【15行小説】私の子供はマリオネット

軽快なリズムで手足を広げ、あの子は踊っている。
いい音楽といいリズムに私の気分も高揚する。

まだ幼い小学生なのに髪の毛はサラサラでいい匂い。
まん丸と光る目は私に似ている。
私も一緒に踊ろう。

この時が1番楽しいの。
薄暗い部屋で一緒に踊るこの瞬間に幸せを感じる。
テンポよく流れるこの音楽はお気に入り。
二人で息の合った踊りを楽しむの。

いつも踊りは突然終わる。
線香の残り香の中、私は仏壇の前に行くの。
静まり返る部屋の中でまた線香に火をつけた。
額縁の中でまん丸と光るあの子の目は2本目の線香に向いている。
静まり返る部屋でギシギシと床のきしむ音が響いていた。

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