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決めた!

子供の何気ないひとことは、大人をハッとさせることがある。

先日、三歳の娘とお風呂に入っていたとき、
娘が「決〜め〜た!」と言った。
「決めたって、どういう意味?」
と聞いてみると、
「えっとね、上手に考えたことを言うの。」
と答えた。


目から鱗だった。
そうか。決めたと言うのは、上手に考えたことを言うのか。。。
そうだよな。
決めたってことは、それが一番良いと思うからだよな。
それって、上手に考えたことなんだよな。
なんだか私は感動してしまった。


大人になると、たった一言の『決めた』という言葉に、
色々なニュアンスが含まれるようになる。
例えば、『本当は選択したくなかったが、諸々の理由で仕方なく選んだ』
という時も、『決めた』という言葉を口にするだろう。
『もう決めたことだから』なんてことを言う時は、
本当は別の選択肢に心が向いている。
心では別のことを望みながらも、『決めた』と口に出すことによって、
自分に言い聞かせているのだ。


こんな話を思い出した。
私たちが普段笑う時は、面白いから笑う。
つまり脳が『面白い』『楽しい』と感じるから笑うのだ。
しかし面白くなくても笑ってみると、
顔にある『笑筋』や『口角挙筋』という筋肉が動く。
するとその刺激が脳に行って、脳が『おもしろい』と錯覚してしまうのだ。
つまり楽しいから笑うのではなく、
笑っているうちに楽しくなってしまうということ。


それならば、『決めた』という言葉を口に出す時も、
『決めた』のニュアンスを三歳児のように、
シンプルにしてみてはどうだろうか?


『決めた』とは、上手に考えたこと。
つまり私が今『決めた』ことは、上手に考えたということなのだ!
そう思うだけで、とてもポジティブにならないだろうか。
上手に考えたのだから、うまくいくに違いない。
うまくいくと信じているから、本当に物事がうまく進む。
こんな好循環になるのである。
いや、絶対になるのだ。


子供のピュアな表現は、応用だらけの大人の頭を、
もう一度基本に立ち返らせてくれる。
娘のおかげで今日も一つ、小さな驚きと感動をもらった。


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