NOHOHON@音楽レビュー

のほほんと音楽や映画のレビュー書きます。話題の新作から名作まで。 アメリカの某音大卒で…

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のほほんと音楽や映画のレビュー書きます。話題の新作から名作まで。 アメリカの某音大卒で、今はなぜか大手IT企業ではたらいています。

最近の記事

2022年の反省とApple Music再生記録

2022年年明け。意気揚々とはじめた音楽レビューも春を待たずして更新が途絶えてしまった。そんな本チャンネルもまだフォローしてくれているみなさん、本当にありがとうございます!そして今年こそ、今年こそは3ヶ月坊主を直します! レビューはできませんでしたが、昨年も通勤の電車内でたくさん音楽を聴きました。(ちなみに弊社はリモートワークが進んでおりますが、家だと集中できないので、週3以上は出社しちゃってます。) 2022年は3.491曲を再生し、再生回数ランキングはこんな感じ!

    • 2022年シーズンのロッテ開幕予想

      2020,2021年と2年連続パリーグ2位のロッテが狙うのは「頂点」。2010年台後半の低迷期から、Aクラス常連チームに成長させた井口監督の一つの集大成になりそうなシーズンだ。 開幕ローテ<予想> 小島(◎)、佐々木朗(◎)、石川(◎)、 二木(○)、岩下(○)、美馬(△) <候補> ■ロメロ•••いれば期待&計算できるけど、ちゃんと最初からいる訳ではなさそう。 ■森•••昨年のファーム最多勝。美馬の跡を継いでほしい。今年は5試合はお試し登板ありそう。 ■河村•••長身2

      • Bob Dylan, "Highway 61 Revisited" (1965)

        ロック史に燦然と輝き続ける不滅の里程標。「どんな気分がする?」と語りかける文学性は、その後の音楽史を変えることとなった。 ディランの故郷を通る61号線は、数々の伝説や逸話がある。マーティン・ルーサー・キングは61号線にあるモーテルで殺害され、エルヴィス・プレスリーは61号線沿いの家で育ち、ロバート・ジョンソンは悪魔に魂を売った。 そんなアメリカの文化を横断する61号線をアルバムタイトルに飾った本作は、”Like a Rolling Stone”という誰が何と言おうとロック

        • クラムボン, “ドラマチック” (2001)

          原田郁子を中心とした3人組ロックバンドのメジャーデビュー作。ピアノロックというジャンルをメジャーに押し上げた重要作。 鍵盤の音が清々しい。 ピアノロックはロックのカテゴリの中でもポップにかなり近く、楽器の特性上3コード勝負なんて曲は向かず、コード進行を巧みにリハーモナイズする楽曲に強みを発揮すると思っている。 ピアノロックの歴史を追ってみるとリトルリチャードから始まって、エルトンジョン、ビリージョエル。近年だとダニエルパウターやヴァネッサカールトンなんかが有名どころ。

        2022年の反省とApple Music再生記録

          Cardi B, “Invasion of Privacy” (2018)

          NYのストリッパーからビッグスターへ。現代の2Pacとも呼ばれるパワフルな彼女の1stアルバム。 19歳でストリッパー。欲望渦巻くNYで娼婦をしていた彼女は、貯めたお金でミックステープを作り続けていた。(豊尻手術もしたらしいが。) “NYの娼婦”という肩書きと、彼女のフィルターなしの発言はメディアで受け、アメリカのリアリティーショーへの出演を果たすと、その人気はどんどん増えていったそうだ。 デビュー前から既に多くのフォロワーを持っていた彼女は遂に”Bodak Yellow

          Cardi B, “Invasion of Privacy” (2018)

          David Bowie, "The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars" (1972)

          架空のロックスター"Ziggy Stardust"の物語をハードエッジなロックで表現した音絵巻。アポロ11号の月面着陸に影響を受けた、グラムロック先駆者の偉大なコンセプト・アルバム。 グラムロックとは彼のために生まれた言葉のように感じる。煌びやかなファッションと濃いメイク、歌詞はファンタジー。後にQueenやT-Rex、日本だと忌野清志郎らに影響を与えている。Queenは日本での人気は高いが欧米ではあまり評価されていない印象だが、フレディー・マーキュリーとデビット・ボウイは

          David Bowie, "The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars" (1972)

          Awich, “8” (2017)

          日本のHiphopシーンを牽引するAwichのスピリチュアルかつ多国籍な一面を表現した名作。 先日渋谷のラブホ街を歩いていたらAwichの大きなライブ広告看板を見つけて、今回は彼女のアルバムレビューをしてみようと思った。 沖縄生まれ、アメリカで結婚して、日本帰国の矢先に夫が銃殺される。。。そんな壮絶な過去を持つ彼女。今の時代のヒップホップの枠で、そんなストーリーを話すのは嘘のようで、でも偏見を持っているわけではないが、いかにもラップをするためにセッティングされたかのような

          Arctic Monkeys, "AM" (2013)

          衝撃のデビューアルバムから、試行錯誤を経て発表された5作目。YouTube再生回数10億越えの"Do I Wanna Know?"は必聴。(動画のクリエイティビティに感動。) 全英初登場1位、当時のアルバム最速売り上げ記録を打ち立てた1stアルバムからArctic Monkeysは試行錯誤した。ヘヴィなサウンドからサイケに接近したり、ソフトロックに挑戦したり。なかなかデビュー当時の衝撃を覆すような作品が出てこず迎えた5作目。ついにその努力が実を結ぶ。 アルバムはストーナー

          Arctic Monkeys, "AM" (2013)

          Dr. Dre, “The Chronic” (1992)

          G-Funkを定義づけ、ヒップホップ隆盛の起点となった最重要作。Funkの血は、ヒップホップの帝王によって、次世代へ受け継がれる。。。 Dr. Dre はその名の通り、ヒップホップ界におけるドクターのような存在だ。本アルバムは彼のソロ第一弾となるが、以降の活動はスヌープ・ドッグ、エミネムをはじめとしたヒップホップ界を牽引するスター達を世に送ったプロデューサーとしての計り知れない貢献にフォーカスされる。 しかしそれ以前に成し遂げた本アルバムにおけるG-Funkの確立というの

          Dr. Dre, “The Chronic” (1992)

          BUMP OF CHICKEN, "ユグドラシル" (2004)

          "天体観測"から2年、その人気を不動にしたバンプの2作目となるアルバム。2000年代邦楽のギターバンドブームを牽引したバンドのマスターピース。 実は個人的にバンプとは縁がある。地元の千葉県佐倉市出身のバンドで、佐倉の有名人といえば長嶋茂雄、高橋尚子、そしてバンプだった。私自身、当時まだ小学生であったが、中学高校とバンドを聴くようになって、ほんとにこの世代のど真ん中を歩いてきた感じがある。アジカン、ラッド、、、ほんとにこの頃の邦楽のインディーズシーンは楽しかった。(と言っても

          BUMP OF CHICKEN, "ユグドラシル" (2004)

          Justin Timberlake, "Justified" (2002)

          白人R&Bの決定盤!未だ色褪せない名曲の数々、、、MJの正統フォロワーとしてR&Bの間口を広げた歴史的にも重要な一枚。 それまで黒人の音楽だったソウル、ファンク、ヒップホップ、そしてR&B。。。21世紀に入るとエミネムをはじめ、白人がその舞台に入り始めてくる。そんな時勢に出てきた本アルバムは、当時飛ぶ鳥を落とす勢いでヒット曲を連発させていたプロデューサーチーム、ネプチューンズによってプロデュースされており、"Rock Your Babay"なんかは「あ、これはファレルのリズ

          Justin Timberlake, "Justified" (2002)

          Pink Floyd, "The Dark Side of the Moon" (1973)

          ロック史上最高の完成度を誇る「狂気」な名盤。 ピンク・フロイドはその時期によって音楽性を変えるバンドで、1stアルバムはサイケ、その後はプログレへと進化していくのだが、やはり1作品ごとにコンセプトがしっかりしており、本作は全作作詞を手掛けたロジャー・ウォーターズの作家性が大爆発している。 4曲目の「Time」では、モラトリアムな時間に対する後悔のような歌詞、6曲目の「Money」では拝金主義に対する批判のような内容になっており、アルバム全体として歌詞に社会批判的な側面が多

          Pink Floyd, "The Dark Side of the Moon" (1973)

          Foster the People, “Torches” (2011)

          2011年に現れたインディーロックの救世主!独特の浮遊感と煌びやかなサイケデリアの世界。 2011年頃のロック若しくはインディーズのアルバムとしてはかなりポップで、音楽シーン全体としても久々に売れたロック系のアルバムだったのではと思う。 アルバムを通して非常にダンサブルで、またボーカルシンセが多用されており、これは彼らのサウンドの一つの特徴となっている。この「クヮックワッ」というアヒルのような音がリズミカルでノリやすいサウンドを生み出している。 注目トラックはYouTu

          Foster the People, “Torches” (2011)

          Alicia Keys, "KEYS" (2021)

          2つのセクションで構成されるアリシア・キースのこれまでとこれからの二面性を描いた良アルバム。 個人的に女性ソウルミュージシャンで一番好きなアリシア・キース。「The Diary of Alicia Keys」は私が音大に入学したての頃、それこそ一日一回は通して聴いていた思い出のあるアーティスト。繊細ながらも豪快なボーカルと、ジャズからR&B、ヒップホップまでカバーするする多様な音楽性。そしてなんといってもオーガニックな音質が私の好みにドーンと突き刺さります。 この作品でも

          Alicia Keys, "KEYS" (2021)

          Joy Division, “Closer” (1980)

          近年の80年代リバイバルブームで再評価される孤高の天才、イアン・カーティスが弱冠23歳で亡くなった後リリースされたポストパンク代表格の最後のアルバム。 80年代リバイバルブームで再び注目されているジョイ・ディビジョン。そのサウンドの特徴は、通常より1オクターブ高く演奏されるベースと無機質なドラムサウンド。ボーカルのイアン・カーティスの暗くて陰鬱な雰囲気と相まって、インダストリアルな雰囲気が漂う。 イアン・カーティスの死後、残ったメンバーはニュー・オーダーというバンドを結成

          Joy Division, “Closer” (1980)

          椎名林檎, “無罪モラトリアム” (1999)

          J-POPの定義を作った椎名林檎のルーツは60年代サイケだ! まずは60年代サイケデリックロックの代表曲、ピンク・フロイドの"Lucifer Sam"と"歌舞伎町の女王"を聴き比べてほしい。イントロだけでも良いので。ギターリフが丸パクリ(オマージュ)になっている。 彼女の代表曲"歌舞伎町の女王"に限らず、このアルバムにはどこかサイケデリック的な音楽の雰囲気が漂っている。(と言ってもサイケデリックロックを音楽理論的に定義することは難しいが。。)ギターの音作りやドラミング、ベ

          椎名林檎, “無罪モラトリアム” (1999)