説得力のあるスピーチとは。
米ドラマ”SUITS”から学ぶ仕事術#2
今回は、
1,説得力のある発言とはどういうものか
2,発想の逆転
について発信したい。
簡単なキャストとあらすじ
今回紹介するのは「SUITSシーズン1の第4話:経営者の資質」から。
〇キャスト
ハーヴィー・スペクター:ピアソンハードマン事務所所属の敏腕弁護士。マイクの上司
マイク・ロス:天才的な頭脳と完全記憶力を持つ青年(ハーヴィーと出会いワケあって資格なしに弁護士に)
ドミニク・バロン:ハーヴィーの最初の顧客となった社長のエンジン製造会社で働く現場責任者
〇あらすじ
ハーヴィー自身最初の顧客だった恩人(エンジン製造会社の社長)が亡くなった。新たにCEOに就任可能性のロバートという人物は利益を最優先し、大量のリストラ、そして工場の閉鎖を行い、事務所とも契約を切ると言い出した。
ハーヴィーは数ヶ月前に亡くなった前CEOとともに会社を大きくしたとの自負があり、その理念を壊すロバートの考えに不満を抱えていた。
なんとしても工場閉鎖をやめさせたいハーヴィーは現場責任者であるドミニク(工場長)に新CEOになってほしいと説得するが・・・。
説得力
ドミニクはハーヴィーをあまりよく思っていなかった(嫌われていた?)
しかしドミニク自身も工場自体が閉鎖することに対しては不満があるようだった。
ハーヴィーは何としても新CEOロバートの任命を阻止するべく、ドミニクに取締役会でのスピーチを覚えさせようとする。しかし、実直な職人気質のドミニクは他人の考えたスピーチを全く覚えられない。
ハーヴィー:
「覚えろ。俺の将来がかかっている」「(スピーチを)パッと覚えないあんたが(ドミニク)悪い」
ドミニク:
「中身のないスピーチをするのが苦手でね」「文句があるなら出てけ」
ハーヴィー:
「覚えるまで(ドミニクを)帰すな」
と言って部屋を後にする。
当然その態度にドミニクはぶち切れ。
そこでマイクが質問を重ねる。それにドミニクは答える
マイク:「聞いてもいい?エンジンに大切なものとは?」
→ドミニク:「パワーと耐久性の調和」
マイク:「ブロンゾン社(競合他社)に勝てる?」
→ドミニク :「どこのメーカーにも負けないさ」
マイク:「それはなぜ?」
→ドミニク:「設計の段階から世界一の性能を目指しているからだ」
マイク:「だから売れる?」
→ドミニク:「その通りだ」
マイク:「ほらできた」
教訓
説得力のあるスピーチとは論理的である必要がある。
論理的とは、「AだからB」。つまり自分の考えや結論が誰が見ても聞いても理解できる状態。
丁寧で聞こえのいい言葉を並べても相手には響かない。響かせるためには「熱意」を伝えることが何より大切。
マイクは自然な質問に答えさせることで、説得力のある(中身のある)スピーチを完成させたのだ。
今回でいえば、新CEOになるための絶対的な説得力がドミニクには必要不可欠だった。現場で働いているドミニクだからこそ、自社エンジンに対して「誇り」があり、自社がNo.1だという「自信」をそのまま「熱意」をもって伝えられる。マイクはそこを理解したうえでドミニクに質問し、「熱意」を語らせたのだ。
逆転の発想
それはハーヴィーも理解していた。
ハーヴィーは自分がドミニクに嫌われていることがわかっていたから、それを逆手に取り、自らが嫌われ役を演じ、マイクに好かれ役(なだめ役)を任せた。
まさに逆転の発想。
”相手を知る”ことがどれだけ大切か。
「相手が自分に対してどう思っているか?」「相手が〇〇に対してどう考えているか?」
を読み解く力。コミュニケーションの取り方にも活かせる内容だと思った。
ハーヴィーもマイクも、ドミニクの考えとお互いの役割を理解し、お互いを信頼していたからこそできた、「アメとムチ」作戦。
マイク:「作戦大成功!」
ハーヴィー:「嫌われたら逆手に取る。」
二人は拳を合わせた。
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