@nananahushi

新潟県村上市にある林業会社に勤めている30代男であります。 ひたすら、木を植えまくって…

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新潟県村上市にある林業会社に勤めている30代男であります。 ひたすら、木を植えまくっております。右手にディブル左手にPCを手に仕事をしております。 次の山づくりに思いを馳せ、妄想と仲間づくりに励んでおります。 写真、地図、データ 色々なものから山を眺めるが好きです。

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    木が伐れない樵の活動記録です。あくまで、記録ですので中身が無くても悪しからず。

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記事一覧

セルフチェックとセルフマネジメント【2022/06/18】

労災対策で大事だと思っているコトについてのお話。 林業の労働災害対策の一つとして毎日の自分の体とメンタル、モチベーションのセルフチェックが意外と効果的なのではな…

@nananahushi
2年前
1

山そのものの価値を上げる施業体系【2022/06/16】

今日は新しい施業体系を探す必要があるかもなという話です。 下刈りをするかどうか、造林地を見ながら考えています。私は造林木(ここではスギ)だけを育てる施業は嫌で、途…

@nananahushi
2年前
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下刈りする?しない?【2022/06/14】

今日は久々に現場周りです。 下刈りが始まるので、今年の造林木であるスギと競合植生の伸び具合を確認しに行きます。 下刈りは保育施業の中でも一番経費割合の大きい施業で…

@nananahushi
2年前
2

QGIS_選択した地物の面積だけパッと集計してほしい

久々にQGISについて書いていこうと思います。 以前よりですね、現場の計画を立てる際、予定場所の面積をパパっと集計できたらいいなと思う機会が多くありました。選択した…

@nananahushi
2年前
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サボる人が悪いのか?サボらせる人が悪いのか?

今回は仕事への向き合い方について感じたことを書きました。サボってしまうのは、サボっている人だけの責任なんだろうか?というもの。 ちなみに、私は経営者でもなく、組…

@nananahushi
2年前
1

つくりたい山の輪郭

「あれー?2月後半ってこんなに降るんだったけー?」と猛吹雪の中叫んでおります。ツヨシでございます。 今回は、「木材生産と森林機能発揮の両方を狙っていく山づくりを…

@nananahushi
2年前

あなたはどんな山をつくりたいですか?

地味に雪が降り続いて、気がついたら例年よりも積雪量が多くて驚愕している新潟県民であります。 今回は自分の大切にしている評価軸を整理すると目指す方向の解像度が上が…

@nananahushi
2年前
2

何を目指す林業で、何を捨てる林業にするか

 10月に入っても日中の気温が30℃近くになるなんて、今年は冬が来るのだろうかと無駄な心配している今日この頃です(いつか本当にエヴァの世界になってしまうのでは…)。…

@nananahushi
2年前
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森林施業プランナーになってよかったこと_「お前は何者だ」に答えられる

森林施業プランナーという資格をとって良かったことの一つに「自分は何者かについて説明がしやすくなった」ということがあります。初めての人にも「どうもそういう役割があ…

@nananahushi
3年前
6

20210326 山の宝探しにチャレンジできる環境にする

昨日、地元にある森林所有者の任意団体の方から団体運営費の捻出が毎年厳しい、何とか良い方法は無いものかと相談を受けた。 その団体が所有している山のほとんどが天然林…

@nananahushi
3年前

20210322_林業補助金事業の運用代行業者がいてもいいのでは。

今日は新しく入る現場の状況確認を済ませ、森林経営計画の変更手続きを行った。 内容の確認をして、変更認定請求書、帳票、図面を印刷をする。この印刷作業の時間が生産的…

@nananahushi
3年前
1

林業の市場規模を拡大させるようなサービス

林業関係の面倒な行政手続きを代行するサービス、膨大になりつつある森林・林業関係のデータ集積・運用サービスは需要があるじゃないかしらと思っています。(同様なサービ…

@nananahushi
3年前

林業と塩引き鮭

新潟県村上市には”塩引き鮭”という名産品があり、鮭と深い関わりがある地域でもあります。 村上市の中心を流れる三面川には毎年シロサケが海から遡ってきます。この資源…

@nananahushi
3年前
1

伐採から植栽が始まっている

今日は再造林の現場の下準備に行ってきました。 地拵え(枝葉を整理して植栽をしやすくする作業)は終わっているので、植栽間隔の目安になる杭を立ててきました。 いつも…

@nananahushi
3年前

どうしたら、木を伐ることに集中できる環境をつくることが出来るのか

暴れ狂う舞台を準備する。 AI技術が進むと仕事が無くなるといわれているが、無くなるのは仕事だと思っていた”作業”であって、仕事は変わらずあり続けるのだと思う。 私…

@nananahushi
3年前
4

もっとお手軽に山を持てたらいいな

山を所有する方法の選択肢を増やせたらいいなと思う。 山を持っていると毎年税金がかかるし、山の管理もしないといけない。でも一番心配(リスク)なのは、自分が死んだと…

@nananahushi
3年前
セルフチェックとセルフマネジメント【2022/06/18】

セルフチェックとセルフマネジメント【2022/06/18】

労災対策で大事だと思っているコトについてのお話。

林業の労働災害対策の一つとして毎日の自分の体とメンタル、モチベーションのセルフチェックが意外と効果的なのではないかと思っています。

林業は労働災害が多い職種ですが、その原因はハチ刺されや他人の不注意など本人にとっては不可抗力なものもありますが、基本的に労災の原因は本人の不注意や、やってはいけないことをしてしまったというものがほとんどだと思います

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山そのものの価値を上げる施業体系【2022/06/16】

山そのものの価値を上げる施業体系【2022/06/16】

今日は新しい施業体系を探す必要があるかもなという話です。

下刈りをするかどうか、造林地を見ながら考えています。私は造林木(ここではスギ)だけを育てる施業は嫌で、途中で侵入してくるその土地由来の樹木も一緒に育てていきたいです。
そのためには不要に多く行う下刈りは避けなくてはいけません。コレは省力化のための下刈り省略とはちょっと文脈が違う気がします。
どちらにせよ、下刈りなど人が入る機会が減ると被圧

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下刈りする?しない?【2022/06/14】

下刈りする?しない?【2022/06/14】

今日は久々に現場周りです。
下刈りが始まるので、今年の造林木であるスギと競合植生の伸び具合を確認しに行きます。
下刈りは保育施業の中でも一番経費割合の大きい施業ですので、最小限の刈払回数に留めたいところ。
しかし、現場に行って鬱蒼とした造林地を見るとどうしても刈りたくなります。
スギの頭が出ている場所もこれから植生が伸びてきて被圧されるかもしれないと色々と考えが頭をよぎります。
この毎年行われる、

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QGIS_選択した地物の面積だけパッと集計してほしい

QGIS_選択した地物の面積だけパッと集計してほしい

久々にQGISについて書いていこうと思います。

以前よりですね、現場の計画を立てる際、予定場所の面積をパパっと集計できたらいいなと思う機会が多くありました。選択した地物(森林簿)の面積合計値がでて、それを見てまた選択地物を変更していくみたいに、レスポンスがもっと早いと作業が楽なのにな~と。例えば、エクセルでいうと選択したセル内の合計値が右下に出てくるあの機能を求めておりました。

QGISには「

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サボる人が悪いのか?サボらせる人が悪いのか?

サボる人が悪いのか?サボらせる人が悪いのか?

今回は仕事への向き合い方について感じたことを書きました。サボってしまうのは、サボっている人だけの責任なんだろうか?というもの。

ちなみに、私は経営者でもなく、組織の管理職でもなく、ただの林業会社のいち従業員であります。ただ、プランナーという現場(仕事)を作るという役柄から、マネジメントの視点から会社の動きを見ていまします。ちょっと生意気なことを書いてしまうと思いますが、はじめに謝っておきます。ご

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つくりたい山の輪郭

つくりたい山の輪郭

「あれー?2月後半ってこんなに降るんだったけー?」と猛吹雪の中叫んでおります。ツヨシでございます。

今回は、「木材生産と森林機能発揮の両方を狙っていく山づくりをしたい」という話をしたいと思います。

自分はどんな山をつくりたいかな?と考える時間が増え、少しその輪郭が見えてきたので文章にしてみようと思います。

さて、日本の人工林では主にスギ、ヒノキ、カラマツなどが植えられていますが、この人工林と

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あなたはどんな山をつくりたいですか?

あなたはどんな山をつくりたいですか?

地味に雪が降り続いて、気がついたら例年よりも積雪量が多くて驚愕している新潟県民であります。

今回は自分の大切にしている評価軸を整理すると目指す方向の解像度が上がるかもよという話です。

これまで、「どんな山をつくりたいですか?」という問いかけに対して、僕の中では「未来に繋がる山がつくりたい」という用意をしていました(チキンなのであんまり人に言ったことはありません)。

聞いて思われた方もいると思

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何を目指す林業で、何を捨てる林業にするか

何を目指す林業で、何を捨てる林業にするか

 10月に入っても日中の気温が30℃近くになるなんて、今年は冬が来るのだろうかと無駄な心配している今日この頃です(いつか本当にエヴァの世界になってしまうのでは…)。

 さて、最近ではようやく新潟県でも再造林についての話がちらほら聞くようになってきました。再造林の推進をはじめ全国的にも林業の様子が変わりつつある中、今まで通りのやり方ができないという不満の声というのはよく聞きます。少し遡りますが、森

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森林施業プランナーになってよかったこと_「お前は何者だ」に答えられる

森林施業プランナーになってよかったこと_「お前は何者だ」に答えられる

森林施業プランナーという資格をとって良かったことの一つに「自分は何者かについて説明がしやすくなった」ということがあります。初めての人にも「どうもそういう役割があるらしい」ということで耳を傾けてくれたりします。

森林施業プランナーって?林業という業界にもいろいろと資格がありますが、その一つに「森林施業プラナー」というものがあります。伐採や重機のオペレーターなど現場最前線に活かせる資格ではなく、黒子

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20210326 山の宝探しにチャレンジできる環境にする

20210326 山の宝探しにチャレンジできる環境にする

昨日、地元にある森林所有者の任意団体の方から団体運営費の捻出が毎年厳しい、何とか良い方法は無いものかと相談を受けた。

その団体が所有している山のほとんどが天然林で木材搬出も厳しい立地条件の場所にある。

木材屋としては、正直助けることが難しい条件ではある。

この業界にもう10年近くもいると、どうしてもマネタイズは'木材の売り上げ'と'補助金'という固定された思考回路になってしまう。

キャンプ

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20210322_林業補助金事業の運用代行業者がいてもいいのでは。

20210322_林業補助金事業の運用代行業者がいてもいいのでは。

今日は新しく入る現場の状況確認を済ませ、森林経営計画の変更手続きを行った。
内容の確認をして、変更認定請求書、帳票、図面を印刷をする。この印刷作業の時間が生産的でなくとっても嫌いである。

役場へ向かう。
3月末ということで役場も人事移動の辞令が出たらしく、私にも教えてくれた。
今回は大きな移動は無く、メンバーもほぼ同じでひと安心。

この行政担当の人事移動は林業の世界でも害悪でしかない。今まで通

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林業の市場規模を拡大させるようなサービス

林業の市場規模を拡大させるようなサービス

林業関係の面倒な行政手続きを代行するサービス、膨大になりつつある森林・林業関係のデータ集積・運用サービスは需要があるじゃないかしらと思っています。(同様なサービスを展開している人もいますし、そもそも森林組合がこの立場だったりしますよね)

だだ、これらのサービスは新しい価値を生み出しているものではない。

ちょっとこれだけでは誤解を生みそうなのでもう少し説明すると、これらのサービスは例えば宇宙旅行

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林業と塩引き鮭

林業と塩引き鮭

新潟県村上市には”塩引き鮭”という名産品があり、鮭と深い関わりがある地域でもあります。
村上市の中心を流れる三面川には毎年シロサケが海から遡ってきます。この資源を江戸時代でも活用をしていましたが、一時期は乱獲をしすぎて資源量が減少していきます。そんな中、青砥武平治という人物が鮭の回帰性に気が付き、鮭の繁殖を促せば必ず将来の資源量を確保できるという考えから種川制度というものを作り出します。三面川で土

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伐採から植栽が始まっている

伐採から植栽が始まっている

今日は再造林の現場の下準備に行ってきました。

地拵え(枝葉を整理して植栽をしやすくする作業)は終わっているので、植栽間隔の目安になる杭を立ててきました。

いつも造林地を見て、この地拵えでできる枝葉の山をどうしたらいいものかと悩みます。新潟県のバイオマス発電所は枝葉(たんころも)は受け入れてくれないので造林地内で処理するしかありません。

どうしてもこの枝葉の山ができると植栽ができない面積が多く

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どうしたら、木を伐ることに集中できる環境をつくることが出来るのか

どうしたら、木を伐ることに集中できる環境をつくることが出来るのか

暴れ狂う舞台を準備する。

AI技術が進むと仕事が無くなるといわれているが、無くなるのは仕事だと思っていた”作業”であって、仕事は変わらずあり続けるのだと思う。
私が主にこなしている林業関係の事務はやればやるほど、誰でもできる作業だなこりゃと思う。

事務のそのほとんどが行政手続きになるのだが、これらはいたってパターン化(文章化)されているのでそれに沿って、ジャッジを下しパタパタとキーボードを叩け

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もっとお手軽に山を持てたらいいな

もっとお手軽に山を持てたらいいな

山を所有する方法の選択肢を増やせたらいいなと思う。

山を持っていると毎年税金がかかるし、山の管理もしないといけない。でも一番心配(リスク)なのは、自分が死んだときにこの山を子孫に残さなきゃいけないということだ。

自分は山の場所もわかるし、山仕事もそこそこできる、だけど都会に出た息子・娘は山のことはさっぱり。収益が出せる山ならいいが、そんなことはなく負担を増やすだけになってしまう。

そういう思

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