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断髪小説~有美~つづき
旦那さんがバリカンを入れていく。厚みのある一束ねにした髪はなかなか切れない。有美さんはじっと鏡を見つめている。
同じ椅子に座り、散髪された者として、有美さんの不安と興奮がよく分かるような気がした。そして、再び自分も体験したいという決意がより固まった。
断髪小説~幸子~つづき
ついに散髪の日がやってきた。
その日は土曜日の15時に決定された。
いざ申し込んだものの散髪までの間、幸子の心は揺れていた。
中学生の時から待ち望んでいた床屋さんで、しかもライブ中継の中で散髪されるという興奮。
一方で見知らぬ人に自分の髪型を決められてしまう不安、きっとバリカンも入るんだろう、バリカンや剃刀は痛くないのかなという恐怖。
さまざまな感情が押し寄せてきて、お断りをいれようかと何度も考え