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online講義4/21(木):TAVnet(タブネット)の時代のK-POP,K-drama,そして言語:BTSからNMIXXまで

今やText、Audio、Visualが自在に融合変容しながら、INTERnetの上をことばが駆け巡るTAVnet(タブネット)の時代。韓国語もまたK-POPや韓国ドラマ、韓国映画といったありようのうちを自在に駆け巡っています。言語と音楽や映像との巡り合いを、とりわけ韓国語という言語から照らします。ことばについての言語学の視点のみならず、音楽や映像についての美学的な視点からも接近します。
★第1回,第2回の録画視聴も可能です.

http://www.chekccori.tokyo/mc-events/general/30597?mc_id=855

第3回:2022年4月21日(木)/TAVnet(タブネット)と言語
第1回と第2回の内容をさらに展開、まとめに入ります。TAVnetとは、光の世界に文字に書かれたことばText、音で実現することばAudio、そしてそれらがことばではないVisual映像と渾然一体となりながら、net上を駆け巡るさまを言います。そうしたTAVnetの時代の言語とは。韓国語とは。日本語とは。そして私たちが愉しみ、培うべき〈構え〉とは。K-POPとK-dramaを対比すると,さらにいろいろなことが見えてきます。

★BIGBANG,SNSD,SHINee,EXO,BTS,MAMAMOO,BLACKPINK,NCT 127,Stray Kids,(G)I-DLE,EVERGLOW,そしてNMIXX … 
K-POPとはYouTubeの時代にこそ輝く,〈いま・ここ〉の光芒です.そしてなぜYouTubeの一択なのか? Googleの傘下となったYouTubeは,2008年には韓国でも始まりました.期を一にして,今日のK-POPの隆盛が劇的に拡大します.ここではもう既に多くの優れた論考が存在する,K-POPの社会学やジャーナリズム論や芸能論や経営学などではなく,作品論を.これまで位置づけられてきた映画や演劇や小説や詩と同じように,私たちの時代のアートであり,私たちの時代の世界像たちとして見据えます.K-POPのとりわけ映像作品,MV(ミュージック・ビデオ)を自立したアートとして正視し,その言語,美学を照らします.

考えるべきことどもは多い--
言語と言語でないもの; ことば性とはなし性; 自己言及詩,自己肯定詩; 言語の同席構造; ことばそのもへのフェティッシュな象徴詩の断片を配列する造形; 音と光の高速なるブリコラージュ; 身体性,デジタルという仮想空間の美学ではなく,身体性をさりげなく極限まで活かし切る,存在の美学; こゑがうたになるとき; 声門閉鎖と言語; 単に対象を見る眼なのではなく,カメラ自身が踊る身体と化す〈춤(チュム)る〉カメラ(チュム=ダンス);「○○を表現する」という旧態依然たる思想の限界と,そうした思想の果敢なる否定; それは本当に「世界観」(独: Weltanschauung,英: worldview)などと呼んでいいのか,それとも〈世界像〉(独:Weltbild=特定の世界を描いた1つの絵)なのか; いま・ここの世界から今1つ高次の世界へとメタるとは; 観念とかたちを峻別する明晰な作品論へ;「翻訳は可能か? ドラマの翻訳は可能か?」-- そう,その問い自体から撃て; ….

彼方に〈老い〉を見遣り,あるいは〈死〉をも見遣る,〈いま・ここ〉の哀惜たる光芒,K-POPを,我等,満腔の思いを持って,かき抱かん.
「もうこれ以上新しいものはないだろう」と思っても,常に新たなる身体性を突きつけてくれる,圧倒的なBTS,また,この2月に公開された,NMIXXの〈O.O〉のMVは既存のMVを全て過去のものにしてしまうほどの作品でした.ともすれば頑迷固陋に陥りがちの,私たちの感性を打ち破って,次々に新たなる世界像を造形してくれるK-POP.そして4月に公開されたばかりの,先駆者・BIGBANG  〈봄여름가을겨울 (Still Life) 〉(春夏秋冬)のMVは,まさに〈いま・ここ〉の哀惜を歌い上げて余りあることばたちに溢れています.

第2回:2022年3月25日(金)/ドラマと言語
日本語圏においてはもう幾度も「第○次韓流ブーム」ということばが聞こえてきます。言うまでもなくその核となっているのが、韓国ドラマ、そして韓国映画ですね。では「愛してるよ」というドラマのことばは、日常のことばとどう違うのでしょう。 え、話している人からして素敵すぎて、全然違う? もちろんです。そしてそれから?
TAVnet以前の韓国ドラマ「砂時計」から,「トキメキ☆成均館スキャンダル」「星から来たあなた」「新米史官ク・ヘリョン」「麗」「信義」「奇皇后」「トッケビ」「未生」「ミスターサンシャイン」「SKYキャッスル」「イニョン王后の男」などを経て,「ロマンスは別冊付録」「愛の不時着」「イカゲーム」「女神降臨」「賢い医師生活」「ハイエナ」「静かなる海」「未成年裁判」「恋慕」「二十五,二十一」「気象庁の人々」(最後の2作は執筆時点でまだ未完)まで…

第1回:2022年2月22日(火)/音楽と言語
「방탄(バンタン)は初めてだろ?」なんて泣かせる台詞も、MVにはありましたが、そのBTSに象徴される、世界を股にかけるK-POP。それはなぜこんなに凄いのか? そう、かっこいいからですね。ではそのかっこよさとは。言語を考える者であり、現代美術の世界にも踏み入って、またジプシー・ジャズ・フリークでもある立場から、恐れながら、言語と音と光の世界へ熱き思いを。

http://www.chekccori.tokyo/mc-events/general/30597?mc_id=855


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