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開業税理士がマーケティングで参考にしたのは行政書士とYouTuber

ご覧いただきありがとうございます。
公認会計士・税理士ののどか会計事務所です。
2024/3/1に事務所を開業予定で、只今開業準備中であります。


はじめに

 開業するに当たって、営業やプロモーション活動といった、マーケティングの知識は必須と考えられますが、士業は独占業務で守られているため、マーケティングに対するリテラシーが相対的に低い傾向があります。
 マーケティングは基本的に、「認知の数×問い合わせ率」と考えています。しかしながら士業は、「認知の数」を増やすための効果的な活動をしていなかったり、「問い合わせ率」が極端に低いと考えられる交流会への参加やポスティングなどの手法を取っていたり、「問い合わせ率」を高めるための差別化が出来ていない方が多い印象です。

 こういった背景から、税理士のマーケティング手法としてWeb上で紹介されているものは、交流会などに顔を出して人脈を広げて紹介を得るという古典的な手法や、専門的なブログ記事を投稿していくことでブログからホームページへの流入を図る方法、SNS活動をすることによって認知度を高めるとった方法が多い印象です。
 共通して言えることは、即効性がなく不確実性も高いです。積み重ねていけば、将来的に広告費を削減できたり、書籍出版の可能性がでてきたりするのでしょうが、開業初期で重視すべきは、そういった将来的なことよりも当座の収益獲得と考えています。
 開業初期に顧問契約を確保できさえすれば、顧問契約というストックビジネスの特性上、継続的かつ安定的な収益が期待でき、その収益を源泉として他の戦略も取ることが可能になると考えています。逆に、それがないと戦略の幅も狭まり、将来的な可能性も狭まるでしょう。

行政書士とYouTuberについて

 先述の通り、税理士のマーケティング手法を調べても、即効性がなく不確実性も高い手法ばかりで、あまり役に立ちませんでした。そこで、税理士よりも競争が激しく、廃業の可能性が高い分野のマーケティング手法を参考にすることとしました。そう、行政書士とYouTuberです。

 行政書士とYouTuberの世界がどのぐらい厳しいかご存じない方に、まずそれぞれの厳しさについて説明いたします。
 まず行政書士は、行政書士法に基づく国家資格者で、行政機関に提出する許認可等の申請書類の作成や提出の代行、権利義務、事実証明、契約書の作成、行政不服申立て手続等の代行を業務として行うことが可能な資格です。
 毎年5,000人前後の合格者を輩出していますが、その多くが合格後すぐに独立開業すると言われています。もし半数が合格後すぐに独立開業した場合でも、単純計算で47都道府県の各都道府県で毎年50人前後独立開業するという計算となりますから、その競争の激しさは想像に難くないでしょう。実際に行政書士の3年以内の廃業率は9割と言われています。

 次にYouTuber、自分のやりたいこををやって楽にお金を稼いていると思われがちですが、その世界は非常に厳しいです。
 YoTubeの収益化の条件の一つにチャンネル登録者数がありますが、収益化に必要な最低登録者数は現在1,000人となっています。この収益化のための最低ラインである登録者1,000人でも上位15%以内と言われています。そして、YouTube専業でやろうと思った場合、少なくとも登録者数3万人程度は必要かと思われますが、それを達成しているチャンネルの割合は上位数パーセントと言われています。さらに、その中でも実際に専業でやっていけるだけの収益が獲得できている割合は低いと考えています。要するに9割超はYouTube専業でまともに稼げていない状態と言えるでしょう。

ジャンル(専門分野)を絞る

 これら非常に厳しい競争環境に置かれている行政書士やYouTubeのマーケティングに関する動画や記事を徹底的に見漁りました。そして、行政書士とYouTuberの何れにも共通して、見飽きる程に言われていることがありました。

ジャンル(専門分野)を絞るです。

 行政書士は、独占業務の範囲が広いという特性もあるのでしょうが、専門分野を絞ってやっていくことが有用と、Web上の様々な記事で見飽きる程に語られています。
 YouTubeも、アルゴリズムに配慮している部分もあるのでしょうが、潜在的な視聴者が一定程度期待できる範囲で、兎に角ジャンルを絞って、差別化を図ることが、推奨されています。こちらも見飽きる程に。
 潜在顧客が比較検討している段階で、他の条件が同じとして、なんでも出来ますという人と、専門でやってますという人がいた場合、専門でやっている人を選択する可能性が高いと考えられますから、有用な戦略といってよいでしょう。
 特に、公認会計士や税理士は、なんでも出来ますといった方が非常に多く、特定分野に特化すれば、それだけで相当な差別化が図れるでしょう。
 ちなみに、のどか会計事務所が介護・障がい福祉専門を選択したのは、監査法人時代に、訪問看護専門のレセプトソフトで現在上場しているある会社に監査で関与した際、訪問看護について色々と調べて多少の知見があったことや、たまたま知人が訪問看護を経営していたため、訪問看護やそれを取り巻く介護・障がい福祉分野の情報収集がし易いと考えたためです。
(他にも色々理由はありますが、そこは企業秘密で)

LP戦略

 調べた中で、他にも有効と考えられる戦略として、LP戦略が挙げられるでしょうか。SEO対策を施したLPを制作して、ターゲットにしている検索ワードの検索順位を高め、検索結果からLPへの流入を図る方法。もしくは、LPを広告として出稿し、広告リンクからLPへの流入を図る方法。
 何れにしても冒頭に上げた「認知の数」を増やす方法と言えるでしょう。ちなみに、税理士は後者の方法を取っている方が多く、前者の方法を取っている方は少ない印象です。これは、税理士は基本的にストックビジネスなので、増やしたかったら広告を出稿して、これ以上契約出来ないとなったら広告を止めてしまえば良いからなのかもしれません。
 前者のメリットとして「お金が掛からない」。後者のメリットとして「時間が掛からない」。逆に、前者のデメリットは「時間が掛かる」。後者のデメリットは「お金が掛かる」です。
 ちなみに、のどか会計事務所では、お金と時間を掛けて両方のアプローチをとっていく方針です。

オススメYouTubeチャンネル

 最後に、調べていく中で、行政書士とYouTuberのマーケティングで非常に参考となったチャンネルを紹介します。
 「行政書士青猫ちゃんねる」さんと「こーた🙃デコレート行政書士事務所」は、LP戦略の成功事例として非常に参考となりました。
 「行政書士 /古川ヒカル」さんと「開業行政書士の現実」さんは、開業時の経験談が多く語られており、特に失敗談は反面教師として非常に参考になりました。「行政書士 /古川ヒカル」さんは、独立開業を鼓舞する動画も沢山アップされているので、開業するに当たって不安を持たれている方にもオススメです!
 ちなみに、行政書士の中でも有名だと思われる宮城彩奈さんが運営されている「あやなみ社長channel」は、まともに視聴していません。規格外というか、まぁ一杯紹介して貰えるんだろうなぁ…(羨ましいなぁ…)といった感じで、あまり参考にならないと思ったからです。
 YouTubeマーケティング関係のオススメは、「YouTubeマスターD」さんと「YouTube集客チャンネル -株式会社EAVAL-」さんでしょうか。
 「YouTubeマスターD」さんは見た目は胡散臭いですが、説明している内容は意外とまともです。「YouTube集客チャンネル -株式会社EAVAL-」さんは、YouTubeマーケティング関係では珍しく、誠実な印象が強いです。これも差別化戦略なのでしょうか。胡散臭い方が苦手な方は、「YouTube集客チャンネル -株式会社EAVAL-」さんを視聴することをお勧めします。基本的にYouTubeマーケティング関係の動画は大体同じこと言ってるので。

以上、ご参考になりましたら幸いです。
のどか会計事務所でした。

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