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The Beatles 全曲解説 Vol.142 〜Hello, Goodbye

『Magical Mystery Tour』7曲目(アメリカ盤B面1曲目)。
ポールの作品で、リードボーカルもポールが務めます。

「ポップ」という言葉はこの曲のために!世界中の子供達が歌った “Hello, Goodbye”

ここからは、映画本編では使用されず、アメリカ盤のみに収録された新曲が続きます。
ただし、この “Hello, Goodbye” は、映画のスタッフロールにエンディング部分が使用されています。

毒々しく複雑な “I Am The Walrus” のあとに続くのが、このなんとも覚えやすい歌詞!
「初めて歌えるようになったビートルズナンバー」として思い入れのある方も多いのではないでしょうか?

この対義語をひたすら並べていくスタイルの歌詞は、ポールがスタッフと協働して作り上げていったのだそう。
「Helloの反対は?」「Yesの反対は?」と、和気藹々と詞を作る様子は、想像するだけで楽しそうです。

サイケデリックな音像の発展や、楽曲のテーマが複雑化の一途を辿っていた1967年のビートルズにあって、この曲の魅力は何と言っても「楽しさ」が久しぶりに前面に出ていることでしょう。

「楽しさ」の表情を最も醸し出しているのが、ビートルズ初期の疾走感を思わせるあの追っかけコーラス
特に最後のバースのコーラス「♪I say yes, but I may mean no / I can stay, till it’s time to go」なんかは、曲のクライマックスであると同時に、シンプルな歌詞に一層の彩りを加えています。

曲の最大の見せ場にして不可欠なパートは、やはり映画でも使用されたノリノリでアゲアゲのエンディングでしょう!
この部分は、ジョンのアイデアで “Ticket To Ride” のエンディングを参考にしたと言われています。

印象的な「♪Hela, heba helloa」とリズミカルに続くリフレインは、インドの地方の言葉で「Yes」や「Alright」という意味を持つという説も存在します。
確かに言われてみれば、インド映画のダンスシーンにも合ったエンディングかも…!

※画像はイメージです

ちなみに、この “Hello, Goodbye” はアルバム発売に先駆けてシングルとしても発表されていますが、その時のB面は “I Am The Walrus”。
自信作がB面に追いやられたことに、ジョンは不満タラタラだったそうです(笑)。

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