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ぜんじろうさんが語る“日本と外国の笑いの違い”とは?

 低迷する秋平だが、帰国せずにインド・チェンナイに残れたモチベーションに、サンドウィッチマンさんやRADWIMPSの存在があったよ〜なんてお話は前章へ。

 今思えば、この頃から、僕は秋平に全力で打ち込む、というよりは、自分でどうやってチェンナイ生活を楽しむか?というところに重点を置いて生活していたようだ。そんな中、こんなトピックスがチェンナイ日本人界隈に飛び込んできた。

ぜんじろうがお笑いライブをチェンナイでやるらしいよ。

 ぜんじろうさんといえば、吉本所属のお笑い芸人さん。一時期は“平成の明石家さんま”と称されて、テレビラジオに引っ張りだこの活躍をしていたらしい。大変失礼ながら、僕はその時代を知らなかった。そこからは、テレビの世界ではなく、海外を飛び回りながらスタンダップコメディに挑戦しているという。あとあと聞いた話では、ぜんじろうさんはテレビ界・吉本興業から『干された(本人談)』そうだ。

 そんな彼が、チェンナイのくふ楽さんで日本語のライブをして、そのあとは現地人向けの英語でライブをするというのだ。ぜんじろうさんとは、作家時代にお仕事でニアミスしていたが、よく存じ上げなかった(今考えたらめちゃくちゃ失礼)ので、ライブの広告等は見流していた。

 しかしひょんな事から、我々秋平が英語ライブのスポンサーになることに。少額ではあったがスポンサードして、ライブ終わりに秋平で食事をしてもらう。ということになっていた。「これはライブ見に行くしかねえな」ってことで、チェンナイレディオクラブの面々を誘って観に行くことにした。ここでガメツイ僕は閃いた。

ぜんじろうさん、CRCに出てくれないかな?

 なんて世間知らずで厚かましいのだろうか。芸歴30年を超える大先輩が、趣味でやってる誰が聞いてるか分からないような素人ラジオに、出てくれるわけがなかった。が、インドで過ごしているとその辺の箍(たが)が外れてしまっているようで、主催者を通じて出演いただけるかを聞いてもらった。すると

「ぜひやりましょう!」

 と二つ返事で快諾してくださったのだ。こうなってくると逆に緊張してくるCRCメンバー。僕はまだしも、他の2人は芸能人と話すなんてこともしたことがないだろうし、話芸のプロの芸人さんを前にして僕らが喋れるわけがなかった。

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