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『バベットの晩餐会』徹底解説

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イサク・ディーネセン(カレン・ブリクセン)の短編小説『Babette's Feast(バベットの晩餐会)』を徹底解説しちゃいます!映画を観たことある人なら、目からウロコ間違いなし!
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「オペラレッスンで何があったのか?」『バベットの晩餐会』徹底解説:第三章後篇

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さて、イサク・ディーネセン『BABETTE'S FEAST(バベットの晩餐会)』第三章「PHILIPPA'S LOVER」に隠された裏の物語「裏筋」を解説しようか。

いや…

「裏筋」というより、こちらがある意味「本筋」なのかもしれないな…

本作における作者イサク・ディーネセンの筆先は「見えない筋をいかに描くか」ということに力が置かれているように思える…

裏筋マニアか。

変な意味ちゃう

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「なぜパパンはキスを覚えていないのか?」『バベットの晩餐会』第三章徹底解説・前篇

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ノルウェーの最北端に近い村Berlevaag…

険しいフィヨルドと閉鎖的な風土は、この地と外世界を完全に遮断し、よそ者の来訪を拒み続けていた…

この村には「黄色い家」と呼ばれる場所があり、そこには、かつて「預言者/予言者」として畏怖されたDean(監督牧師/教父)が、ふたりの娘Martine(マチーヌ)とPhilippa(フィリッパ)と共に住んでいた…

カリスマ的な教父の教えは「日常生活

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イサク・ディーネセン『バベットの晩餐会』徹底解説・序章

イサク・ディーネセン『バベットの晩餐会』徹底解説・序章



それではイサク・ディーネセン(カレン・ブリクセン)の『Babette's Feast(バベットの晩餐会)』を解説しよう。

1987年にアカデミー最優秀外国語映画賞を獲得したな。

日本でもファンが多い作品や。

知ってる、この映画!

お洒落女子の映画ガイドに必ず名前が出て来るやつ!

そうだね、名画ガイドには必ずと言っていいほど『バベットの晩餐会』は入っている。確かに「映画として」名作だと

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