能條ジョー

構成作家。プロデューサー。演出家。インドでラーメン屋。 サンドウィッチマンの東北魂・イ…

能條ジョー

構成作家。プロデューサー。演出家。インドでラーメン屋。 サンドウィッチマンの東北魂・インド支部長。通称“インドのジョー” 「冗談じゃねえ!」「冗談抜きだからな!」 そんなNo Jokeな物語を綴ります。

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  • No Joke Story

    冗談みたいな冗談じゃない物語を綴ります。 See you next No Joke...

最近の記事

ぜんじろうさんが語る“日本と外国の笑いの違い”とは?

 低迷する秋平だが、帰国せずにインド・チェンナイに残れたモチベーションに、サンドウィッチマンさんやRADWIMPSの存在があったよ〜なんてお話は前章へ。  今思えば、この頃から、僕は秋平に全力で打ち込む、というよりは、自分でどうやってチェンナイ生活を楽しむか?というところに重点を置いて生活していたようだ。そんな中、こんなトピックスがチェンナイ日本人界隈に飛び込んできた。 ぜんじろうがお笑いライブをチェンナイでやるらしいよ。 ぜんじろうさんといえば、吉本所属のお笑い芸人さん

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    • インドでRADWIMPSに会いたい!!

       低迷する秋平に<二号店オープン>という新展開があったのは前章の通り。  秋平にとってもいい流れだし、インド在住2周年を目前にした僕にもいい流れ。チェンナイ生活を「もっと楽しもう!」という気持ちがどんどん強くなっていた。  そんな折、僕にとって嬉しい出来事が立て続けに起こった。やはり、『勢いのある時には、良い事が吸い寄せられてくるな〜』と実感することとなる。そのうちの一つがサンドウィッチマンさんとの繋がりである。インドに住み続けるモチベーションになったのは前章でも触れた。

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      • 2号店オープン!しかし、やはり待っていた茨の道…

         2号店の話に合わせて、秋平の新メンバーが加入した話はこちらへ。  いよいよ秋平の新章が始まる。チェンナイのサントメという地で二号店をオープンさせるのだ。とは言っても、インターン生のユーキと、シェフのヒロシさんは、秋平に合流して間もない。まだ秋平のこともチェンナイのこともよく分からないままだった。しかし、彼らの来チェン(チェンナイに到着)一週間後には二号店のオープンが差し迫っていた。  ということで、まずは一週間、一号店にて、ある程度の仕事内容を把握してもらっていた。ユー

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        • 低迷する秋平に新展開!

           秋平は相変わらず赤字生活を送っていた。圧倒的に立地が悪く、洪水のイメージもあり、客が寄り付かない場所となっていた。このまま続けていればあと1年ももたないだろうな〜なんて思っていた。  「帰国も秒読みだな」(基本いつでも秒読みしてた)とか思ってたら、秋平でインターンとして働きたい!と言う若者が現れた。そういえば、僕の仕事量を緩和させるため、インターン紹介業者に申し込みをしていたのだ。  その業者から紹介されたのが、インターン一期生のユーキである。まずは社長とスカイプ面接を

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          秋平の掃除婦・アンジェリーの逞しさ

           インドは超分業制で、工事業者が全く掃除をしないのは、掃除婦の仕事を奪わないためである。と言うお話は前回のこちらから。 ここでは、秋平の掃除婦・アンジェリーについて。 彼女は秋平の開店前からウチで働いてくれている、いわば“秋平の創立メンバー”である。前までは、秋平一号店の向かいにある小さいショッピングモールで、他の掃除婦に混じり、彼女らと何ら変わらぬ掃除婦人生を送っていた。  彼女の人生が狂ったのは間違いなく、秋平のインド人取締役・サティシュがアンジェリーを秋平へ引き抜い

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          修理業者との終わらない闘い

           幸せのハードルがガンガン上がって、インド在住日本人は、日本在住日本人よりも「幸せ!」と感じる回数が多くなることは、前章で述べた。  しかしそれは、日本とは違い、様々な方面で制限された日々だからこそ為せる技。色々我慢してるんよ、みんな。本当にみなさんよく頑張ってると思う(何目線)。  何が大変か、列挙したらキリが無いんだが、ここでは修理業者・工事業者について述べたい。インド在住者からの「そうそう!」って声が今にも聞こえてきそうである。  インドでは電化製品がよく壊れる。

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          『インドでの生活は、幸せのハードルを下げてくれる。』

           インド駐在員には、食材輸送サービスってのが福利厚生で付いてくるらしい(もちろん秋平にはそんな制度はない)。どんなサービスかと言うと、輸送量は会社持ちで、日本食を専用サイトから簡単にオーダーすることができると言うのだ。現在は関税で止められてしまうらしいが、当時はお酒も買えたらしい。日本食材が手に入りにくいインドという地では、大活躍必至のサービスと言える。  単身で来ている人は◯kg、家族帯同だと◯kg、のように重量で制限があるらしく、単身者はほとんど使い切れないくらいの量が

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          インドでラジオやってみた。

           僕はインド・チェンナイで2年以上に渡り、Podcastでラジオ番組を毎週欠かさずにやっていた。僕がインドに残っていたモチベーションの中で最も高いものの一つで、DJ Kとハッシーの3人で、毎回楽しく収録していた。  この2人はいわゆる普通の“駐在さん”。そんな彼らとの放送は全100回を上回り、チェンナイ在住者のみならず世界中にリスナーを持つほどに成長していた。さて、なぜこんなラジオ番組が始まったのか。今日はそんなお話。  2016年2月。この頃から秋平は、隣のレストランか

          インドでラジオやってみた。

          僕の人格形成を担った“ぞっこん町田”と言う存在

           僕の趣味といえば“よさこい”であることは周知の事実だと思う。1999年1月から地元町田市のチーム「ぞっこん町田’98」に家族5人で参加し、今まで20年間お世話になっている。どちらかと言うと“よさこいが好き”って言うよりは“ぞっこんのみんなで飲むのが好き”なので、「よさこいの良さを語れ!」と言われても困ってしまう。今日はそんなお話をするつもりもない。(もちろんよさこいはダイスキ)  ぞっこんは、僕の人生を語る上で欠かせない存在。家族揃って入会したのが8歳の頃。当時、食卓での

          僕の人格形成を担った“ぞっこん町田”と言う存在

          製麺機をハンドキャリー!?

           秋平を日々営業していくと、様々な困難にぶち当たる。その一つが、サプライヤー問題である。日本では時間通りの配達は当たり前。ましてや“来ない”なんてことは絶対に起こらない。しかしインドでは起こるのだ。絶対に起こるのだ。  秋平を始めた当初、僕らを特に困らせたのはチキン屋。英語がイマイチな奴らの口癖は「Sending!!」。直訳すると「送っている!」なので、意味を予測するに「もうチキン持って出発してるから」という意味なんだと思う。しかし、1時間待てど2時間待てど来ないのだ。秋平

          製麺機をハンドキャリー!?

          チャンピオンの友達。佐々木 大蔵。

           ここで、ちょっとチェンナイの話からは逸れる。しかし僕が、過酷なチェンナイ生活を続けるに当たって、とても大切なモチベーションになった出来事があるので紹介したい。  高校時代の友人に"佐々木大蔵"という男がいる。普段は、笑顔が無邪気でどこか抜けていて周りから愛される、いわゆる「天然キャラ」っぽいやつだった。しかし、彼が突然「俺今度、K-1甲子園のベスト8をかけて試合するんだ。観にきてよ」なんてことを言い出した。「おいおい、天然キャラで面白いことは常日頃言ってるけど、狙って面白

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          人生初の連載コラムは月刊Chalo in INDIA

           色々な災難が秋平を襲った2016年の年の瀬。しかし、悪い話ばかりではない。もともと日本では作家業を嗜んでいたこともあり、インド在住者の中では知らない人はいない「月刊Chalo」という日本語フリーペーパーにて、コラムを書かせていただくことになった。その情報誌のチェンナイ担当の方と友達になり、編集長をご紹介いただいた、というイキサツ。  秋平の宣伝を載せてもらう代わりにコラムを執筆する、という編集長の粋な計らいで2016年12月号から連載開始。全部で23回(約2年)も続けさせ

          人生初の連載コラムは月刊Chalo in INDIA

          『一難去ってまた一難』高額紙幣とサイクロン②

          超大型のサイクロンがチェンナイの街を襲った話は前述の通り。 奇跡的に無傷だった秋平はというと次の日には営業を再開していた。しかし、この後待ち受ける出来事は、全く予想だにしていなかった。 それは、このサイクロンの約一ヶ月前に遡る。インド政府が突然、このような政令を出した。 「0時から500ルピー札と1000ルピー札を廃止します。」当時は全く意味がわからなかった。いつも水を持ってくる業者の男が急に店に入ってきて「明日から500と1000が使えなくなるらしいで!」みたいなこと

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          『一難去ってまた一難』高額紙幣とサイクロン①

          2015年12月、チェンナイを襲った100年に一度の大洪水で、奇跡(?)の生還を果たしたのは前述した通り。 そこからはしばらくは、特に自然災害に見舞われることはなかった。しかし、2016年12月12日。またしてもチェンナイが自然災害に襲われることとなる。大洪水の記憶もまだ新しい、ちょうど一年後に起こった出来事である。 超巨大サイクロンがチェンナイの街を直撃したのだ。とあるニュースサイトにはこう記してある。 インド東部・ベンガル湾沖で発生したサイクロン「Vardah(バル

          『一難去ってまた一難』高額紙幣とサイクロン①

          サンドウィッチマンの東北魂

          拓が日本に帰ってから、家で喋る相手もいなく、日本の娯楽がどんどん恋しくなっていた2016年9月ごろ。PodcastというiPhoneのプリセットで入っているアプリを使って、日本のラジオを聴いていた。 当時はTBSラジオの大人気深夜番組“JUNK”が配信されており(現在は爆笑問題カーボーイのみ)、毎日のように、それはそれは楽しい時間を過ごしていた。他にも文化放送「武田鉄矢の今朝の三枚おろし」や、TBCラジオ「トータルテンボスのぬきさしならナイト」などなど、面白いラジオ番組が無

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          サンドウィッチマンの東北魂

          「大丈夫、すぐマヒる!」

          仕事人間だった僕だが、唯一心休まるひと時が友達と過ごす時間だった。その中でも特に大好きだった時間が、通称“ゆとり会”みんなとの時間。 ゆとり会ってなに?ってことに関してはこちらの記事から。 年齢が近いこともあるし、この年齢層(25歳以下)でインドにいる人って、なんだか色々な境遇や背景があって来ている人たちが多い。ような気がする。会社の命でインドに来たわけではない人、いわゆる“現地採用”の人たちが多いのもこの世代の特徴だ。 現地採用って、自分で「インドで働くんだ!」という

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