オルカパブリッシング
「無駄」の首謀者、およびオルカパブリッシングの主犯格、兼藤伊太郎による文章。主にショートショート。
かつてFM小金井で放送されていたラジオ番組「シネマ三銃士」のポッドキャスト版です。シュウ、ダイスケ、竹内の三人が映画のこと中心にダラダラとおしゃべりしてます。
永遠の黄昏の中に、わたしはいた。わたしはまだ幼く、つまり永遠の黄昏の中においては、わたしは永遠に幼い稚児なのだが、その幼いわたしの小さな手を引いていたのは父で…
その頃の世界はバカばかりとなっていた。別にどこかに優れた存在、例えばこの筆者は優れていて、そこから蔑むような態度でそう述べられているのではなくて、実際に、世界…
手術を受けることになった。生まれて初めての手術だ。どうにか手術を回避できないものかと医者に相談したが無理だった。とにかく手術が怖い。 「怖い怖いって言っても」…
わたしの出会った男の話だ。いや、男と出会ったのではない。国家と出会ったのだ。その男は国家だった。その男が国家なのだ。 国家である男は言った。「わたしは国家で…
その日、その時、天に声が響き渡った。神の声である。その惑星中隈無くであったので、真夜中、ほとんどの人が眠っていたという地域もあったし、これから出勤だ、という地…
なぜその男を尾行しているのか、その男が誰なのか、まるでわからない。とりあえず、男の後ろ姿に見覚えはない。これはおそらく夢の中なのだろう。夢の中特有の浮遊感、虚…