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絶望となかよく

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生きにくい世の中を生きるコラム
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2020年6月の記事一覧

いっそ、笑ってくれよ。このろくでもない人生を。

朝、目が覚めると、まず最初になぜだか消えたい気持ちがやってくる。
それに理由があるといえばあるし、ないと言えばない。医者は病気ではないと言うけれど、毎日「これは脳の誤作動だ。死んではいけない。今は耐えろ」と声をかける。辛いことがないわけではないけれど、この世から消えてしまうには何て馬鹿馬鹿しい理由しかない。
それでも苦しくてたまらない朝は、自分をだましだまし叩き起す。

無駄に肥大化した自尊心のた

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少女終末旅行、忘れてしまった数々の記憶

「記憶なんて、生きるジャマだぜ」

仕事に行ける日が増えてきて、あんなに嫌だった仕事が、職場で仕事をさせて貰える喜びを感じるようになってきた。そういえば、勉強させてもらえる幸せ、仕事をさせてもらえる幸せ、そんなことを、考えてばかりの人生だった。

私は東北の震災の時に大学1年生だった。入学式がなくなり、1ヶ月勉強どころか、仙台にある大学の周辺に行くことすらできなかった。
本当なら大学生だけが

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暇の悪夢

コロナが流行してからずいぶんがたつ。

図書館も書店も閉まり,家の中にあるまだ読んでいない本(いわゆる「積読本」)も恐ろしいことになくなってしまった。

やっと緊急事態宣言が解除されたと思っても,書店が開いている時間は昔より短いし,図書館は開いていると言っても,本棚を見ることはできず,もっぱら予約のみの取り扱いらしい。さらに,返却された本をすぐに次の利用者に貸し出すのではなく,一度殺菌消毒してから

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