「蝶々結びってね、二回するとほどけないのよ」
知人とお出かけをした時のこと。ついさっきまで晴れていたのに、空が急に暗くなって雨が降ってきた。雨粒はどんどん大きくなって、蒸し暑かった気温が一気に下がって、ああこれが梅雨ってやつなんだって心の中で思いながら小走りでバス停に走った。帰路のバスが来るまでにはだいぶ時間があったから、少し古びたバス停のベンチで、座ってその時を待つことにした。
空ってとっても自由だな。さっきまではご機嫌だったのに、いきなり機嫌を変えて、勢いよく大泣きしたりなんかして。人間の予想を簡単に裏切って、笑っ