エスタン〜フランスで最も美しい村その2〜【ルピュイの道2019#12】
(ほぼ無料ゾーンです。恐れずにお読みくださいませ。)
「フランスの最も美しい村」と呼ばれる村が、「最も」なのにいくつもある。
どれが本当のベスト1なのかなんて、そんなのは気にしなくて良くて、もともと特別なオンリーワン!なのだけど、この日滞在した「エスタンEstang」という村はとにかく美しい村で絶対泊まった方がいいと、旅で出会う人々から聞いていた。
「フランスの最も美しい村」とは一応認定基準がある。
私が旅して歩いている「ルピュイの道」というのは、フランスからスペインの西の果てサンティアゴ・デ・コンポステーラへ続く巡礼路のいくつかあるルートの一つである。
ルピュイの道のハイライトの一つというのが、この「フランスで最も美しい村」をいくつも歩いて通り抜けるところだと思う。
美しい村に認定されていない村や町も美しくて、もうこれは完全に「好み」だと歩いてみて思った。エスタンの手前のエスパリオンという村が私の一番のお気に入りになったから、言ってしまえばすべての村や町が美しくて選べない。
だから「最も」がたくさんあるのだと思った。
エスタンは、名前も覚えやすくてかわいいのでその時点で頭ひとつ抜けているとも思う。
なんせフランスの長い地名は覚えられないから。ねじりトンガリ屋根のサンコームドルトも良かったし、エスタンを楽しみにしながら歩いた。
エスタンまで歩く道。
かわいい小さい村を通り過ぎていく。
天気が良いとどこでも絵画のよう。
エスタンに到着したらしい。
フランスの土地をフランスの土地で例える野暮なことをすると、モン・サン・ミシェルみたいなルックス。
大きく違うのは、モン・サン・ミシェルは観光客(特に日本人)だらけだが、この地エスタンは、まず人が少ないし、大半が歩き旅をしている旅人と住んでいる人くらいである。
橋を渡るとエスタンの村に入る。
分かりやすくフォトジェニックなルックスをしていると思う。素敵である。
村を歩いてみるが、静かで上品で美しい。
追いかけて追い抜いた人と交差して盛り上がった場所。
ここの橋も世界遺産らしい。
エスタンの村が、一緒に旅してきたイザベラのゴール地点だった。
宿はイザベラの夫の名前と同じ場所だからという理由で選んだジットに一緒に泊まることにした。
それからシャワーを浴びて洗濯をして、最後の晩餐を一緒に食べることにした。
村の入り口の橋の近くにあった良さげなレストランに2人で入って、ワインで有名なエスタンらしいので、地元のワイナリーのワインで乾杯。それから地ビールも注文し、飲むわ食うわのお楽しみタイムに。
私はもちろんビーフステーキ。
イザベラはお魚料理。
2人の共通認識として、メインももちろん美味しいのだけど、ポテトフライがヤバすぎるくらい美味しいということ。
ポテトのお代わりないのかな?と聞いたが出来なかった。
食後のデザートももちろん最高だった。
よく食べよく飲みよく喋りよく笑った。
同じ世代で考え方とかが似ていて、面白がるところも一緒で、話していてとても楽しく居心地の良い女性だった。
出会えて良かったし、この出会いこそがこの旅で最も美しいものだったと思えるし、イザベラに会えたからルピュイの道が好きになったし、とても楽しい旅になったから、感謝をいっぱい伝えた。
そして、1年後にフランスで再会の約束をした。
(コロナ禍のせいでそれはまだ果たせていないが、連絡はとり合っており、きっとまた会えると思う。)
後半で見慣れた顔の2人組が隣のテーブルにやってきた。ジャックとティエリだった。
村には他にもお店がいくつかあるのに、いつもこの2人が同じ店に遅れて入ってくる。このパターンが繰り返されたルピュイの道の旅の日々。
この旅でしょっちゅう集っていた4人が、またレストランで4人揃った。
4人の顔合わせはここが最後である。
私とイザベラとジャックとティエリと。
ナスビナルで4人で泊まった日から、あちこちで一緒に歩いたりご飯を食べたり眠ったりした日々。
ジャックとティエリはまだもう少し一緒に旅を続けるのだが、私は明日が歩き旅の最後で、イザベラとはこのエスタンの村でお別れ。
歩き旅の後半はいろんな人とのお別れが続くから寂しくはなるが、底抜けに明るく楽しい時間を過ごした。
それを記念して4人で写真を撮ってもらった。
エスタン産の赤ワインを飲み過ぎてご機嫌に笑っている私とおしゃれなフランス人3人と。
エスタンの大切な思い出。
愉快な仲間との思い出の写真を一番下に貼り付けましたが、シャイなので有料設定にしました。
せっかくの有料設定なので、もう少し価値のある情報として、宿の紹介とパリからの行き方、レストランの情報も載せておきます。
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