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つくりたい山の輪郭

「あれー?2月後半ってこんなに降るんだったけー?」と猛吹雪の中叫んでおります。ツヨシでございます。


今回は、「木材生産と森林機能発揮の両方を狙っていく山づくりをしたい」という話をしたいと思います。


自分はどんな山をつくりたいかな?と考える時間が増え、少しその輪郭が見えてきたので文章にしてみようと思います。

さて、日本の人工林では主にスギ、ヒノキ、カラマツなどが植えられていますが、この人工林というのは同じ樹種を一度に植えた林になりますので、同じ樹種、同じ林齢というとても単純な林になります。(一斉人工林とも呼ばれたりしますね)

この人工林をつくった狙いというのは木材を生産するためです。なので、同じ品質、同じ規格の木材を一定量生産するということからも、この一斉人工林はとても理にかなった森づくりといえます。

一方で、この人工林での木材生産というのは森林が本来持つ、生物多様性保全機能や水源涵養機能が低くなるということが言われています。同じ樹種が一面に生えているわけですから、それを利用する生物にも偏りがでてきそうですし、主伐で皆伐をすればそれまで樹木が吸い上げていた水がすべて川に流れ込みそうだということはイメージもしやすいですね。

本来の森林の機能というのはいくつかありますが、もちろん木材を生産する機能もちゃんと定義されています。つまり、人工林というのは数ある森林の機能の中から、木材生産機能に全振りした林ということになります。

私のつくりたい山というのは、この機能のバランスをとった山を作りたいというものです。「木材生産量は落ちるけど、この水源涵養機能や生物多様性保全の機能は保てるよ」というものです。

私は人工林施業を全否定するつもりはありません。ただ、本来ある様々な森林の機能をバランスととりながら発揮できるような方向で進んでいく方が、未来に残せるものが多いんじゃないかと思っています。

これまでの人工林のようにコントロールでき、かつ多様な樹木がある木材生産林って面白そうじゃないですか?


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