和田さや子 | 一級建築士×ライフオーガナイザー

建築士として住宅設計を続けて20年。 サスティナブルな家づくりがこだわり。 note…

和田さや子 | 一級建築士×ライフオーガナイザー

建築士として住宅設計を続けて20年。 サスティナブルな家づくりがこだわり。 noteは自分の思考整理の道具。

最近の記事

人と人とのつながりは言葉で定義できない

最近、見た映画がとてもよかったので、書き留めておきたいと思います。 2人の主人公、山添くんと藤沢さん。最初は「苦手だな」と感じていた間柄が、どんどん変化していくのが、映画のいちばんのキーポイント。というか、それ以上のことは何も起きない。ドラマチックなことは起きないし、病気が治るわけでもない。山添くんと藤沢さんの変化と、それを取り巻く会社の人たちの日常を描いています。 大げさな音楽も、激しいカメラワークもない、本当に静かな日常。でも映画が終わったあとは、多幸感に包まれて劇場

    • 永遠なんてないとわかっていても

      今日から仕事はじめです。 2024年は元旦から、あまりにもたくさんの心を痛めるニュースが多すぎました。家を設計している人間としては、地震の被害が大きい状況は、本当に自分の無力さを痛感せざるをえません。 耐震設計といくら言っても、木造建築である以上、津波や土砂災害の前にはひとたまりもありません。家が完成した瞬間のあの晴れやかな気持ちを思うと、まさかこんな未来が待っていたなんて思いもしなかったことだと。 本当はわかってるんです。 人間の命だって有限だし、家族は成長して今の

      • SNSとリアル、どちらが本音でしゃべれる?

        一人で仕事をするようになって、人と話す機会が減ったことをすごく実感しています。本当に必要な時にしか、仕事相手とはしゃべらないし、なんなら連絡の多くはメールで済むので… 下手すると家族としかしゃべってない、なんて日ももちろんあります。それでも、SNSがあるおかげで「ひとりぼっち」という感覚はありません。 人とつながるツールとしてのインターネットもともと、割と若い頃からインターネットを使って交流することに抵抗がありませんでした。 さかのぼれば、高校生の頃(まだインターネット

        • 喧嘩をせず実家を片づける

          「なんとか、今年中に片づけたいから手伝って欲しい」 ようやく、母からのヘルプ要請が来たので、実家を片づけ中です。 子の方から無理に片づけをさせようとすると、拗れてしまいます。 子の言い分 「これはもう捨てようよ」 「なんでこれがあるの?」 「出しっぱなしにしないで」 親の言い分 「これはまだ使える」 「誰々さんからいただいたから」 「ここに置いておいたほうが使いやすいの!」 片づけのプロとして活動してても、クライアントさんと実母は違いますから、ついつい口調が強く

          手洗いから学んだ「命を預かる仕事」という自覚

          学生の頃、某ファーストフード店でアルバイトをしていました。自分が好きなファーストフード店だったので、アルバイト特典として半額クーポンがもらえるというのが心惹かれた理由(邪念) お店には膨大なマニュアルがあります。全国津々浦々まであるお店なので、どのお店でも一定のクオリティを保つために、マニュアルって大切なことですよね。 例えば、手洗いひとつにしても、洗い方に細かい指導がありました。 「人の命を預かる仕事だと思って手を洗ってください」 学生のアルバイトなんて、働いた時間

          手洗いから学んだ「命を預かる仕事」という自覚

          子どもの世界を広げるためにできること

          中学一年生の娘は、小さい頃から本が大好きです。 小さなころは、せっせと絵本を買っていましたが、気付けば彼女の本を読むスピードに購入が追いつかなくなります。全部買っていたら本棚のキャパを超えてしまうことに気付いてからは、図書館に通いはじめました。 2週間に一回、借りられる上限14冊を選び、日々本に没頭する生活を続けていました。その結果、見事な読書好きの出来上がり。 本の向こう側の世界を知るそんな娘が好きな、小説家・瀬尾まいこさんが、地元の本屋さんでトークイベントをするとい

          子どもの世界を広げるためにできること

          ミニマリストへの漠然とした憧れを紐解く

          とある番組で芸人さんが、「10年前のことをこないだと言いはじめたら、おじさんおばさん」と言っていて、ものすごく納得!10年前といったら、2013年・・・ついこないだやん。 私は歳をとることに、あまりマイナスなイメージはないので、おばさんと呼ばれることに抵抗はもともとないのですが、10年のスパンをどう感じるかという尺度はわかりやすいですよね。 上の子が13歳なので、10年前といえば3歳の頃。やっぱりついこの間のことです。この10年間で、いちばん変わったことと言えば、2児の母

          ミニマリストへの漠然とした憧れを紐解く

          大阪のおばちゃんが地域を守っている話

          私はこう見えて(どう見えてるか知らないけど)大阪生まれ、大阪育ちです。母は東京の人で、結婚と同時に父の仕事の都合で大阪に引っ越してきて、そのまま50年が経ちましたが、ずーっと標準語をしゃべっている強者。 そんな東京が抜けない母でも、中身は立派な大阪のおばちゃんだな~と思う今日この頃。 私は関西以外に住んだことがないので、他のエリアのおばちゃんの生態を知らないのですが、本当に大阪のおばちゃんはおせっかいです。それは、世間一般的なイメージとさほど遠くない、愛すべき大阪のおばち

          大阪のおばちゃんが地域を守っている話

          四季を楽しめる庭をつくる理由

          15年以上前のことです。仕事に行く途中の道で、毎年綺麗に紅葉するトウカエデの木がありました。個人のお家の玄関先に植っていたのですが、その時期になると「あ、今年もこんな季節になったのか」と、楽しませてもらっていました。 ところがある年、紅葉の季節になって気づきました。その木がなくなっていたのです。その季節になるまで気付かなかったので、いつ切られたのかわかりません。何か事情があったのだろうと思いますが、すごく残念に思ったことを覚えています。 それ以来、やっぱり季節を感じる樹木

          こどもに家事をさせることへの迷い

          旧Twitterを眺めていて、こんなポストを見つけました。 うちの親が子どもである自分に家事を全く教えなかったのは、自立を阻むことであり、ある意味毒親だ(意訳) それを引用する形で、こんなポストもありました。 私は親から家事を押し付けられて育ったのが嫌だったので、わが子に家事はさせていない。なんでも毒親というのは心外だ(意訳) 旧Twitterって、ゼロヒャクで物事を捉えて反論する人が多いので、こういう平行線を辿る議論が起きがちですよね。うんうん。 どこまでがヤング

          こどもに家事をさせることへの迷い

          窓が連れてきたのは新しい暮らしでした

          今日は某サッシメーカーのキャッチコピーをタイトルに持ってきました。最近、子育てとか整理収納ネタが多かったので、今日は省エネ住宅について私が日頃考えていることを書きたいと思います。 突然ですが質問。家づくりのオプション50万円かけられるとしたら、何につかいますか? 憧れのキッチンにアップグレードをする メンテナンスフリーの外壁材にする 太陽光発電パネルを載せる 無垢のフローリングと漆喰の壁に変更する いろいろと考えることはたくさんあると思います。SNSを見れば、写真

          窓が連れてきたのは新しい暮らしでした

          先回り育児を卒業し、質問型育児へ

          わが家の子ども達は、9歳と13歳。もうすっかり大きくなりましたが、町で小さな子を見かけると、ふと昔のことを思い出します。 上の子も下の子も満一歳で保育園に入れて、仕事に復帰しました。今、思えば「何をそんなに焦っていたのだろう」と思うくらい、とにかく余裕のない毎日。 無駄なく家事が進むように、途中で子どもが機嫌を損ねてタイムロスが起こらないように、とにかくタイパ重視。子どもは先を見越して行動したり、自制したりできる生き物ではないので、事前予告が大切です。 「あと15分後に

          結局「急がば周れ」なんだと思った出来事

          中学一年生の入学祝いに、ヘアアイロンを購入しました。イマドキはこの年から、アイロンでヘアセットするのが当たり前の世界なんですね。 母の私は、ずいぶんと前にカールとストレートの両方に使えるものを買ったのですが、本当に「いざ」という時しか使わないままになっていました。 せっかくだし、娘と一緒にヘアアイロンの仕方を勉強してみようと、YOUTUBE先生のお世話に。ちゃんとプロの美容師さんが教えてくれる動画がいっぱいあって、本当にありがたい時代です。 教え方がとても丁寧だし、実際

          結局「急がば周れ」なんだと思った出来事

          少ない洋服で日々を回す

          昨日の夜、お風呂から上がってきた娘を見てふと気づきました。 「あれ?パジャマ小さい?」 2シーズン目の冬パジャマは、明らかに袖も裾も寸足らずになっていました。サイズを確認したところ、レディーズのSサイズ。最近、私の身長に限りなく近くなってきた娘は、Mサイズを着ています。身長を抜かれるのも、間もなく。 近々、Mサイズのパジャマを探しに行かなくてはいけません。 娘のパジャマは2セットだけで回しています。毎日洗う×乾燥機で乾かすので、乾かなくて困るという事態が基本的に起こら

          「子どものため」と思って行動してきたことを振り返る

          最近、YouTubeの「週末ビフォーアフター」というチャンネルにハマって、よく見ています。 片づけをプロに頼むとこういうことになるのか、というのを、かなり包み隠さず伝えているチャンネルなので、プロに頼むかどうか迷っている方は、一度見てみるといいかもしれません。 核家族やシングルマザー、三世代同居まで、ほんとうに多種多様やお家を取り上げているのですが、その中でとある子育て中のご家庭の片づけを見ていて、「これは、私の現場でもあるあるだなぁ」と思ったことがあります。 それは、

          「子どものため」と思って行動してきたことを振り返る

          寒くなったからという理由だけで買い物に行く前に

          先週の土曜日、真冬!?と思うほど寒かったのですが、冬支度をしていたおかげで、子ども達はコートを着て颯爽と出かけていきました。 クリーニング屋さんから、コートを引き上げてきたので、玄関のシューズクロークも冬仕様に衣替え。マフラーや手袋を入れておくカゴも設置したので、あとは家族が順次好きなように使っていってくれるかなと思います。 今は、しっかり仕組みが出来上がっているので、衣替えで迷子になることはありませんが、以前は季節が変わるたびに「あれ?去年何着てたっけ?」と、衣替え迷子

          寒くなったからという理由だけで買い物に行く前に