小企画展「あなたの色に染めて」
ある画家は言った。
芸術とは見えるものを再現するのではなく、見えないものを見えるようにするものだ、と。
本展では、三人の芸術家たちを紹介する。
「芸術」を生み出す、芸術家たち。
見えないものを、見えるようにする者たちだ。
先月、私のお店で、塗り絵を配布した。
あなたには、この絵がどう見えるだろう。
ここに見えていないものを、きっと彼らはあなたに見せてくれる。
三人の芸術家の目に映る世界へ、あなたもお連れしよう。
第1章 昼間より夜が好き
凪由ハイル
《夜のお茶会》
2021年
https://note.com/moon_to_sun518/n/n11f9edee893e
昼間より夜が好き。
そんな私の言葉を、彼女は覚えていたのかもしれないし、覚えていなかったかもしれない。
私の例とは、全く異なる世界を見せてくれる。
夜中に甘いものを食べたり、カフェインをとるのはちょっと罪悪感があるかもしれないけれど。
夜のお茶会というのは、なんと甘美な響きだろう。
眠りたくない夜には、ぴったりかもしれない。
この絵を見ていると、まだ購入できていない、ほろよいのメロンソーダが飲みたくなる。
今夜、お仕事帰りに探してみようかな。
第2章 行間を塗る
Howa
『ちぐはぐな家』
2021年
https://note.com/utatane_howa_zz/n/n0dd208dc4757
これは、塗り絵だろうか。
紛れもなく、塗り絵だ。
Howa色に染まっている。
褪せた色は、まだ絵をなしているものの。
lines(言葉・輪郭線)とlies(嘘)の間にある真実
-The truth between the lines and lies-
を知るにはぼやけすぎている。
そんな歌詞があって。
そんな真実が、この『塗り絵』には、あるような気がする。
真実というのは見えにくいものだけど。
きっと目を凝らせば見えてくる。
第3章 あなたの軸は
策士ワディ
《侵略者たち》
2021年
https://note.com/wady0416/n/n3700f5f6e6bc
あなたの軸は、と聞かれたら、ふつうは一本筋の通った軸を思い浮かべる。
でも、別に一つじゃなくていいんだ。
x軸とy軸しかない塗り絵に、もう一つ軸を加える人もいる。
二兎を追ったっていい。
全部掴めばいい。
二兎とも逃げたとしても、また別の何かを掴めるかもしれない。
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あとがき
小企画展はいかがでしたか。
線と線の間に無数の世界が広がっていることを実感できたのではないでしょうか。
先月、サークルで、塗り絵を配布したときには、こんな作品たちが出来上がって来ることはまったく想像していませんでした。
出来上がってきた作品たちは、いい意味で、予想を裏切るものたちばかり。
(非常にアーティスティックでぶっ飛んだ塗り絵ばかりでしたが、お子さんと一緒に塗り絵を楽しんでもらうなど、ハートフルな展開もお待ちしております。)
塗り絵というのは、真っ白なキャンバスに比べたら自由度が低いものと思っていたのですが、線という一つの制約があるからこそ、それを乗り越えようというアーティストたちの創作意欲を刺激できたのかもしれません。
私も、アーティストたちの作品たちを前にして、キュレーション意欲が刺激されました。
こんなふうに相互に刺激を与える関係を築けているのがうれしくて、この「塗り絵」たちを見るたびににやにやしてしまいます(*´꒳`*)
私は、彼らのパトロンであり、彼らは私のパトロンさんなのです。
最後に、宣伝!
こんなアーティスト兼パトロンたちの集まる場所がここにあります。
このサークルの魅力は、なんといっても、人!
自分じゃなく、他人の力を借りて宣伝するなんてちょっと姑息ですが、本当のことなのでしかたがないのです。
ここに集まる方々が、どれほど素敵な方々なのか、きっとこの小企画展でほんのりわかったと思います。
でも、まだほんのすこしです。
つい昨日も、弱音を吐いてウジウジする私に、パトロンさんたちは優しく声をかけてくれました。
おかげさまで、昨夜、私はぐっすりと眠れました。
本当にありがたすぎる存在です。
私や、アーティスト兼パトロンさんたちのことを、もっと知りたいと思ってくださった方は、サークルの扉を開いてみてください。
きっと、あなたが応援したい人、あなたを応援してくれる人と出会えるはず。