case 某国民的ミュージシャン
その人はとにかく口が悪く、気が強く、過剰に繊細な男だった。
簡単に言うならTHE メンヘラ。
そのメンヘラミュージシャンは私のことをよく「おばさん」と呼んだ。
お前の方が10歳上だけどな。と思いながら「はいはい」と返事をしていた。
今となってはなぜこんな傲慢で甘えん坊なおじさんにときめいたのかわからないが、その時は確かにキュンキュンしていたことをここに認めよう。
ここまで悪口しか書いていないが、その国民的ミュージシャンは私にとっては「子供の頃から好きでした!!」と叫ぶくらい誰もが知るようなすごい人だった。
見た目も音楽も好きで、表にあまり出なくなった今でも一目見てすぐ本人だとわかった。「おばさんくらいの年齢なら知ってるかもね」と言われなぜか萌えた。←shit!
貞操観念が若干←?緩い私はミーハー根性丸出しでこいつを絶対なんとかしてやろうと心に誓った。
出逢ってまずはLINE交換、その後一緒に飲みに、、簡単に家に招かr、、、
ものの6時間で任務は完了した。←プロの手口
彼は先ほどまでの毒舌は何処へやら、家族の話、生い立ち、音楽に対しての思い、今後の豊富をひとしきり語ってくれた。8:00 a.m
不意に好きな曲を歌ってやるとギターを抱えた。
私は子供の頃から好きで今でもよく聴く彼にバンドの曲をお願いした。
か、かっこよい…贅沢過ぎる…
さすがに尊敬した、感動した、一生忘れません。ムカつくけど。9:00 a.m
こんなに綺麗で繊細な曲はこんな飲んだくれが紡いでいるのか。勉強になった。
ディズニーランドのミッキーの中の人は決して見てはいけない。
呑んだくれは一頻り歌い、語り、飲み過ぎ、ベッドに倒れ込んだ。
一応ここに存在する♀と何かしらしたい本能はあるようだったけど、眠気と酔いで不可能と判断し私はそっとベッドを出ようとした。
が、失敗した。ぎゅうっと抱き締められこう言われた。
「ねぇ、そばにいて、守ってよ」
まじか。萌えるけど、メンヘラキラーにはたまらないけど…まじか。
それなりの環境で育って、それなりにメンヘラな私の心を掴んで離さないセリフを残しそのまま彼はぐっすり眠った。
大量の睡眠薬が散らかっているキッチンを片付けてその日は静かに帰宅した。0:00 p.m
また会うことがあるのか、一夜の夢となるのか…
necoco
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追伸 帰宅して仮眠をとって目を覚ますと着信が…
「なんで帰っちゃったの?戻ってきてよ」
まじか!
一夜の夢ではなかったようだ。 to be continued...
読んでいただきありがとうございます‼︎ さらにパンチの効いた逞しい女になるべく、支えにさせていただきます♡