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センス・オブ・ワンダー
2024年5月16日に東京・奥多摩の鳩ノ巣駅周辺に位置する 「沿線まるごと株式会社」が手掛けるホテル「Satologue」(※敬称略)内のレストランとサウナが先行してオープンしました。
「Satologue」は、過疎地域の ”空き家問題” や、地元の人が気づいていない ”地域資源の活用” など地方創生における課題を、里山の風景と調和した美しい建築や地域食材を使ったガストロノミー、ホスピタリティ溢れるサービスで見事に昇華した、ホテル自体が旅の目的となるデスティネーションホテルです。(偉そうにすみません)
「沿線まるごと株式会社」
株式会社さとゆめとJR東日本が両社のノウハウを活用した共同出資会社。
地域の魅力を再発見するマイクロツーリズムや、生活観光といった新しい旅のあり方を提案することで、様々な地域が新たな繋がり方を発見し、活性化することを目的としています。
そしてそんな素晴らしい空間に、なんと おくたま文庫 の選書本を置かせていただけることになりました。沿線まるごと株式会社の方から初めてご連絡をいただいたのが今年の3月。マネージャーの方やアートディレクターの方と丁寧に打合せを重ね、アート・ふるさと・自然・里山生活・詩・哲学・食などを中心に、奥多摩を訪れる方々に想いを馳せながら一冊ずつ選書させていただきました。(この時点ではまだ現場は拝見していません。)
少し話が飛びますが
ちょうど先月、独立系書店や私設図書館の視察のため京都を訪れた際、長閑な里山にある、ブックディレクター・幅允孝さんの私設図書館「鈍考」でとても豊かな時間を過ごし、”こんな素晴らしい空間に本を並べることができたらどんなに幸せだろう”と、しみじみと感じ入っていたのです
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後に、この「鈍考」と「Satologue」の設計が、同じguntû|ガンツウを手掛けられたことで知られる建築家・堀部安嗣氏であることを知りました!
完成間近の「Satologue」へ納品の際、初めて足を踏み入れた瞬間、木目の美しさ・曲線・景色に溶けていくように伸びるテラスを目の当たりにし、京都での感動が蘇り、鳥肌が立ちました。こんなに秒速で願いが叶ったのは人生ではじめてです…。(こわい)
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各分野の一流の方々が、叡智・技術・時間をかけて創り上げたとても大切な
場所に、選書の機会を与えてくださりとても感謝しています。
(奥多摩にあるおくたま文庫選書の本棚を見てご連絡をくださったそう。)
”絶版となり今では入手困難な書籍や、数回しか手に取られていない書籍を次の読み手を見つけ、繋いでいきたい”という、おくたま文庫の理念にも賛同してくださり嬉しかったです。
堀部氏は「すでにそこにある価値のあるものを見つめ、それらに気付くことのできる環境を作り出すのが、これからの建築の大きな役割である」とおっしゃっています。これこそ、まさにセンス・オブ・ワンダー
コロナ禍の2021年におくたま文庫を開業し、心折れる瞬間は何度もありましたが、諦めずに奥多摩で活動を続けてきて本当に良かったです。
心からおすすめしたい奥多摩の新しいスポットです。
是非、五感を震わせる場の力を体験しにきてください。