おかず

響宴っていう若手アーティストのためのライブ企画組んでたり、ライブハウスの元スタッフだっ…

おかず

響宴っていう若手アーティストのためのライブ企画組んでたり、ライブハウスの元スタッフだったり、若手バンドのマネージャー、スタッフやってたり。 ここでは過去の経験や、体験談。思ったこと。 あと小説なんかを公開できたらと思ってます。 週3回、不定期更新予定です。

マガジン

  • アーティスト青田買い

    自分がいいと思ったアーティストを紹介、レビューしていきます。

  • 死に顔カメラマン

  • オカズコラム

    民俗学だとか神社だとか、勉強したことをコラムにして書いていきます

  • 「ボク」の音楽冒険譚

    これは「ボク」が「犯した」、そして「冒した」、最低最悪の失敗と最良の選択肢のことを綴った冒険譚。

  • おかず奇譚

    僕が眠っているときの「夢」でみた、世にも奇妙な短編集

記事一覧

固定された記事

カムリキ 〜アーティスト青田買い vol.6〜

どうもおかずです。 若手アーティスト青田買い、第6回目。 長らくおやすみ頂いてましたが、またボチボチ再開して行けたらなと思います。 かなり日が空いてしまいましたが…

おかず
3年前
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blanc. -若手アーティスト青田買い vol.5-

どうもおかずです。 若手アーティスト青田買い、第五回目。 しばらく体調不良でお休みを頂いていました。 また今回からやっていけたらと思います。 前回紹介させて頂いた…

おかず
3年前
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1-4 死に顔カメラマン

「……おい、真島。ここは病院関係者以外、立ち入り禁止だぞ」 磯辺は、今しがた屋上に入ってきた真島という青年に対して、怒気と敵意を一切隠さずに言い放った。 一方の…

おかず
3年前
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-0.4 昼下がりの音楽室- 「ボク」の音楽冒険譚

この物語はほぼフィクションです。 登場する人物、名称、団体、場所等は ほぼ関係ありません。 「「ボク」君、入っておいで」 いつものように、音楽室の入り口でモジモジ…

おかず
3年前

場違いクラウン -若手アーティスト青田買い vol.4-

どうもおかずです。 若手アーティスト青田買い、第四回目。 今回も毎度毎度お馴染み、第三回目のリンクをのせておきます。ぜひみなさん見てみてくださいね。 今回紹介させ…

おかず
3年前

1-3 死に顔写真家

登っていた階段の一番最上階。 二人の目の前には扉があり、その扉は南京錠やら、鎖やら、ダイヤル式のロック錠やらでガチガチに固められている。 磯辺と土屋の二人は、その…

おかず
3年前
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-0.3 小さな変化- 「ボク」の音楽冒険譚

この物語はほぼフィクションです。 登場する人物、名称、団体、場所等は ほぼ関係ありません。 あの父との釣りのあとから半年ほど経ったあと。 「ボク」は小学校の体育館…

おかず
3年前

ラーメンと念仏と 〜オカズ奇譚〜

えらく気持ちが悪い。さっき飲んだお酒のせいだろうか。中途半端なまま目が覚めてしまった。 それにしても、変な夢をみた。 そこは二階建てか三階建ての建物の中だった。 …

おかず
3年前
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amanojac -若手アーティスト青田買い vol.3-

どうもおかずです。 若手アーティスト青田買い、第三回目になりました。 第二回目ですが、リンクを貼っておくので、ぜひみなさん見てみてくださいね。 さてさて、今回紹介…

おかず
3年前
2

-0.2 「ボク」の始まり その1- 「ボク」の音楽冒険譚

この物語はほぼフィクションです。 登場する人物、名称、団体、場所等は ほぼ関係ありません。 「ボク」が生まれた地元は田舎と都会の、やや中間くらいの規模感の、そんな…

おかず
3年前

写真を撮られるのが嫌いだった。

ども、おかずです。 今回は雑記。先日あった撮影の件について、書いていこうかなと思います。 先日生まれてはじめてのポートレート撮影を受けてみました。 他人の写真を撮…

おかず
3年前
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1-2 死に顔写真家

カツン、カツン、という鈍い金属音を響かせながら、磯辺、土屋の二人は階段を登っていた。 この階段もかなり老朽化が進んでみえる。 そもそも、このセンターが建立される前…

おかず
3年前
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Radicalism〜アーティスト青田買い vol.2〜

どうもおかずです。 このアーティストを紹介していく、「アーティスト青田買い」のコーナーですが、第二回目を迎えることができました。 第一回目は皆さん、もうご覧頂けま…

おかず
3年前

-0.1 灰色の日々- 「ボク」の音楽冒険譚

この物語はほぼフィクションです。 登場する人物、名称、団体、場所等は ほぼ関係ありません。 振り返ってみれば、「ボク」の中に残る記憶の中で音楽と初めて濃厚に、そし…

おかず
3年前

-プロローグとエピローグ- 「ボク」の音楽冒険譚

この物語はほぼフィクションです。 登場する人物、名称、団体、場所等は ほぼ関係ありません。 空っぽの部屋の中で、「ボク」は独り俯いていた。 とても気分が悪い。良く…

おかず
3年前

1-1 死に顔写真家

「ご臨終です」 白衣を着た男が、静かに、厳かに、しかし無機質にそう告げた。 そして、頭を垂れたまま、静かに黙祷を捧げる。 その頭の先には血塗れの女性――女性だった…

おかず
3年前
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カムリキ 〜アーティスト青田買い vol.6〜

カムリキ 〜アーティスト青田買い vol.6〜

どうもおかずです。
若手アーティスト青田買い、第6回目。
長らくおやすみ頂いてましたが、またボチボチ再開して行けたらなと思います。

かなり日が空いてしまいましたが、前回紹介させて頂いたアーティスト、blanc.記事もぜひぜひご覧になってください。

では、今回紹介させていただくアーティストは、新世代の音楽ユニットとも言える、「カムリキ」というアーティストを紹介していきます。

音楽ユニット「カム

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blanc. -若手アーティスト青田買い vol.5-

blanc. -若手アーティスト青田買い vol.5-

どうもおかずです。
若手アーティスト青田買い、第五回目。
しばらく体調不良でお休みを頂いていました。
また今回からやっていけたらと思います。

前回紹介させて頂いたアーティスト、場違いクラウンの記事もぜひぜひご覧になってください。

では、今回紹介させていただくアーティストはこちら。

愛知県中心に活動している4ピースバンド、blanc.

今回紹介させていただくアーティストは愛知県を中心に活動し

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1-4 死に顔カメラマン

「……おい、真島。ここは病院関係者以外、立ち入り禁止だぞ」

磯辺は、今しがた屋上に入ってきた真島という青年に対して、怒気と敵意を一切隠さずに言い放った。
一方の金髪の青年ーーーー真島は、そんな磯辺の言葉など意も関せずというような感じだった。
目の前の磯辺に対して、ニコニコと笑みを浮かべている。
そして、羽のように軽やかな足取りで。金髪の髪を陽の光に煌めかせながら、土屋と磯辺の方に歩み寄って行く。

-0.4 昼下がりの音楽室- 「ボク」の音楽冒険譚

この物語はほぼフィクションです。
登場する人物、名称、団体、場所等は
ほぼ関係ありません。

「「ボク」君、入っておいで」

いつものように、音楽室の入り口でモジモジとしていた「ボク」に見兼ねたのか。それとも気を遣ってくれたのか。
先生が独特のハスキーな声で教室に入るよう、促してくれた。
その声に導かれるように「ボク」は先生が待つ音楽室の中に入っていく。

場違いクラウン -若手アーティスト青田買い vol.4-

場違いクラウン -若手アーティスト青田買い vol.4-

どうもおかずです。
若手アーティスト青田買い、第四回目。
今回も毎度毎度お馴染み、第三回目のリンクをのせておきます。ぜひみなさん見てみてくださいね。

今回紹介させていただくアーティストはこちら。

愛知県中心に活動している4ピースバンド、場違いクラウン

今回紹介させていただくアーティストは愛知県を中心に活動しているアーティスト、場違いクラウンです。

2017年6月より、愛知県のかの有名なトヨ

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1-3 死に顔写真家

登っていた階段の一番最上階。
二人の目の前には扉があり、その扉は南京錠やら、鎖やら、ダイヤル式のロック錠やらでガチガチに固められている。
磯辺と土屋の二人は、そのガチガチに固められたロックの解除に勤しんだあと、その扉を開けた。

恐らく長らく使われていなかったのだろう。
取っ手も黒ずんでいて、金属部分も削れているし、留め具も赤く錆びている。その有様は、長く放置されてきたこの場所の、歴史さえも感じさ

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-0.3 小さな変化- 「ボク」の音楽冒険譚

この物語はほぼフィクションです。
登場する人物、名称、団体、場所等は
ほぼ関係ありません。

あの父との釣りのあとから半年ほど経ったあと。
「ボク」は小学校の体育館で行われていた、バスケットボールクラブに所属することになった。
ただ、思ってた通りというか、いやそれ以上というか。
「ボク」は周囲が思っていた以上に運動音痴だった。

ラーメンと念仏と 〜オカズ奇譚〜

えらく気持ちが悪い。さっき飲んだお酒のせいだろうか。中途半端なまま目が覚めてしまった。
それにしても、変な夢をみた。

そこは二階建てか三階建ての建物の中だった。
昔お世話になった福岡のKさんが運営してる施設らしい。
その建物には、ライブハウス、簡単なラーメン屋、宿泊施設等があるらしい。
僕がお店の扉を開けると、Kさんが優しく出迎えてくれた。
そこには既に、知り合いのK、某ライブハウスの関係者たち

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amanojac -若手アーティスト青田買い vol.3-

amanojac -若手アーティスト青田買い vol.3-

どうもおかずです。
若手アーティスト青田買い、第三回目になりました。
第二回目ですが、リンクを貼っておくので、ぜひみなさん見てみてくださいね。

さてさて、今回紹介させていただくアーティストはこちらになります。

愛知県中心に活動している3ピースロックバンドamanojac

今回紹介させていただくアーティストは愛知県を中心に活動しているアーティスト、amanojacです。

2019年2月より、

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-0.2 「ボク」の始まり その1- 「ボク」の音楽冒険譚

この物語はほぼフィクションです。
登場する人物、名称、団体、場所等は
ほぼ関係ありません。

「ボク」が生まれた地元は田舎と都会の、やや中間くらいの規模感の、そんな地方都市だった。
家から車で10分も走らせれば駅前の中心街に出れたし、また家のすぐ近くには大きな高速のインターチェンジもあり、行こうと思えばどこへでもいけた。
その一方で、車で30分ほど走らせれば広大な海に面した海岸線にも出れたし、自分

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写真を撮られるのが嫌いだった。

写真を撮られるのが嫌いだった。

ども、おかずです。
今回は雑記。先日あった撮影の件について、書いていこうかなと思います。

先日生まれてはじめてのポートレート撮影を受けてみました。
他人の写真を撮ることは多々ありましたが、僕個人が、しかも僕単体で写真を撮られるということが、人生通して今までなかったので、とても新鮮な気持ちでした。

カメラマンは水縹ユウさん、今回、写真を撮影してくださったのは水縹ユウさん。
名古屋中心にカメラマン

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1-2 死に顔写真家

カツン、カツン、という鈍い金属音を響かせながら、磯辺、土屋の二人は階段を登っていた。
この階段もかなり老朽化が進んでみえる。
そもそも、このセンターが建立される前に、建物のある程度の補修やら、洗浄やらは国の機関が実施していたはずだった。
しかし、それも急拵えかつ、簡易的なものにすぎず、建物の至る箇所には、
恐らくはここが、ただの廃墟だった頃の名残であろう、下品な文字の羅列やら、奇怪なアートじみた落

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Radicalism〜アーティスト青田買い vol.2〜

どうもおかずです。
このアーティストを紹介していく、「アーティスト青田買い」のコーナーですが、第二回目を迎えることができました。
第一回目は皆さん、もうご覧頂けましたでしょうか。
リンクを貼っておくので、またみなさん見てみてくださいね。

さてさて、今回紹介させていただくアーティストはこちらになります。

宮城で活動中のアーティスト集団、Radicalism

今回紹介させていただくアーティストは

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-0.1 灰色の日々- 「ボク」の音楽冒険譚

この物語はほぼフィクションです。
登場する人物、名称、団体、場所等は
ほぼ関係ありません。

振り返ってみれば、「ボク」の中に残る記憶の中で音楽と初めて濃厚に、そして直接的に触れ合ったのは小学生くらいのときからだった。
今思えば。あの時、あそこで聞いたあの曲が、「ボク」の始まりだったのかもしれない。

「ボク」は小学校のとき、「不登校児」だった。

-プロローグとエピローグ- 「ボク」の音楽冒険譚

この物語はほぼフィクションです。
登場する人物、名称、団体、場所等は
ほぼ関係ありません。

空っぽの部屋の中で、「ボク」は独り俯いていた。
とても気分が悪い。良くない感じにお酒が回っている。

元々「ボク」はお酒は強くない。「働いていた」ときもそうだった。
求められてもいないのに、一人で張り切って、空回りして呑み潰される、なんてこと日常茶飯事。
今日も先輩から<別れの酒>に誘われ、張り切った結果

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1-1 死に顔写真家

「ご臨終です」
白衣を着た男が、静かに、厳かに、しかし無機質にそう告げた。
そして、頭を垂れたまま、静かに黙祷を捧げる。
その頭の先には血塗れの女性――女性だったものが、ベッドの上に横たわっている。

「磯辺先生、今回で何人目ですか?」
「分からん。もう数えてない」
若い男がそう問いかけるが、もう一人の男性はぶっきらぼうにその問を返した。
打ちっぱなしで粗末なコンクリートの霊安室の中を、看護師たち

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