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唄 / 詩

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解離性同一性障害、多重人格者です。 紬さんウタさんによる言葉を綴っています。
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2020年10月の記事一覧

肩に落ちた羽
砂塵に削られ行く色

赤い目の鬼
枯れない涙と

波と波の間の幸福
沈まない月は欠ける

月が見てる
僕を見てる

陽の光を見た
日向を影が覆いくる

宵闇の中 探る手には何も触れない

月が見てる
僕を見てる

それでも僕らは日向を探して歩く

君の匂いのする方へ

艶やかに溢れるそれは色を撒き
夏の夜の花火のように弾け咲く

彼岸花

かの色彩を
揺らめかせ 揺蕩わせ
褪せんとする
散り逝くその刻まで

葉も無きその詞
迷いなく逝くだろう

チリチリと火花散らし
燃え揺る黄金の色

その身の絶える時 ふわりゆらゆら

確かにそれは放たれる