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「フルリモート勤務で広報」はどこまでできるのか

2019年7月より、フルリモート勤務で広報の人が入り、一緒に仕事をするようになった。私にとっては久し振りのチーム仕事、チーム広報である。
私はキャリアの大半がひとり仕事だったため(他部署連携などはするけど、チームはひとりが多かった)、動き方など含めて決して慣れてはいない。前にチーム仕事をしてから5年以上は経っていて、今の会社では広報立ち上げで独りがむしゃらにやっていたこともあり、チーム仕事をどうやっていたのかが全く思い出せない。

その人の入社が決まってからそれなりに時間はあったのに、引き継ぎのための準備が間に合わずかなりばたばたした(共有フォルダにちゃんとファイルはあげていたと思っていたが、それを引き継ぎに代えることはやっぱりできなかった、当たり前だが)。
この1ヶ月間、ほぼ毎日、手放して良い仕事なのか手放してはいけない仕事なのかを常に迷い続け、自分のエゴと向き合い、即断即決できない自分に不甲斐なさを感じ続けた。
挑戦と、迷いと、自分の力不足を悔やむ気持ちとを、ぐるぐる回り続けた1ヶ月であった。

しかし、今回入ってくれた人と一緒に試行錯誤していることで、「もしかしたらフルリモート勤務で広報は十分できるといえるのでは」とも希望を持つようになってきている。フルリモート勤務で広報職を受け入れる可能性についてもそうだし、自分自身ももう少し柔軟な働き方ができるかもしれない、と思えるようになってきた。今回はこの1ヶ月で感じていることについてまとめる。


単純な作業はなく、その前に控える「判断」が大事

入社してくれた最初の頃は、あっという間に引き継ぐものが尽きて困った。当初引き継ぎたいと思っていたものは1週間くらいで引き継ぎ終わってしまった。あんなにいろいろタスクがあってもはや回ってないのに、そんなに引き継ぐものってなかったっけ、と思うくらいであった。
毎日、明日何をやってもらおうかと頭をひねって考える日々。もちろん、勤務予定時間に対してタスクは少ない状態なのがしばらく続いた。

正直なところ、広報の業務は単純な作業なんてほとんどないことをこの引き継ぎの過程で痛感した。会社の全体や広報方針、社内の状況を勘案して判断したその後で「作業がくっついてくる」だけだからである。判断がないと意味がないのだ。

そう気づいてからは、キャッチアップの時間を今しっかりとることが今後の活躍に関わると直感し、資料やメールなどを大量に送ってキャッチアップをしてもらうようにした。


文化の可視化と積極的な共有が「判断材料」に

私に来るメールも、既に大半は共有をしている。各所から広報に連絡をもらうメールの宛先も、早々に広報メーリングリストにしてもらった。

できるだけ早いうちに、インプットに大いに時間を割いてもらうのはやはりよかった。1ヶ月経って、部分的な事柄については広報として判断・対応をしてもらえるようになってきた。

今回とてもよかったのは、取材対応で使ったドキュメントや社員総会資料など、多くのものをフォルダに整理してアップロードしており、「読んでおいて」の一言でそれをインプットとして読んでもらえたことだった。そもそもここをきちんと整理して保管をしていなかったら、引き継ぎどころでなく掘り出すのにすら時間をとられていただろう。

フルリモート勤務で広報を行うならば、文化の可視化は欠かせないなと思う。文化に紐づくコミュニケーションや、取材対応をどういう根拠で調整してきたかなどの思考も可視化されているとよい。

今やってもらっているキャッチアップは社内のことが中心で、残っていた資料などを読んでもらうことが多いが、今後は業界知識についても強化したく、これについては調べながら理解したことを説明してもらう場を設ける予定だ。


自分のことをオープンにして信頼関係を築く

お互いを信頼でき、お互い腹を割れている状態を常に作れるように努めている。広報というより、チーム仕事として。

入社前に、自己紹介やこのnoteなどを送って、入社直前の面談時に自分の強み弱みもさらけ出して言ってしまったことは、すごくよかったと思っている。

会社に5年いて既に文化どっぷりな私には「わからないことがわからない」ので、わからなかったらとにかく質問攻めにしてもらうようにお願いをしている。とても細かく気にしてくれて、質問をくれるので共有漏れに気づきやすくとても助かっている。

打ち合わせは、これくらいかなと感じるペースよりは頻繁に、長めに行うポリシーでやっている。今は週1時間半〜2時間くらい、Zoomで話している。最初は特に、「こんなに長いと無駄かな?」と少し思い始めるくらいでちょうど良さそうな印象である。私で完結するタスクも敢えてリストにして、なるべく共有している。

ただ、自分以外の、他部署やそこにいる人のキャッチアップはまだまだ課題がある。Slackの部署チャンネルには入ってもらっているが、足りてはいないはずだ。直接会話しないと名前も顔も覚えにくい中で、Zoomなどで会話するにしても理由がないとつなぎにくい。結果、顔やキャラクターが覚えにくい状態が続いている。打ち合わせの機会をどれだけ作れるかが鍵なのではと思う。

また、フルリモート広報ならなおさら、経営感覚か、広報感覚かのどちらかは必要だと感じている。どちらもぼんやりとした言葉だが、経営の気持ちに近づけるか、はたまた広報の仕事や情報流通の事情に精通しているか、ということを言いたかった。今回入ってくれた人は、広報は未経験だが経営感覚があることで、やっている業務の理解が早い実感を持てている。


フルリモート勤務の広報は「範囲限ればやれそう」

1ヶ月間を振り返り、フルリモート勤務での広報は、取り組みの全体が見えるサービス広報や範囲限った広報なら、十分にやれそうな気がしてきた。実際に1ヶ月間動いてもらって、いま勤務先で注目を集めている取り組みの広報担当としては十分にやれそうなイメージが掴めてきている。

ただ、「継続的に」「企業全体の」広報を行っていくには、文化や変化を常に継続的に拾っていける仕組みが何より大事であろう気がする。
文化や変化をちゃんと察知して拾い、経営とディスカッションしていける人こそ、広報戦略を考える人として必要なはずである。果たしてフルリモートでこの役割が担えるようになるか、そしてどうしたら担えるようになるのかは、まだ答えが出ていない。

フルリモート勤務で広報職がやれるのか、そして私自身が柔軟な働き方などでも企業広報がやれるのかは、しばらくのテーマになりそうなので学びがあれば発信したい。


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株式会社ノヴィータにて広報部門を立ち上げ、発信業務にとどまらず、人事や経営サポートなど会社の価値を上げる活動を幅広く行う。前職はスマホゲーム会社で、自社WEB担当、広報、財務系事務を経験。大学にて図書館情報学を専攻し、インターネットの情報流通や情報探索行動に興味あり。
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