冬の朝の時間 根羽村に来て三度目の冬を迎えている。 一月下旬、小雪がちらつくが雲間に青空ものぞく今日の朝の気温はマイナス10度。冷たい。今住んでいる老平の…
20年後、総務省の推計によると、根羽村の人口はこのままの状態で推移すれば400人を割っていると予測されている。そのとき、いま根羽村にいる子供たちはみんな大人に…
「安全な木の登り方」について解説しようと思い筆をとったのですが、いきなりのタイプミスで「完全な木の登り方」になってしまった。しかし偶然なる必然で出てきこのタイ…
高校一年生の時に、ひとり自転車で伊豆半島を一周したことがある。中学生の時に安価なロードバイクを手に入れて、友人たちと何度か遠出もしていたのだが、今思えばこの時…
ふと、「森は存在しない」というフレーズが頭に浮かんだので、そのことについて書いてみます。もちろん、森は存在します、たぶん(笑)。なんのこっちゃ(笑)。まぁ、し…
「私は木に話しかけないようにしてます。木に話しかけているとむこうも私のことがわかるようになる、そうなるともうその木を伐れなくなってしまうからね。」 根羽村に…
山本英介
2023年1月26日 02:35
冬の朝の時間 根羽村に来て三度目の冬を迎えている。一月下旬、小雪がちらつくが雲間に青空ものぞく今日の朝の気温はマイナス10度。冷たい。今住んでいる老平の山小屋は、見晴らしがいいぶん谷から吹き上げる風が強い。家の窓から見える目の前の林はうっすらと雪化粧した鈍い深緑をさわさわとゆらめかせている。ときおり太陽の光が差し込み、木々の陰影が深まっては、また薄らぐ。淡い雲の影がゆっくり動いていく。杉
2022年12月31日 17:54
20年後、総務省の推計によると、根羽村の人口はこのままの状態で推移すれば400人を割っていると予測されている。そのとき、いま根羽村にいる子供たちはみんな大人になっているはずだ。彼らはそのとき、どこで何をしているのだろうか。 少し前から、根羽村独自の森林管理者制度のようなものを作りたいというアイデアを持つようになった。 根羽村に来る前の半年間、東京で林業ベンチャー企業の勉強会や森林総研が
2022年12月31日 17:51
「安全な木の登り方」について解説しようと思い筆をとったのですが、いきなりのタイプミスで「完全な木の登り方」になってしまった。しかし偶然なる必然で出てきこのタイトル、なかなか良い感じなのでなんとなくこのまま進めてみたいと思います。しかしそんなものがはたしてあるのだろうか。 ちなみに「安全な木の登り方」は、ツリークライミングジャパンという団体の講習を受ければありがたいことにバッチリ教えてもらえ
2022年12月31日 17:42
高校一年生の時に、ひとり自転車で伊豆半島を一周したことがある。中学生の時に安価なロードバイクを手に入れて、友人たちと何度か遠出もしていたのだが、今思えばこの時が初めての一人旅だった。年齢的にも、自立心が芽生えひとりで何かをしたくなる年頃だったのだろう。伊豆半島一周は150キロ以上。日帰りにはやや厳しい距離だから、テントと寝袋を持ってどこかで野宿でもする予定でその旨を両親に伝え朝五時に出発した。伊
2022年12月31日 17:34
ふと、「森は存在しない」というフレーズが頭に浮かんだので、そのことについて書いてみます。もちろん、森は存在します、たぶん(笑)。なんのこっちゃ(笑)。まぁ、しばしのお付き合いを。 林業の勉強のために買わせてもらっている本のタイトルには、「森」という言葉が多い。「森づくりの原理原則」「森を育てる技術」「植えない森づくり」「森づくりの明暗」「スイス式森の人の育て方」などなど。しかし僕たちは仕事
2022年12月31日 17:26
「私は木に話しかけないようにしてます。木に話しかけているとむこうも私のことがわかるようになる、そうなるともうその木を伐れなくなってしまうからね。」 根羽村に来る少し前に訪れた奈良県吉野の林業家の方は古老然とした静かな語り口で極めて自然にそう言った。さすがの吉野林業のベテランの言葉は、たんなる思い込みとは感じられなかった。木を伐れなくなったら商売が成り立たない。「樹木は知性を持っているよ。」そ