百野虎子

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記事一覧

塩むすびはご馳走

新米の かおりただよう 夕暮れよ お店の常連さんから新米をいただきました。 いただいた瞬間から、もう何をおともに食べようかワクワク…。 鮭?納豆?いや、かおりが強…

百野虎子
7時間前
24

母はとにかく楽しそう

秋晴れや 野焼きのけむり あちこちに まだ日も昇ったばかりの早い時間に、農道に車を走らせていると、こおばしい香りがただよってきます。 稲刈りも終わり、農家の方た…

百野虎子
1日前
23

枯れてしまった街路樹

立ち枯れた 木立に流れる 最後の水 家の近くに街路樹が美しく並ぶ、眺めの良い道があります。 プラタナスという木で、色づくとカラフルで、ますます美しいのですが、今…

百野虎子
2日前
27

職場の怖い話

自動ドア いらっしゃいませ 誰もいない 職場の朝の朝礼の最中、自動ドアが開きました。 あれ?お客様がもう来られたのかな。 上司のOさんと同僚のSさんと3人で 「いらっ…

百野虎子
3日前
27

思い出の服たち

潔く 落とす青柿 みならいたし まだ熟していない青柿が、道にゴロゴロ転がっていることがありますが、これは2つの原因があるそう。 ひとつは生理落果。柿樹が着果数を自…

百野虎子
4日前
20

進め、本の虫

おずおずと 文字をたどるは 本の虫 先日、いつものように本を返却するため、仕事帰りに図書館へ向かいました。 毎回4〜5冊ほどかりるのですが、全部読みきれるわけなく…

百野虎子
5日前
20

実をつけて種を残そう

花水木 赤い実つけて 秋むかえる 最近、なんだか体がだるいし、気持ちも少し落ち込み気味。ホルモンバランスのせいなのかなぁと思っていたのですが、同僚の女性に打ち明…

百野虎子
6日前
24

ずっと思っていた事

なんでよと つかめもしない 胸ぐらを ずっとずっと、ニュースで能登の災害の映像を見ながら、俳句を書いては消して。 自然災害を前に、人は無力なのは頭では分かってい…

百野虎子
7日前
20

おでん、お鍋ときたら!

秋の日に 空咳ひとつ 肌寒し 急に寒くなりました。 空気は乾燥し、喉はイガイガ、お肌はカサカサ、なんだか肌寒い…。 こんな時は、おでん、お鍋…。そして日本酒! 熱…

百野虎子
8日前
20

一歩は一歩

くらぶれど 一歩は一歩 亀の道 私の父は人間嫌いの寂しがりやです。 誰よりも人に受け入れてほしい欲求を持ちながら、人の態度に一喜一憂し、その度に人を嫌いになり、…

百野虎子
9日前
21

百日紅の花が散る時

百日紅 花散り落ちる 寂しさよ いよいよ、百日紅の花が散り始めました。 私の実家のお墓には、百日紅の木が植えてありました。 高台の見晴らしの良い場所にあり、山と…

百野虎子
10日前
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毒と情熱

彼岸花 毒あればこそ 燃える赤 つい先日まで何もなかったと思っていたのに、急に鮮烈な赤を見つけ驚きました。 彼岸花が咲き始めましたね。 彼岸花がこんなに赤々とし…

百野虎子
11日前
21

宇宙とコスモス

ほがらかに 頬よせ合えば コスモスよ コスモスが群れて風に揺れているのを見ると、とても優しい気持ちになります。 色のせいでしょうか?ピンクや白など優しい色が多い…

百野虎子
12日前
15

朝焼けと山鳩

朝やけよ デデッポウで 目を覚ます デーデッポウ…デーデッポウ… なんか聞こえるな… 今朝、山鳩の鳴き声で目を覚ましました。 昨日早く寝たおかげで、目覚めは良く、…

百野虎子
13日前
17

虫の音と眠る

虫の音を 紬いで織りし 夢うつら 一度涼しくなったと思ったら、また寝苦しい夜がやってきました。今週末の連休には涼しくなると天気予報では言っていましたが…。 昔か…

百野虎子
2週間前
16

月と女

名月よ 晴れの舞台に 袖かくし 昨日は中秋の名月でした。 一体どれくらいの人が、夜空を見上げたのでしょうか。私もその一人です。 職場のお客様から、月見だんごをいた…

百野虎子
2週間前
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塩むすびはご馳走

塩むすびはご馳走

新米の かおりただよう 夕暮れよ

お店の常連さんから新米をいただきました。
いただいた瞬間から、もう何をおともに食べようかワクワク…。
鮭?納豆?いや、かおりが強すぎて新米を楽しめないかな…。ならば味噌汁、揚げだし豆腐、白菜の浅漬け、卵焼き…。

色々考えましたが、やっぱ塩むすびです!

私は忘れられない塩むすびの思い出があります。私には2つ上の兄がいますが、生まれた時は仮死状態で、その後も体が

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母はとにかく楽しそう

母はとにかく楽しそう

秋晴れや 野焼きのけむり あちこちに

まだ日も昇ったばかりの早い時間に、農道に車を走らせていると、こおばしい香りがただよってきます。
稲刈りも終わり、農家の方たちは田んぼの後始末をされて、あちらこちらで野焼きの煙が白く上がっています。

私の実家でも、畑で野焼きをする事がありました。(今は禁止されていますが…)
母いはく、野焼きをした後の土にはミミズがたくさんいる。とのこと。
ほんとかなぁ〜と思

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枯れてしまった街路樹

枯れてしまった街路樹

立ち枯れた 木立に流れる 最後の水

家の近くに街路樹が美しく並ぶ、眺めの良い道があります。
プラタナスという木で、色づくとカラフルで、ますます美しいのですが、今年は色づく前に力尽き、立ち枯れている木立が何本も見受けられます。
虫にやられてしまったか、今年の夏の過酷さに耐えきれなかったか…
葉も落としきり、裸ん坊になった木を見ると悲しくなります。また来年、力を取り戻して葉をつけてくれるといいのです

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職場の怖い話

職場の怖い話

自動ドア いらっしゃいませ 誰もいない

職場の朝の朝礼の最中、自動ドアが開きました。
あれ?お客様がもう来られたのかな。
上司のOさんと同僚のSさんと3人で
「いらっしゃいませぇ〜」
と言ったはいいが、誰も入って来ない…。

「見えないお客様が入ってきたのかな」
同僚のSさんがニヤリと笑いました。
Sさんによると、朝から誰もいないのに自動ドアがしきりに開いていたそう。
物をどかしても、やっぱり開

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思い出の服たち

思い出の服たち

潔く 落とす青柿 みならいたし

まだ熟していない青柿が、道にゴロゴロ転がっていることがありますが、これは2つの原因があるそう。
ひとつは生理落果。柿樹が着果数を自然調節するために起こる淘汰現象で、樹体の健全性を維持する役割があるそう。
もうひとつは害虫による落果。カキノヘタムシやカメムシによる害が原因だそう。
全部害虫が原因だと思っていたので、柿の木ってそんな事するんだなぁと改めて感心しました。

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進め、本の虫

進め、本の虫

おずおずと 文字をたどるは 本の虫

先日、いつものように本を返却するため、仕事帰りに図書館へ向かいました。
毎回4〜5冊ほどかりるのですが、全部読みきれるわけなく、1冊は期限を延長してもらって借りなおします。それなら初めから少なめにすればいいのですが、なんせ欲張りなもので…後から気になったらどうしようと思い、ついつい多めに借りてしまいます。
その日は「山賊の娘ローニャ」の著者、アストリッド・リン

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実をつけて種を残そう

実をつけて種を残そう

花水木 赤い実つけて 秋むかえる

最近、なんだか体がだるいし、気持ちも少し落ち込み気味。ホルモンバランスのせいなのかなぁと思っていたのですが、同僚の女性に打ち明けると「秋だからよ」と一言。
秋はだんだん日が短くなり、寒さも日に日に身に染みて、今まで全開に開いていた夏の太陽の扉が、少しずつ閉まっていくので、なんとなく物寂しい気持ちになり、気落ちしやすいのだそう。
そう言われてみれば仕事から帰宅する

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ずっと思っていた事

ずっと思っていた事

なんでよと つかめもしない 胸ぐらを

ずっとずっと、ニュースで能登の災害の映像を見ながら、俳句を書いては消して。
自然災害を前に、人は無力なのは頭では分かっていても、なんでよ…と思わずにはいられません。
誰も悪くない。誰も悪くないのに。

この道も ゆけば繋がる 能登の道

度重なる災害は、遠くの出来事ではないと、肝に銘じて。

おでん、お鍋ときたら!

おでん、お鍋ときたら!

秋の日に 空咳ひとつ 肌寒し

急に寒くなりました。
空気は乾燥し、喉はイガイガ、お肌はカサカサ、なんだか肌寒い…。
こんな時は、おでん、お鍋…。そして日本酒!
熱々のおでんには、からし、七味、とろろ昆布なんかもかけると美味しいです。普段は入れませんが牛すじやタコなんかもせっかくなら入れたい。

今年は同僚の女の子達と、我が家で鍋を囲みたいと騒いでいるのですが、それは日本酒が飲みたいからなのです!

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一歩は一歩

一歩は一歩

くらぶれど 一歩は一歩 亀の道

私の父は人間嫌いの寂しがりやです。
誰よりも人に受け入れてほしい欲求を持ちながら、人の態度に一喜一憂し、その度に人を嫌いになり、そして自分をも嫌いになるのです。
私は小さい頃からそんな父を側で見てきましたが、75歳を迎えても、自分の気に入らない事があると怒り散らし、理想と現実の間でシクシクと泣いていおられます。
そんな父ですが、近くの寺の座禅会に通っています。きっ

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百日紅の花が散る時

百日紅の花が散る時

百日紅 花散り落ちる 寂しさよ

いよいよ、百日紅の花が散り始めました。

私の実家のお墓には、百日紅の木が植えてありました。
高台の見晴らしの良い場所にあり、山と山にはさまれた谷の街並みを見渡すことができます。
母はお墓参りをする時、敷地内にあるお地蔵様も一緒にお参りしていました。地蔵盆でカラフルに色付けされ、前掛けをつけたお地蔵様。
茶碗を洗い、線香を供えて、軽く掃除をして丁寧にお参りをする。

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毒と情熱

毒と情熱

彼岸花 毒あればこそ 燃える赤

つい先日まで何もなかったと思っていたのに、急に鮮烈な赤を見つけ驚きました。
彼岸花が咲き始めましたね。

彼岸花がこんなに赤々とした花をつけるのは、きっと根に毒があるからなんじゃないかなと思うのです。そして彼岸花に負けじと私も、根に毒を持つと思うのです。日々の中でおきる理不尽な出来事、出くわした時に渦巻くドロドロした呪いのような感情。
私も彼岸花のように毒を持ちな

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宇宙とコスモス

宇宙とコスモス

ほがらかに 頬よせ合えば コスモスよ

コスモスが群れて風に揺れているのを見ると、とても優しい気持ちになります。
色のせいでしょうか?ピンクや白など優しい色が多いですし。
コスモスはギリシャ語の「kosmos.cosmos」に由来し「秩序」「飾り」「美しい」という意味があるそう。花びらが整然と並ぶコスモスの様子が星がきれいに並ぶ宇宙を思わせることから名付けられた、との事。まさかの宇宙!
原産国はメ

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朝焼けと山鳩

朝焼けと山鳩

朝やけよ デデッポウで 目を覚ます

デーデッポウ…デーデッポウ…
なんか聞こえるな…

今朝、山鳩の鳴き声で目を覚ましました。
昨日早く寝たおかげで、目覚めは良く、いつもより早起きでした。
窓の外には朝焼けにに染まった羊雲が浮かんでいて、なんだかとても幸せな気持ちになりました。
このデデッポウと鳴く鳩は、キジバトというそうです。公園などで群れている鳩はドバトという別の種で、キジバトは基本単独行動

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虫の音と眠る

虫の音と眠る

虫の音を 紬いで織りし 夢うつら

一度涼しくなったと思ったら、また寝苦しい夜がやってきました。今週末の連休には涼しくなると天気予報では言っていましたが…。
昔から暑さに弱く、夏バテをしては3キロ弱体重を落としてしまいます。今年の暑さはこたえます。
寝付けそうで寝付けない、うつらうつらと夢現を行ったり来たりしていると、心地良い虫の鳴く声が聞こえる。近くでブンブン回っている扇風機の音はうるさいと思う

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月と女

月と女

名月よ 晴れの舞台に 袖かくし

昨日は中秋の名月でした。
一体どれくらいの人が、夜空を見上げたのでしょうか。私もその一人です。
職場のお客様から、月見だんごをいただいたり、今日はこのまま晴れるのだろうか…と思案したり。いつも変わらない日常の中に、こんな行事があるだけで、嬉しくなりますね。
ところで、こんなに注目をあびて月は恥ずかしいとか思わないのかな…と、ふと思いました。(なんて幼稚な…)
月は

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