【小説】未来から来た女(9)
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キッチンから、微かに聞こえってくる。コーヒーメーカーが話すブツクサに起こされた。とにかく、寝覚めが悪い朝だ。未来の美穂だというばあさんが、脳に纏わり付いたまんまだ。『いま何時ごろだろう?』オレは、枕元にあるはずのスマホをまさぐりながら微睡んでいた。しかし、掌は一向に空を掴むばかりである。次の瞬間、勢いよく覚醒した。『ヤバい!』昨夜から、リビングのテーブルに置きっぱなしだ!でも、ここで下手に慌てると、美穂に怪しまれる。更にヤバい