科目を超えた問題アプローチ
本記事について
いかにして問題を解くかという歴史的名著が存在します。世界一わかりやすい京大の理系数学や阪大の理系数学では、前書きにも触れられ、その内容が実際に中身でも体現され素晴らしいものになっています。
別の書籍で言うと鉄緑会の東大100問テキストについても同様です。
どの書籍を見ても他の参考書問題集の追随を許さないクオリティを誇っていることからもわかるように、それらの元になっている、いかにして問題を解くのかという本がどれだけ素晴らしいものかご理解いただけると思います。
ただ、いかんせん中身が読みにくい所もあるので、今回はその中身を、科目を超えて、勉強という枠組みを超えて実践しやすいような形に噛み砕きつつ、一部補強した状態で、その中に含まれるエッセンスについて書いていきたいと思います。いままで問題というものに真摯に向き合ってきた方ほど、ささる内容になっています。
本記事で扱う内容は問題という概念、全般に対して有効なものです。この記事を読んで問題解決の手法を学んでほしいです。
※今の所単体の有料記事で出す予定はないです。完全にメンバーシップ向けの記事になります。ご参加いただけると嬉しいです。
問題のアプローチ方法
便宜的に分けましたが、それぞれは独立したものではありません。同時進行させたり、併用させたりすることもあります。
問題を理解する時
*与えられているもの(スタート)は何か、求めるべきもの(ゴール)は何か分析する
→スタートが合っていなければ、道筋(方法)が合っていてもゴールまだ辿り着けません。逆に、ゴールが合っていない時も同様です。スタートがずれても、ゴールがズレても目標は達成できません。状況に応じて最善の方法は常に変化するので、できるだけ正しい道を進み、確実に目標を達成できるように、スタートとゴールを分析することが大切になります。
問題であれば、特徴的な式、図、日本語、状況を分析することが大切になります。数学では息が長い問題が多いので特にゴールの意識が大切です。物理では現象が解法を決定するのでスタートが大切になります。
※現実世界では与えられているものが不足していて、そもそもゴールが達成できない状況の時もあるので、スタートを分析するのと同時に、スタート自体の不備を分析することも大切です。問題の場合は基本的に解けるように作られているので、スタート自体の不備を考えることは殆どありません。
※題意の把握とも言われます。
*問題が属しているテーマは何か、タイプは何か考える
→自分の持っている知識と関連付けをしやすくなり対処がしやすくなりますし、勝手な思い込みや思い違いを未然に防ぐ効果もあります。人間は一度思考の方向性を決めてしまうとなかなか引き返すことができないので、正解するためにこのことを最初に丁寧にしておく必要があります。問題見たらテーマとタイプの判別をせよです。
*図示できるなら図示
→情報量が不足していて正確に図がかけないものは仮置きでもいいので、図を書いてください。それだけでもかなり状況が把握しやすくなります。視覚的な情報を大切にしてください。抽象は具体に落とし込めです。2文字や不等式や図示と相性がいいです。
※物理化学では問題文を何度も読むわけにいきませんし、状況把握が大切なので図に整理していくことが大切になります。
*複数の条件や複数の段階は分割して一つずつ考える
→ぱっと見強く見えても一個一個分解して一つ一つ対処していけば、大したことないことは多いです。困難は分割せよ解消せよです。できないなと思ったら、そこから何かできることはないかなと考える意識が大切です。
*自分で使う記号や図示の仕方は一定に
→毎回変えていると余計な思考の負荷がかかってしまいます。ケアレスミスや題意の誤解にもつながるので、目の前の問題に完全に集中するために使う記号や図示の仕方はいつも一定にしてください。
※英文解釈で筆者によって記号の使い方が違って困ったという経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。それと同じです。
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