汚れた身体を抱きしめて、死ぬまで生きていく。
社会人になりたての頃。まだ家族と一緒に住んでいたいつもの帰り道。知らない男の人に襲われかけた。
舌の感覚、触られた感触。駐車場、生ぬるい梅雨の匂い。嫌なことこそ忘れられなくて、数年経った今でも覚えている。
この手の人は嫌がったらヒートアップするとわかっていたから、頭を使って受け入れるふりをして、隙を見て逃げた。
家を見つけられないように、何度も何度も道を遠回りして走って、自販機で買った水で何度も口をすすいだ。
無事に家についたわたしは、父に遅くに起こすなと殴られた。母はただ泣