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「損切丸」-「日銀」編

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「損切丸」が20年以上 ”お付き合い” させて頂いた「日銀」に関するより突っ込んだ記事をご紹介。
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2021年6月の記事一覧

「お先に!」 ー 着々と進む日銀による「ステルス・テーパリング」。

「お先に!」 ー 着々と進む日銀による「ステルス・テーパリング」。

 巷では「いつFRBが "テーパリング" を始めるか」に注目が集まっているが「お先に!」とばかりに先行している中央銀行がある。そう、日銀だ。

 6/29夕刻に "こっそり" 発表になった7~9月の「国債買入予定額」が月当たり▼1,000億円も減額。完全に「予想外」だったが、メディアも含め騒ぐ人はほとんどいない(少し寂しいね...)。

 <日銀による7~9月国債買入額予定>

 「残存期間1年超

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"壮絶" な「サバイバルゲーム」に備えて ー 論点整理。

"壮絶" な「サバイバルゲーム」に備えて ー 論点整理。

 いよいよ "壮絶" な「サバイバルゲーム」開始の様相を呈してきた。昨日(6/21)NYダウは6/18のいわゆる ”トリプルウィッチング” の下げをほとんど取り戻した格好だが、2020年までのように ”ほとんどの投資家が笑顔” とはいかないようだ。来たるべき「戦い」に備えて論点整理をしておきたい。

 1.「インフレ」は死んではいない

 まず2021年相場をリードしてきた「インフレ」について。米

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遂に「マイナスCPI国家」として "取り残された国” 日本。

遂に「マイナスCPI国家」として "取り残された国” 日本。

 本日(6/15)欧州時間早朝に発表された5月のドイツ、フランス、イタリアのCPI ↓(消費者物価指数、年率):

 ドイツ  +2.5% (速報)+2.5%

 フランス +1.4% (速報)+1.4%

 イタリア +1.3% (速報)+1.3%

 日本(6/17発表予定) (予想)▼0.7% (前月)▼0.4%

 景気回復が脆弱で指標精度にも難があったギリシャと元来物価がバカ高いスイスの

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金利は語るⅥ - 相場に "祈る" ようになったらもう止め時。

金利は語るⅥ - 相場に "祈る" ようになったらもう止め時。

 前稿で:

  "可哀想だが勝負は既に決している。この流れだと今日の米CPIで例え@+5.0%が出ても米国債は(一瞬売られた後)「材料出尽くし」で「踏み上げ」を狙ってくる展開も有り得る。「他人の ”損切り” は拾え」を地で行くような相場展開だ。含み損が苦しくて ”祈る” ようになったら、もうその相場は潮時。早く撤退した方が良い"

 こう書いたがまさにそのままの展開。10年米国債金利は予想を上

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「値上がり」の時代Ⅱ。ー 身近に迫り来る「インフレ」=「お金」の価値の下落。

「値上がり」の時代Ⅱ。ー 身近に迫り来る「インフレ」=「お金」の価値の下落。

 「値上がり」の時代。(4/30 ↓ )の続編になるが、今回はより身近な変化に着目してみた。

 ”食用油大手3社 8月からことし3回目の値上げへ”

 6月に続き主要メーカーは食用油を1㎏+50円値上げに踏み切る見込で、3回合計で+100円以上の値上げになる。表向きには中国の景気回復を主な理由にしているが、さて...。

 「Ooープマスク50枚3,278円(1枚@約65円)」

 「Made

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