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臀物語

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タイトルをしりとりで繋げる物語、です。 「しりものがたり」と読みます。 第1,第3,第5日曜日に更新予定です。 詳しくはプロフィールに固定してある「臀ペディア」をお読みください。
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#ダイエット

午前中の業務が終われば、至福のひととき、お昼休みである。
と言っても、これからまだ労働に従事しなければならないことを考えれば、束の間の休息に過ぎないのだが、それでもこういう時間こそ大切にしなければならない。
石嶺は自作の弁当を手にすると、一人休憩室へと向かった。
以前までなら買ってきたもので済ませたり、外に食べに行くことも多かったが、ここ最近筋トレなどに精を出すようになってからは、手作り弁当を持参

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ジム

「意外と二人で帰るって珍しいですよね。」
 真壁はふと思いついたように呟いた。
「ああ、そうか?」
「はい。それこそ普段なら清志くんがいたり、他の人がいたりするじゃないですか。」
「ああ、まあ確かにそうか。」
 石嶺少し納得したように答えた。
「たまにはいいっすよね。」
「そうだな。」
 真壁はそんな他愛もない話をしたところで詰まった。
 さっきも言ったように真壁と石嶺が二人きりになる機会はそれほ

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ツナ

小学生の頃は休み時間になる度に校庭に出てドッジボールやサッカーに勤しんだ。
中学、高校に上がると、運動部に入る者はそれなりに体を動かしていたが、文化部や帰宅部の者は徐々に運動と疎遠になっていく。
それでもまだ体育の授業があるうちは花だ。
大学生になるとより動かさなくなり、でもまだ学生ということもあって体を動かす機会がなくもなかろう。
しかし社会人になると、そうはいかない。
忙しい仕事の合間を縫って

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クルミ

痩せたい。それは人類共通の願望。
痩せたい理由は人様々。好きなあの人に振り向いてほしいから。好きな人などいなくてもモテたいから。身体に支障をきたすレベルで太ってしまったから。ただ実直に、痩せたいから。
理由などなんでもいい、皆痩せたという結論を手に入れたいのだ。
気にしてないように見える人や、端から見れば痩せる必要がないように感じる人ですらそうなのであるから、これは本当に人類の永遠の謎である。

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胃カメラ

「勇作さん、おかえりなさい。」
 母さんは涙ぐみながらそう言った。
「ただいま。亜寿美さん、勇樹。」
 父さんも涙ぐんでいる。
 先に言っておくが、別に父さんはどこか遠くに行っていたわけではない。会社帰りではあるが、さすがに毎日こんな風に出迎えるほど、変わり者な夫婦でもない。まあ確かに変わり者な夫婦ではあるのだが。
「再検査の結果、何とか正常値に近づけることができたよ。これもひとえに、いつも献立を

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