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特許法 特許調査勉強会② 特開2013-094697

 前回の調査勉強会の続きです。

1.調査結果

 こちらでざっとテキスト検索したところ、調査対象である「特開2013-094697」に近い文献が見つかりました。それが以下の文献です。

 特開平04-215829特許3110781

この文献で特開2013-094697の新規性は否定できると思いました。

 調査担当の烏天狗さんもこの文献を抽出しておられましたので、調査の経過は別として、調査「結果」自体は正しいと思います。

2.調査結果の説明の流れ

 調査結果を説明するときは、特許庁が公開している審査基準に記載の専門用語を使って説明できると良いと思います。

 今回は、(i)特開2013-094697の新規性を否定できそうな文献の抽出と、(ii)抽出した文献によって新規性を否定できることの説明が課題でした。このため、確認すべき特許審査基準は、

第III部 特許要件
 第2章 新規性・進歩性(特許法第29条第1項・第2項)
  第3節 新規性・進歩性の審査の進め方

になります。
まず、大まかな流れは以下の通りです。

審査官は、新規性及び進歩性の判断をするに当たり、請求項に係る発明の認
定と、引用発明の認定とを行い、次いで、両者の対比を行う。対比の結果、相違点がなければ、審査官は、請求項に係る発明が新規性を有していないと判断し(第1節)、相違点がある場合には、進歩性の判断を行う(第2節)。

https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/patent/tukujitu_kijun/document/index/03_0203.
pdf

 対比で使用する専門用語は以下の部分に記載されています。


4.1 対比の一般手法
 審査官は、認定した請求項に係る発明と、認定した引用発明とを対比する。請求項に係る発明と引用発明との対比は、請求項に係る発明の発明特定事項と、引用発明を文言で表現する場合に必要と認められる事項(以下この章において「引用発明特定事項」という。)との一致点及び相違点を認定してなされる。審査官は、独立した二以上の引用発明を組み合わせて請求項に係る発明と対比してはならない。

https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/patent/tukujitu_kijun/document/index/03_0203.pdf

 つまり、本願発明の請求項に係る発明の発明特定事項(今回は特開2013-094697の請求項における発明特定事項)引用発明特定事項(今回は特開平04-215829)と、を説明した後、これらの一致点及び相違点を説明することになります。


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