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フランスからみた日本

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日本の今を、フランス人はどうみているのか、フランスの雑誌や新聞から分析します。
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記事一覧

犬と猫の里親フェアに行ってきた

犬と猫の里親フェアに行ってきた

2日間のフェアだが、1日目で猫のほうはかなり引き取りとられていった。犬のほうはというと・・・とにかくデカい! そして、結構年取った大型犬がほとんどである。なんで彼らはここにきているのか。。なぜ、捨てられたのか。。住むところがなくなった、というのがその理由だろう。

フランスの住宅事情は、郊外の一軒家だとたいてい、その家の敷地面積の2倍くらいの庭がある。でっかいワンちゃんの一匹や2匹余裕でくらせる環

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日本のおっさん社会の2枚舌

武井咲が結婚を発表した。デキ婚。順番を変えたことを言いたくないがために、授かり婚とかいうそうだが、言い方なんてもはや、もうどうでもいいと思う。

慌てているのは、武井咲をCMに起用している各社だ。「清楚なイメージ」と勝手にシールを張っている人々もいるが、本人への過去の取材をたどるかぎりでは、本人は全くそのつもりはない。「美人な少女は清楚」というおっさんの決めつけに過ぎない。

結婚なんかまってたら

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不倫と少子化

日本のマスコミは不倫報道に熱を上げている。「文春砲」なるものをしんがりにして、テレビにでるありとあらゆる人間をやり玉にあげている。鬼の首を取ったような批難の嵐だ。

現代の結婚は、好きな人と結婚するのが当たり前となっている。しかし、「好きな人と結婚しなければならない」とはどこにも書いていない。日本国憲法には「両性の合意によってのみ」としか書かれていない。

戦前は、家と家同志の結婚で、戸籍は血をつ

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不倫に対するバッシングが異常だ

日本の不倫に対する嫌悪感や攻撃性はすごい。

しかしながら、中野信子氏の話によると、人間のオスの半分は、浮気性、つまり、いろんなメスとしたいというのがDNAにあるそうだ。

そう考えると、不倫を禁じるのは、そもそも生物学的にみて無理なんじゃないかと思う。

昔は、浮気されても女性ががまんしていた。なぜなら、「本妻」という身分はいろいろな意味で社会的にも守られていた。妻でいる限り、年金も入り、夫の稼

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「ふつう」という考え方の怖さ

ある投稿に「子供の運動会と仲の良い友人の結婚式とどちらに出るべきか」という質問があり、「運動会でしょ。ふつう」という意見があり、いかも多数だったのでびっくりした。

運動会は毎年ある。一方結婚式というのは一生に一回あるかないかの行事である。それに、自分がでなくてももう片方の親が行けばいいし、あとでビデオを見ればいい。「結婚式でしょ。ふつう」(仲の良い友人であれば。であるが。)が、わたしの普通である

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政治に関心がないと言われますが・・

フランスで新しい大統領が選ばれた。もちろん、ゴシップを含め、新大統領の記事が多いのはもちろんだが、「オランド大統領は、どれくらい公約を実施sにたのか」という記事があって興味深かった。

日本の政治は、ゴシップネタ、失言など個人的な問題に時間が割かれ、すぐにそれらは忘れ去られてしまう。「喉元過ぎれば熱さを忘れる」だ。

せめて、比例代表制の選挙の前ぐらいは、マニフェストチェックをやってほしい。いじわ

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政治はトランプ化しているのか

日曜日にフランス大統領選挙があるというので、水曜日、フランスのテレビでは、ルペン氏とマクロン氏の、生放送の討論会が放映された。

政治討論とはいえ、ひどいものだった。マクロン氏は、テーマにそって、政策を述べようとしているのだが、ルペン氏はもっぱら揚げ足取りや、マクロン氏の政策ではなく人物に対する批難に徹していた。

「史上最悪の政治討論」と言われたアメリカ大統領選挙を思い出した。

フランスのおも

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ブルゾンちえみという現象

日本ではすごい人気のようだが、欧米でやっても人気ないだろうなあと思う。一言前置きをしておくと、彼女のファンとまではいかなくても好ましく思っている視聴者の一人である。

毎晩げらげら笑いながら彼女の出ている動画を見たり、あの音楽を聴いたり、派生して、素人の学生がアップしているあの音楽に合わせたダンスを見たり、結婚式の余興をみたりしているひとりだ。

なぜ海外で人気がないだろうと思うかというと、欧米な

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少子化対策を結婚に求めるのはもうやめよう。

現代日本では、結婚は負債である。男性であれば、一生結婚しなくても、モテる人は、彼女をとっかえひっかえするとか、性処理は、プロやインターネットの動画に任せるほうが、はるかに豊かな生活ができることに容易に気づくはずだ。

子供が生まれるのに結婚を前提条件にするから話が面倒になる。勝手に産めばいいのだ。といっても、制度の変更が必要になる。

フランスみたいに、子供手当を手厚くする。フランスでは3人子供を

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遠くのことは怖い

最近、フランスより一時帰国しているのだが、なぜか皆一様に「テロ、だいじょうぶ?」と聞いてくる。

そこで暮らしているものにとっては別段変わりない日常が流れているのだが、フランス全土が戦場と化しているかのようなイメージだ。あまりにも大げさなに思えるのだが、かといって、100%安全などと、言えるはずもないので、「それほどでもないですよ」と答えていた。

夏に、ニースでトラックにのった男が通行人を銃で殺

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カミカゼ

フランスの報道で、やたら目につくのが、KAMIKAZEの文字。どうして抗議しないのだろうか。と、考えること自体、もう、日本を離れて久しく、日本人の感覚がわからないのかなと思う反面、私は日本に居る時からこうだったかもと思いなおした。

カミカゼ=無差別殺戮の自殺テロリストとなっている。フランス人に「もともとは、奇跡の風のいみで、元が日本に襲来したとき、偶然台風が来て、撃退したという逸話からきている、

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フランス人の批評好き、討論好き

シャルリーへブドの事件で、一部に(もちろん殺すことはだめだが)あの風刺画は風刺の域を超えて相手を侮辱するものだ、という意見があるが、もっともだと思う。

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1月11日のデモ行進

1月11日のデモ行進

行ってきました。(某地方都市で)日本のインターネット上の情報は少しアメリカ的な見方だなあと感じたので、このテキストを書いています。

まず、伝えたいことは、このデモ行進は、反イスラムが目的ではないということです。説明が長くなるので、先にいいます。「民主主義が暴力の前に危機にある。民主主義を守ろう」というのがデモ行進の目的なのです。

実は、私は行くのが怖かったのです。人が集まるところはテロの標的に

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シャルリー・エブド事件は・・・

フランスのメディアは、週刊(エブドは週刊という意味)シャルリー社狙撃事件と引き続き発生した別の狙撃事件の報道にひっきりなしである。

街のスーパーの入り口などにも警官の姿がめだつ。

日本であれば、「イスラムはこわい」だけで片付けられそうなこれらの事件は、フランス人にとっては、全くちがう意味であるようだ。

スーパーのレジのおばさんも「私はシャルリー」という名札をつけている。フランス人は、「言いた

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