がイエス・キリストと共に40日間、地獄の中を隅々まで歩き回って見た地獄の荒涼さ、暗さ、火の窯、サタン、悪魔たち、苦しむ魂たちを述べているが、根拠を提示した聖書の箇所はたったの一節もない。彼女の意図も、聖書を信じずに彼女が見て経験したという彼女の記録を見て地獄の恐ろしさを知った後備えるようにと言うのか、よくわからない。その本の韓国版のタイトルは<本当に地獄はあります>である。この表現は聖書が言っている地獄のことを信じてなかったと言う反証でもある。

 聖書は、神様の霊感で記録された生きていることばであるため、罪人である人が聖書に書いてあるとおりに知り、信じてイエス・キリストを自分の救い主と受け入れれば神様のこどもとして生まれ変わることになる。自ら、キリストのからだの中に入っていき、キリストのからだである教会とひとつになる。同時に、主もご自身のからだである教会を成し、その教会のかしらになる。(コロサイ人への手紙1:18)このように産みの苦しみを終えて生まれた神様のこどもは、神様のみことばを勉強して(Ⅱテモテへの手紙2:15)聖書の真理に目覚め。悟り、キリストの勇士になるまでまた再び海の苦しみを受けなければならない。(ガラテヤの信徒への手紙4:19)このようなクリスチャンが地獄に関する聖書に記録されたみことば以外に、ある個人の夢のような体験を見て地獄の実態を信じることができるだろうか?彼女は地獄に行かないためには何をすればいいかの助言もない。彼女は本の中に様々な罪人たちが地獄に入ってきて苦しむことを述べたのだが、大半は、教会の中で罪を犯した牧師たちと教会のメンバーであった。一つ見過ごした事は、もし、彼らが救われたクリスチャンであれば罪を犯したとしても地獄へはいかない。しかし、クリスチャンとしての生き方は、罪を犯しては告白しての繰り返しではなく、罪に勝利して主に栄光を帰すべきである。

 一度救われたのなら、神様のこどもとして生まれ変わった者である。クリスチャンになったら主を恐れ(箴言1:7,9:10,詩篇111:10)罪を犯せば懲らしめを受けることも知っているので、罪を犯さないように非常に注意して生きる。(ヘブル人への手紙12:6-8)また、彼はどうすれば罪を犯さないのかも知っていて(ローマ人への手紙8:13)罪を犯して場合、どうやって赦されるのかも知っている。(Ⅰヨハネの手紙1:9)
 一度救われたら罪を犯さないと教えるのは異端の教理だ。
バクスター(Baxter)が言った地獄の人々は、救われなかったうえに地獄に落ちてしまったことであり、何か罪を犯したため地獄に行ったわけではない。
もう一つ理解できないことは、彼女が見たという全ての事を一巻で収められる程、たくさんの幻象をどうやって全て思い出せたかという事である。あなたは今まで見た夢をいくつ思い出し、全く同じように繰り返して話せるのでしょうか?

 ビル・ウィース(Bill Wiese)という人は1998年11月23日夜3時、自分の家で寝ていたところ、彼の魂が体の外に弾き出され、地獄のすさまじい実態を経験し、自分の体に戻り、寝室ではなく居間の床に倒れるように転げ回ったという。彼の魂が体から離れた時間は23分間であった。彼も本を書いた。<地獄での23分,23 minites in Hell>が本のタイトルである。使徒パウロも霊によって三番目の天に行ってきた(Ⅱコリント人への手紙12:1−6)

『彼は楽園にまで引き上げられ、人が口にするのを許されない、言い表せない言葉を耳にしたのです。』Ⅱコリント人への手紙12:4

 彼は普通の不動産仲介業をしながら。妻と一緒に住んでたクリスチャンであると自分を明かした。彼自身も自分が書いた文章の中で聖書的に裏付けをせず、いろいろな人が地獄の刑罰と地獄の実状について書いた本などを引用しただけである。彼らは、<天国と地獄,Heaven and Hell>(Edward Donnelly) ,<地獄,火の熔鉱炉,Hell-the Furnace of Fire>(John MacArthur),<あなたが死んだ後1分, In A One Minitue After You Die>(Erwin W Lutzer) などの資料を後に参照の根拠として提示した。彼は自分の話を誰が信頼するかについてとても苦労したと書いた。彼の体験を自分の母に打ち明けるまで丸3ヶ月も掛かったと言った。
彼は自分の体験を誰に言ったとして、誰が信じてくれるかを疑問に思ったからだ。

彼が地獄で体験した光景があまりにも怖くて、恐るべき事だったので彼は他の人々が地獄について書いた本を全て読みこなして、彼が体験した実態等と確認しようと頑張ったことが彼の本から感じられるのである。
彼は地獄でイエス様に出会ったとき、彼は主になぜ自分にこのような酷い地獄を体験させるのかと聞いたら、主のご返答は、聖書の地獄を信じない人々があまりにも多いため、彼を伝令として使ったわけであると言われたという。

その後、彼はあるアメリカのラジオ放送局似て彼の体験を公開的に初めて話できる機会があって語った。彼の話を聞いたアンカーが本を書くようになり、そしてその後、教会やカリフォルニアのある大学の牧師たちの集まり、カンザスにある家庭で彼の体験を話す機会を持つようになった。彼の体験がCDになり、アメリカ以外にも中国、日本、オーストラリア、ニュージーランドなどからも、肯定的な手応えがあったという、彼がした事は善良な事であった。クリスチャンたちが世の中で福音を伝え広め、真理の知識を教えることは善良なことであり、当然すべきことでもある。また、そのような証しには地獄の恐ろしさも含まれて当たり前である。

 しかし、ここで一つ質問がある。彼がした体験を聞いた人々の中、今までどれくらいの人々が主イエス・キリストを救い主としてうけいれられ、生まれ変わったのでしょうか?彼の話を聞いたリスナーが地獄の恐ろしさを知ってて、地獄に行かないための対策を聞いていたなら、その対策はどういう物だったのでしょうか?

 聖書には、人間の理性で受け入れるには信じ難い事件がたくさんある。:①キリストの処女降誕(Ⅱテモテへの手紙3:16)②生まれ変わった聖徒の内に宿るイエス・キリスト(コロサイ人への手紙1:27)③三位一体(Ⅰヨハネの手紙5:7)④イエス・キリストと教会の関係(エペソ人への手紙5:25-32)⑤聖徒の携挙と再臨(Iテサロニケ人への手紙4:13-17)⑥大きなバビロンの神秘(ガラテヤ人への手紙3:26-29)⑨イスラエルの回復(ローマ人への手紙11:25-28)
 この他にも聖書の予言と予言の成就は、神様のみできる神秘でぎっしり詰まっている。生まれ変わっていない自然人は全く行えず、信じられないのが、神様のみことばである。聖書は神様のこどもたち、即ちユダヤ人でも、異邦人でも、生まれ変わった聖徒たちだけが霊的に成長しつつ勉強しながら理解することによって、彼ら自身が他の人たちを導くことができるのである。
 ビル・ウィースが体験したことが聖書と一致すれば、何らかの意図があるのである。言い換えれば、彼が見たことの一つ一つを聖書で証明できればクリスチャンたちが理解し受け入れたでしょう。

 しかし、聖書を利用して彼が体験した事を事実化してはならない。聖書は、聖徒の信仰と行いのみならず、世の中の哲学と科学までも判断する、最終権威であるからである。

<Part2へ続く>



前回の記事はこちら↓

著:イ・ソンオ牧師(Seoul Bible Baptist Church)『誰が地獄に行くのか?』

こちらの記事はイ・ソンオ牧師著の『誰が地獄に行くのか?』を日本語に訳したものです。全7章のうち、今回は第5章『誰が地獄を話したからと言って信じるだろうか?』の翻訳を載せました。