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『君たちはどう生きるか』の映画感想まとめ

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『君たちはどう生きるか』についてのすてきな映画感想をまとめるマガジンです。 #君たちはどう生きるか
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2023年9月の記事一覧

【ネタバレあり】ジブリの「君たちどう生きるか」について書いときたい

なんかもー最近モヤモヤするなー 平日の朝からゴロゴローゴロゴロー 私はネコになりたい これはアレか。夏の暑さが続いてるせいか。 近頃の漠然とした忙しさのせいか。 と思ってましたが、 いや! ちがう! これはジブリのあの映画を見たせいだ! 一度、吐き出したい! 思いのタケを記録として! きっちり、文章で! 私はこう思いました! と刻んでおきたい! 以下、全部ネタバレです。 ネタバレあり ネタバレあり ネタバレあり 面白かったのか総括すると、面白かった。とても。

『君たちはどう生きるか』とは何だったのか?〜ヒサコは今も生きている説〜

宮﨑駿監督の『君たちはどう生きるか』、遅ればせながらやっと観てきました。 いや、これはキョトンだよね笑 でも私としてはかなり面白かったです。 エンドロールをぼんやり見つめながら、走馬灯のように色々なシーンが蘇り、繋がっていった。こういう経験をした映画は初めてです。 この作品が分かりづらい要因の1つは「説明的な会話」があまりにも少ないから。ドラえもんの映画みたいには状況を喋ってくれません。。。誰がどういう背景を持っているのか、今どんな状況なのか、ストーリーの中に入ったつ

「君たちはどう生きるか」感想

 一ヶ月以上も前に観ましたが、感想として言語化するのに時間がかかってしまい、いまごろようやくつらつらと書いてみようかと思いました。 (※ちなみに少々のネタバレがあります。)  一言で言えば、観て良かった! に尽きるんですが… 細かい意味や意図はきっとくみ取れてないので、これは単に私が思うところ、所感に過ぎませんが、人生最後の走馬灯を見せられているんだな、と。 だから、こんなに細切れのエピソードを矢継ぎ早に見せられるのかな?と思いつつ、しかし映像の美しさや色彩の鮮やかさに終始

【感想】映画「君たちはどう生きるか」まだまだ現役でいるために、宮崎監督が下した決断?

「君たちはどう生きるか」と翻訳 「君たちはどう生きるか」というより「俺のスピードについて来れるか」みたいな映画だった。 尖ってる新人監督の映画みたいな、あまりの観客置いてきぼりっぷりに驚いた。絵がジブリじゃなかったら宮崎駿監督作品かどうか判別つかないかもしれない。 「君たちはどう生きるか」は、観客に内容を理解してもらうための手間を思いっきり省く、という決断をした作品だと感じました。 なぜその手間を省いたか?・・・それは、その分の労力を他のところに回したいからではないでし

「サブカルおじさん秋の雑感~映画批評篇~」

 ども。 夏もひと息ついて毎週の様に開催されていた音楽フェスも落ち着きを見せてきた今日この頃に、これまた新たな火種を見つけましたのでシェアさせてもらいます。  私は前々からりんご音楽祭に関しては、民度音楽祭と揶揄しておるアンチですが、近年度々炎上する辺りやっぱりお察しなフェスなんだろうなと思います。私が参加した時はお客さんもなかなかアレでしてここはインドかはたまたフィリピンかと思うくらいゴミだらけだったな。頑張れアップルミュージックフェスティバル!!  まあ、それはそれ

映画の話を2つ #呑みながら書きました

今日は3のつく月のお祭り!呑み書きだ〜! 呑むぞかくぞ読むぞ!!! 呑み書きって何?って方はこのnoteを見てね!↓ 今日のお供はカルディのPEAR LAGERだよ。 ビールの苦味は得意じゃないんだけど、これはフルーツビールだから美味しい〜!北海道余市産の洋なし(ブランデーワイン種)を使ってるんだて。洋梨は大好きよ。 さて、おつまみに同じくカルディの生ベーコンとフレッシュオリーブを食べ終えたところで(うまい)今日は映画の話でも。 この前、映画2本見てきたんですよ。

エンタメと芸術の境界線ー雑事記⑩ー

学びながら。働きながら。 幼少期から30代後半の現在に至るまで、ずっと絵を描き続けてきた私の失敗や煩悩を脈絡なく書く『雑事記』久々の第10回。 今回は、徒然なるままに、エンタメと芸術の境界線の話。 * いつからこういうことしているんだっけ。 と、もう思い出せないが、映画やドラマを観た後で必ずその作品のレビューをチェックするクセがすっかり身についている。 自分は面白いと感じた、もしくはあまり面白くないと感じた。 その感想が世間の感想とおおよそ合致しているかどうかの答え合

ジブリは手売りが基本?

お気に入りの小説家本人から直接、手紙を貰ったことがありますか? 僕は——ハガキですが——1度だけあります。 その小説家の名は小檜山博(こひやまはく)。僕には、JALに乗れば機内誌の浅田次郎さんのエッセイの連載を、JR北海道に乗れば車内誌の小檜山博さんの同じくエッセイの連載を真っ先に読むのが何よりの楽しみという、けっこう長い一時期がありました。浅田さんからはその洒脱な筆の進め方や唸るような結末のつけ方に多くを学んだり、影響を受けたりしましたし、小檜山さんからはその朴訥とした荒

映画の余韻

夏休み前からずっと気になっていた、 『君たちはどう生きるか』 やっと今日、ひとりの休みに観に行くことができた。 観終わった感想は、 なんだかすごいものを観たな…という感じ。 エンドロールで流れてきた米津玄師さんの『地球儀』がとっても良い歌で、映画を観てからずっと聴いている。 今までのジブリ作品のオマージュというか、似通った部分もあって、「あ、これあの作品に出てきた〇〇に似てるな」みたいなところもあった。 パラレルワールドのような異界に迷いこむ設定は、村上春樹さんの『街と

君たちはどう生きるかの解釈と感想

昨今、一切の予告なく上映された映画「君たちはどう生きるか」は皆さんご覧になられたでしょうか。多くの方が興味深いもののメタファーの多さについていけなかったと話していて興味があったので、あえて少し流行りが去った今見てきました。ここからはネタバレと稚拙な解釈が多分に含まれますのでご注意ください。 1 母親の死 空襲の火事による母親の死のシーンが映画の初っ端で正直驚かされました。最初にあのシーンで感じたのは、主人公だけが群衆の中で白く目立つこと。この時点で少しだけ色に暗喩が隠されて

『君たちはどう生きるか』と言われても

私は宮崎作品が好きで、どれくらい好きかというと、卒論を「宮崎作品はなぜ面白いのか」というテーマで書こうとして失敗したくらいには好きだ。ジブリオタクなんだろうか。あんまり自分ではオタクという気がしない。オタクというと、押し作品は私の太陽! みたいなイメージがあるのだが、私にとっての宮崎作品はそんなものとは程遠い。むしろ、傘を持っていこうか迷う曇天みたいな印象がある。もし「あなたにとって宮崎作品とは?」と聞かれたら、「呪われた美しい夢」という答えが一番しっくり来る。 「呪われた

「君たちはどう生きるか」に仏の哲学者はこう答えていた!

フォレスト出版編集部の山田です。 最近話題になっている宮崎駿の新作映画『君たちはどう生きるか?』をきっかけに、自分の人生をどのように生きるべきかについて改めて考えられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。 本記事では、『哲学は武器になる 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50』(山口周 著、KADOKAWA)からフランスの哲学者・サルトルのこの「問い」に対する答えについてご紹介させて頂きます。 ご存知の方も多いかと思いますが、サルトルは世界中に絶大な影響力

『君たちはどう生きるか』 - 作品の意図とエンドロールでの涙の理由を、米津さん視点から捉える試み

やっと観た。 公開から2ヶ月以上経っていた。 パニック障害気味で暫く映画館を避けていたのもあったが、何となく、世の中のほとぼりが冷めるのを待っていた節もある。 わたしは弱火の米津さんファンで、この作品に関わることになった彼の心境やその所感についてなど、インタビューや記事があればかなり読んでいた。 その中から浮かび上がったのは、「米津さんにとって代替が利かない、唯一無二の宮崎駿像」。 「光栄であると感じることは、もうこれ以上ないと思う」。 「子供の頃から追い続けてきた、師

「君たちはどう生きるか」 ~痛みを一時避難させてくれる場所について

先月末、スタジオジブリの新作、「君たちはどう生きるか」を観てきました。 私は職業柄、数秘における数のメッセージと物語を結び付けるようにして観てしまうのですが、 今回、この映画を観たあとに残ったのは、 夢とうつつ の間(はざま)の感触です。 数のエネルギーに例えると 11 11は、「天とつながる直観」を表す数の要素です。 夢って、みている間はありありと臨場感があって、 手に汗にぎるし、感情も動くし、意味深で、 きっと大切だろうこのことを覚えていなくちゃ! と心に