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投資活動としてのプロダクトマネジメント。ROIを高める2つのポイントとは?

はじめまして。プロダクトマネージャーのたけまさです。

新しいサービスを立ち上げるとき、機能をつくるとき。本当に期待した成果を手に入れることができるのだろうか?そんな不安は常にありますよね。

今回は顧客の課題を解決して対価を得るプロダクトを前提に、投資対効果を
「プロダクト開発のROIを高めるポイント」を紹介します。

プロダクトマネジメントでROIを高める

ROI...Return On Investment = 投資対効果
当トピックではRとIを以下のように定義します。

Return(効果):顧客の課題解決で得られる報酬 = プロダクト提供価値。
Investment(投資):顧客の課題を解決するために必要な開発投資。

ROIを高めるためのポイントは以下2点に尽きます。

ROIを高める2つのポイント
①効果の最大化
・解決で大きなリターンが得られる課題の選定 = 優先順位の決定
②投資の最小化
・顧客の課題解決と関係ないことに時間を使わない

ベンチャー企業の85%は創業5年以内に廃業します。サービスや機能の寿命はもっと短く、限られた期間予算で「提供価値の最大化と、過不足のない開発プロセス」が実行できるか?それがプロダクトの生死を分けます。

プロダクト開発における投資は「人件費*人数*期間」

「人件費*人数*期間」で顧客に質の高い解決策を提供できたか?がすべて。

今回はコンパクトな新サービスの立ち上げ、または重めの新機能開発を想定して解説します。「70万円*5人*2ヶ月 = 700万円」の開発投資を例にROI観点でGood/Moreのケースを比較してみましょう。

シンプルに「この700万円を、何に使えばROI高くなるか?」の話です。

700万円の使い方として...
・Good:成果物の更新を中心に、顧客と数回改善を経て解決策をリリース
・More:調査と調整を中心に、仮説のまま解決策リリース

重要な課題から優先度を設定し、早い段階でカタチにして仮説検証することが重要です。GoodとMoreのプロセスの違いをざっくり図にしてみました。

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検証によって「仮説を事実に変えた回数」の積み上げが、顧客に質の高い解決策を提供します。インプットとアウトプットの更新は常に平行で進めましょう。アウトプットが最後まで着手されないケースは失敗します。

過不足のない開発プロセスについては、別の記事で深掘りします。

すでに十分な顧客データがあり、コンポーネント化が進んでいるプロダクトなら、1ヶ月目で最小要件でリリース。残り1ヶ月で顧客の定量データで改善まわす時間の使い方も高ROIだと思います。問題は700万円使った時点のプロダクトの提供価値なので。

プロダクトを磨くために価値ある情報とは?
・価値:(低) 仮説 < 定性評価 < 定量事実 (高)
・例:かもしれない < 3/5人が使いやすい評価 < 1/5人しか買わなかった事実

リリースしてからが本当のスタートですが、700万円でどの地点からスタートできるかはその後の生死を分けます。生存確率を上げていきましょう。

以上、プロダクトマネジメントでROIを高めるポイントについてご紹介しました。

あとの開発をスムーズに進めるために、チームで最初にどのような共通認識をつくる必要があるかは以下の記事にまとめています。

「BtoBの課題解決のはずが、ペルソナで休日の過ごし方がはじまっちゃった...」そんな生産性の無駄を改善するための記事はこちら。

おまけ
1:具体的な開発進捗ペースの目安は?
3週間目には一部でもいいので、ラフのプロトタイプが手元あって、誰かに触ってもらった反応を手に入れている状態が望ましい。これより遅いと進捗が悪いなという肌感。

2:最強のROI最大化の施策とは?
「解決するとリターンが大きな課題を、人件費の安いチームで、短期間で開発する」です。プロダクトマネージャーはメンバーのアサイン権限まで持ってないケースも多く、再現性低いので省略。


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