未満

働かずに生きていきたい哲学者未満

未満

働かずに生きていきたい哲学者未満

最近の記事

別に書くほどでもない論文の読み方

修士課程から分析哲学を始めてみて、この冬どうにか修士論文を提出し博士課程へ進学した。で、最近ようやく「論文の読み方」が身についてきた気がするので、整理も兼ねてNoteを書いてみる。おそらく、ここに書いたことは分析哲学をやっているほとんどの人にとって常識なのだろう。ただ、おそらくは常識だからこそ、私がM1のときに「みなさんはどうやって文献を探してますか?」と尋ねたとき、何かふんわりした答えしか貰えなかったのだと思う。以下に書くのは、少なくとも私がM1のときこんな風に教えてもらっ

    • 『君たちはどう生きるか』と言われても

      私は宮崎作品が好きで、どれくらい好きかというと、卒論を「宮崎作品はなぜ面白いのか」というテーマで書こうとして失敗したくらいには好きだ。ジブリオタクなんだろうか。あんまり自分ではオタクという気がしない。オタクというと、押し作品は私の太陽! みたいなイメージがあるのだが、私にとっての宮崎作品はそんなものとは程遠い。むしろ、傘を持っていこうか迷う曇天みたいな印象がある。もし「あなたにとって宮崎作品とは?」と聞かれたら、「呪われた美しい夢」という答えが一番しっくり来る。 「呪われた

      • 『うっせぇわ』は別に反抗の歌ではないと思います

        「『うっせぇわ』みたいな歌って、反抗のふりして逃げてるだけだよね。『殴ったりするのはノーセンキュー』とか寒くない?」(大意)みたいなツイートをみました(一応元ツイートを張っておきます)。 うっせぇわ好き……というか、その作り手たちが好きだったであろうボカロ文化好きとしてはちょっと悲しかったので、擁護の気持ちを書いてみた。 『うっせぇわ』みたいな歌って、反抗のふりして逃げてるだけだよねまず、そもそも『うっせぇわ』は逃げの歌だと思います。 これはツイート主と曲の解釈が違うとい

        • 社会人選考で哲学科へ進学します

          なぜこのnoteを書くことにしたのか 普通、こういう文章は「きっとキャリアに自信があるんだろうな」と思われるような方が書く印象ですが、私自身のキャリアには恥が多い、というか、むしろキャリアを捨てている感があります。なので、耐えられなくなったらこのnoteは非公開にするかもしれません。 では、なぜ頼まれもしないのにこんな文章を書いているかというと、多少身を削ることによって、同好の士を見つけられるかもしれないと考えたためです。タイトル通りなのですが、この春から哲学の修士課程へ進

        別に書くほどでもない論文の読み方