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たった一人の熱狂

著者/見城 徹
日本の編集者、実業家。株式会社幻冬舎を創業し代表取締役社長として同社を上場させた。株式会社ブランジスタ取締役。エイベックス株式会社取締役。株式会社テレビ朝日の放送番組審議会の委員長。

【第1章 仕事に熱狂する】
何かに入れ上げなければ天職には出会えない

・自分を痛めながら何かに入れ上げる。
 生き方の集積がすべてを決める。
・「お前はこのままでいいのか」
 「お前は何のために生きているのか」
・僕にとって読書は人生そのものだったから、編集者という仕事を選んだのは必然だった。

学歴なんか関係ない
・「本ってそんなに売れないんですか?装丁だけ作ってください。僕に営業させてくれれば、本の中身が全部白紙でも2万冊は売ってきますよ。」彼の営業力は圧倒的だった。
・歴史がある大手出版社では仕事ができているように見えても、ちょっと規模が小さかったり名前が知られていない会社に移ると、思うように脳力を発揮できない。「最後は組織が守ってくれる」という安心感があるから、仕事が甘いのだろう。
・だから僕は、できれば名も知れぬ出版社の出身であっても、あがいて葛藤し、七転八倒してきた人材を採用する。小さな出版社で実績を上げてきた人は、常識では無理だと分かっていても、なんとかして突破口を開こうとあの手この手で努力する。

なぜ仕事に熱狂するのか
・僕の場合は、死の虚しさを紛らわせるために他ならない。
・人は誰もが全員、死を背負って生きている。 生から死への道は一方通行だ。
・仕事は辛くて苦しい。それでも、スリリングでエキサイティングで、気分がワクワクする仕事をしていたい。労働によって、誰も見たことのない価値を創造する。
・日本中をあっと言わせる企画を人知れず準備し、原稿を校了して印刷に回す。印刷所から本ができあがって来て市場に流通すると同時に、新聞広告や様々なプロモーションが一斉に流れるよう念入りに仕込む。そして、長い時間をかけて作ってきた本がベストセラーに躍り出る。
・熱狂が最高潮に達した瞬間、僕の仕事は終わる。そして僕は、未知なる次の熱狂へ向かってすぐさま新しい仕事を準備するのだ。

他人ができないことをやれ
・無論、これだけの結果を出すからには、人知れず圧倒的努力を積み重ねていたことは言うまでもない。
・朝から晩まで仕事について考え抜き、骨の髄まで仕事にのめり込む。そして上司や同僚ができない仕事を進んで引き受け、結果を出す。そうすれば、自然と仕事は面白くてたまらなくなるはずだ。

結果が出ない努力に意味はない
・人があきらめたとしても、自分だけはあきらめない。
・僕は圧倒的努力をやめない。覚悟を決め、自分がやるべき仕事と対座する。憂鬱でなければ、仕事じゃない。毎日辛くて、毎日憂鬱な仕事をやり切った時、結果は厳然と表れる。
・この世には二種類の人間しかいない。圧倒的努力を続ける人と、途中で努力を放棄する人だ。
・苦しくても努力を続ければ、必ずチャンスは巡ってくる。死ぬ気で努力するから、大きなチャンスをこの手でつかめるし、圧倒的努力が10重なった時、はじめて結果が出るのだ。
・「もうダメだ」からが本当の努力である。
・できるかできないかではなく、やるかやらないかの差が勝負を決めるのだ。

トレーニングで心身をいじめろ
・No Pain, No Gain!痛みのないところに前進はない!
・勉強でも仕事でも、どれだけ苦しんでも結果が出ない時がある。しかし、トレーニングは絶対に裏切らない。と同時に、ごまかしながら身体を鍛えている振りをしたところで、結果は一目瞭然だ。

ひと休みなんかするな
・どうせ生きるのならば、仕事に熱狂し、人生に熱狂しながら死を迎えたい。

自分には何が出来るか悩み抜け
・天職とは何なのか。今いる場所で悩み抜き、圧倒的努力をして欲しい。
・本気で向き合わなければ、何も生まれない。

売れない本に価値はない
・売れる本は良い本であり、売れる本は無条件で尊敬すべきである。
・自分の中に何かが突き刺さなければ、人は身銭を切って本なんか買わない。売れる本は、マジョリティの大衆が抱える無意識の欲求や欲望をつかみ取っている。

1日の始め方と終わり方
・早朝には永遠が見えるとすら思う。
・「今日もまた一日死へ近づくのだ」という冷厳な事実を確認し、「悔いのない一日にするぞ」と奮い立ち、朝というとば口から残りの人生を照射するのだ。
・今日の自分の言動はどうだったか、経営者としての判断はどうだったか省察する。
・自分が発した言葉によって誰かを傷つけていないか、やり残したことはないか、その日起きた出来事を振り返って思いを巡らせる。
・一日の終わりは毎日が後悔だ。何もかも自分の思い通りになった日など、これまで1日としてない。そんな辛い毎日を送りながら、押し寄せてくる後悔をエネルギーに変えて明日を生きたい。

【第2章 圧倒的結果を出す】
心に決めた人を裏切るな

・「この人」と心に決めた人との信頼関係はなんとしても死守すべきだ。 

無知を武器にしろ
・無知は恥ずべきことではない。無知であり無謀であればこそ、不可能を可能にする闘いに挑戦し、この手で鮮やかなブランドを創出することができるのだ。

会議室から飛び出せ
・今日考えたことを明日には具現化し、できたものをさらに改善する。そういう努力をスピーディに繰り返さない限り、仕事はダレていく。
・脳みそを洗濯機にかけるように、頭の中で考えていることをシャッフルする。直感とヒラメキに耳を澄ます。

嫉妬されるな。おごり高ぶるな
・大した差でもないのに注目されるから、人から焼きもちを焼かれて嫉妬されるのだ。
・圧倒的差をつければ、嫉妬されることはなくなる。ただし、決しておごり高ぶってはいけない。おごれる者は必ず堕ちていく。
・ひとたび成功体験を得れば、壁を突破するための方程式が見える。それが肉体化する。

己の名を上げろ
・安全地帯でモノを言っても誰の胸も打たない。身を切り血を噴き出しながら戦うからこそ、自分という存在が一つのブランドと化す。
・自分の感情や感動の源泉を信じ、たった一人でも自分が信じた道を行く。人の100倍も不安に怯え、困難に耐えながら、苦痛を糧として仕事をする。それが僕の言う「たった一人の孤独な熱狂」だ。
・たった一人で孤独に熱狂しながら、僕は無名を有名に、マイナーをメジャーに変えて、結果を出して来た。
・編集者として向き合っている以上、僕は僕の想いを全身全霊でぶつけるしかない。
・自分の身を切らず、自分の身を痛めずして、安全地帯で身を守りながら「キャラを立たせたい」と言ってもどだい無理な話だ。
・キャラクターとブランドを確立するためには、自らの体から噴き出した血で旗を染め、その旗を高々と揚げるしかないのだ。

一撃必殺のキーカードをつかめ
・君が人知れず圧倒的努力を積み重ねていれば「この人と関われば得をする」と確信して近寄ってくる相手がいるはずだ。
・君の価値を決めるのは君自身ではない。相手だ。
・努力に努力を重ねた君の生き方の集積が1枚のキラーカードになり、それが10枚貯まった時はじめて人はあなたに近づいてくる。 

癒着に染まれ
・癒着とは、お互いがお互いを必要としていて結果を出す唯一無二の関係のこと。

異物を呑み込め 
正面突破を恐れるな
小さなことこそ真心込めろ

・仕事ができない人間の共通点は、自分に甘いこと。思い込みが強いこと。小さなことと、片隅の人を大事にしないこと。約束を守らないこと。時間に遅れること。他者への想像力が足りないこと。
・小さなことを大切にするだけで、人生は大きく変わっていくはずだ。神は細部に宿るのだ。

GNOは絶対死守
・GNO(義理、人情、恩返し)を大切にしない人間は、何事もうまく行かない。小さなことにクヨクヨし、小さなGNOを死守するのだ。
・相手の心をつかみ、いざという時に力になってもらうにはどうすればいいか。「あの時良くしてもらった」「お世話になった」と相手に思ってもらうことが大切なのだ。

安目を売るな。やせ我慢しろ
・「自分で汗をかきなさい。手柄は人にあげなさい。そして、それを忘れなさい。」この言葉を僕は胸に刻んでいる。わが道を行き、安目を売らない。人間の器量はやせ我慢によって決まるのだ。
・易しい頼みを簡単にかなえたところで、先方にとってはありがたくもなんともない。無理難題を解決するために、圧倒的努力によって相手が喜ぶ結果を出す。
・つまらないことをやたらと人に頼まない。その代わり、人の重要な頼みは全力で引き受ける。

スランプに浸かれ
・何をやっても無駄な時間などない。過ごした時間は必ず先に活きて来る。当面、無駄な時間に思えても、自堕落な時間を貪っても、必ず意味を持って来る。起こっていることは常に正しいのだ。
・スランプにはとことん浸かり、圧倒的努力とともに再び這い上がればいいのだ。

結果が出たらゼロに戻せ
圧倒的努力で得た結果も、一度ゼロに戻す。ゼロの地平から原石を探さなければ、次なる成長軌道は描けないのだ。
・「まぁいいか」という言葉は、絶対に呟きたくない。「まぁいいか」を否定し続け、自分に打ち克ち、日々初心に帰るのだ。

幻冬舎の挑戦
・今はSNSをはじめ、本を読まなくても自分の感情の捌け口になるものは無数にある。いい作品であるか否かに関係なく、本を読むという行為自体が昔のように日常的なものではなくなってしまった。
・テレビは受動的に流し見でき、情報の訴求力がものによっては強いわけではない。その点本は、能動的に集中しなければ、活字なんて長時間読めない。活字を通して、face to faceで濃密に情報伝達できるのが本の強みだ。
・スマートフォンやネット回線が普及した今、日本の歴史上もっとも多くの人が文字を読む時代に入った。紙の文字を読む人が減っただけであって、紙以外のメディアで文字を読む人は激増している。紙から離脱した顧客をターゲットに据えれば、これから当たらしいビジネスチャンスをいくらでも見出せるはずだ。
・出版社の編集ノウハウと営業、ネットをうまく組み合わせることで出版不況の中でも利益を生み出すことは可能なのだ。 

後継者を決める

【第3章 起業は甘くない】
経営者の孤独は絶対に解らない

・中途半端な気持ちで起業はしていけない。

現実と格闘しろ
・就職が決まらないのは誰のせいでもない。君のせいだ。
・今から生き方を変えればいい。未来の結果は変わってくる。
・君が「この世界であれば日本一になれる」という仕事を見つけ、圧倒的努力を重ね頭角を現せれば、別の道でも成功できるはずだ。
・自分を痛めつけてでも何かに熱狂する。自分の内なる声に耳を澄まさない限り、天職に出会えるわけない。
・どんな世界であれ「××の世界に△△あり」と言われるくらいの日本一の働き手になることを目指そう。
・覚悟を持って現実と格闘した先にしか大きな結果はない。
・「覚悟」とは、このためには死んでもいいと心に決めることである。

編集バカの経営哲学 
理念なんかいらない

・「この仕事なら自分は無我夢中で働ける」という仕事に懸命に取り組む。圧倒的努力を費やし、結果を出す。結果が出た時に初めて理念をいう位でちょうどいい。理念なんて後でつくったって構わないのだ。

リスクのない転職なんかない
・「どんなに苦労してでも、自分はこの仕事をやりたいくてたまらない。好きな道なのだから、いくら苦しくても耐えられる」そう言い切れる仕事でなければ、爆発的な情熱は沸かない。情熱がなければ、苦しかったり困難に直面した時に心が折れてしまう。
・現状維持している限り、「昨日と違う明日」はやってこない。現状維持の人には、「昨日と同じ明日」しかないのだ。迷いがあっても一歩前に踏み出し、暗闇の中でジャンプしよう。
・人は必ず死ぬ。今この瞬間は、死から一番遠い。一度きりの人生を悔いなく生きよう。

【第4章 切なさを抱えて生きる】
故郷・清水市への郷愁
死ぬまで正面突破

・実行に移さなければ何の意味もない。 

野心なんか豚に食われろ
・僕には野心などない。結果を出すことだけが僕にとっては善なのだ。
金が全てだ

騙されても騙すな
無名の人の重みを感じる 
幸せの定義

・幸福の尺度は一人ずつ違う。人からどう思われようと自分が満足できていればいいのだ。死の瞬間に後悔しないように、今、熱狂するだけだ。

親孝行先に立たず  
【第5章 トップを走り続ける男たち】
宇宙人のような男の闘い

・堀江貴文の発想の奇抜さと桁外れな行動力にはいつも驚く。どんな突拍子もない計画であろうが、最初から「こんなことは無理だ」とは思わない。すべてを柔軟にとらえ、「考えたことは必ず実現できる」と信じて突き進む。 

信用できる男の深さ
・藤田晋は見事な男だ。信用できる。懐が深い。仁義に厚い。金にキレイ。謙虚だ。
・常に人の話に耳を傾けて穏やかに話し、且つものすごいスピードでアグレッシブに攻める。トップに立つリーダーが、海のように母のように全スタッフを抱きとめている。

最後の親友
・秋元という人間のすべてが大好きだ。秋元がいるだけで、僕の人生は捨てたもんじゃないと思う。秋元は天才である。さりげないひと言の中に次々と噴出する発想には舌を巻く。秋元康のためなら、僕は命を張れる。
・何でもかんでも成功させる秋元のエネルギーの裏には、とんでもない他者への想像力と分析力があるに違いない。自分が取り組もうとしているプロジェクトへの過剰な愛と冷静な目があるからこそ、秋元は圧倒的努力によってプロジェクトを成功させて来たのだ。

【第6章 悲しくなければ恋愛じゃない】
善悪を突破するような恋をしろ
恋愛が下手なやつに仕事はできない

・他者への想像力がない人が、ビジネスで成功するわけがない。ビジネスでの成功には、圧倒的努力と他者への想像力がワンセットだ。恋愛は他者への気持ちを想像し、理解するための絶好の機会だ。

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自分だけができることに、
ワクワクしてたまらないことに、
命をかけ、熱狂せよ。
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著者
幻冬舎代表取締役社長 見城徹 
「たった一人の熱狂 〜仕事と人生に効く51の言葉〜」を読んで、心に響いた言葉たち。

一度きりの人生、好きなことに熱狂して、悔いなく生きていこうと思った。
一人の人が、10人分くらいの人生を生きてる。「貫く」とは、こういう生き方のことをいうのだと思った。生き方に感動した。そして、その強さの源が「孤独」にあるようにも感じ、少し苦しくもあった。
「圧倒的努力」という言葉が繰り返されている。自分は夢に向かって「圧倒的努力」ができているだろうか?全然できてない、自分に環境に甘えていると痛感した。上手くいかないのは「圧倒的努力」が足りないからだ、と教えてもらった。そして、これから、上手くいかないことがあった時、迷った時、「圧倒的努力」ができているだろうか?と自分に問いかけようと思う。

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