怒りの正体は何?
人間の感情っていろいろ。
単純なこともあれば複雑なこともあると思います。
喜怒哀楽。
喜びや楽しさは明るいポジティブな感情。
そこを隠す必要はないけれど、そんな感情を素直に表現出来ない人もいます。
怒る、哀しい。
そんな負の感情は自分でも嫌になったり、向き合いたくないこともあるかもしれません。
でも、負の感情を無視し続けることはそれを溜め続けることになるので危険です。
目を逸らさずに向き合って、自分の感情やその理由を理解しておくことは生きやすさにも繋がると思います。
以前、「怒りの感情の奥底には悲しみがある。本当は悲しくて怒っているのだ。」
という情報を聞いた時、
「なるほど、確かに。」
と納得出来ました。
誰か怒っている人が近くにいる時に、怒りが悲しみから出ているのをたびたび感じていました。
「ああ、この人はすごく怒っているけど、本当は悲しいんだな。自分を認めて欲しかったんだな。」
そんな風に。
だからこそ、怒りの多くは本当は悲しみだとすぐに腑に落ちました。
私が見聞きしたいくつかの情報では「怒りの奥底には悲しみがある」と断定的な言い方でした。
「理解出来るけど他の感情のこともあるのでは?」
と思い少し調べました。
すると怒りの奥底にある感情として、他に寂しさ、恥ずかしさ、不安、困惑、恐れ、落胆、悔しさ、期待、虚しさなどがあると分かりました。
これらの感情を心理学的には「一次感情」と呼ぶそうです。
怒りは「二次感情」であり、本来の最初の感情である「一次感情」を覆い隠して蓋をする為に出てくるのだそうです。
「一次感情」を感じたくない、感じるのが辛いからそこに蓋をして怒りを出す。
本人は蓋をされた「一次感情」には気づかず、怒りのみを感じていると認識する。
人間て不思議ですよね。
心の不思議。
心理学が面白いって感じるのはこういうところですね。
そんな訳で、怒っている時は
「本当の感情は何だろう?」
って考えるのがポイントですね。
まず、代表的な一次感情である悲しみの可能性を考えてみるのもいいと思います。
情報を得てからは、自分が怒った時にも隠れている悲しみの感情を探したり、本当はどうして欲しかったのか、自分の本心と向き合えるようになりました。
あなたは普段から怒ったりしますか?
短気?
穏やか?
最近怒った時のことを思い出してください。
何か人に言われたり、出来事があって怒ったのだと思います。
何があなたを怒らせたのでしょう?
「パートナーにひどいことを言われた。」
言われてどんな気持ちでしたか?
どこにひどいと感じましたか?
本当はどうして欲しかったですか?
深掘りすると見えてくることがあります。
「ひどいことを言われてカッとなってしまった。感情的に強い口調で言い返してしまい、ケンカになった。」
落ち着いて冷静になって考えてみてください。
あなたはその言葉に傷ついたんじゃないでしょうか?
傷ついて、悲しかったんじゃないでしょうか。
その事実が分かると、急に悲しみに襲われるかもしれません。
だって、それが本心だから。
幼い子供なら、言われて言い返す子もいれば、泣き出しちゃう子もいると思います。
大人になると、人前で泣いたりしたくないですよね。
傷ついたこと、悲しいと感じたことも隠したくなったりします。
大丈夫なフリをして、傷ついたのに笑顔で返してしまったり。
本心をそのまま表現しないんですよね。
多分多くの人が、人前で怒ることよりも泣くことの方がより避けたいことだと思うんです。
泣きたいくらい傷ついた気持ちを隠す為に、無意識のうちに感情に蓋をして悲しみの代わりに怒ったんじゃないでしょうか。
これは私なりの考えですが、怒りの奥底に悲しみがある場合の心の状態を以下に書いてみました。
下の文章ほど本音に近づいていく感じ。
ひどいことを言われて怒った。
理解されずに怒った。
配慮がなくて怒った。
ひどいことを言われて悲しかった。
理解されずに悲しかった。
配慮がなくて悲しかった。
ひどいことを言われたくない。
理解されないのは嫌。
配慮されないのは嫌。
→私を大事にして欲しい。認めて欲しい。理解して欲しい。分かって欲しい。
そういうことかなと。
私は夫とケンカした時、このパターンに当てはまると感じたことがあります。
言葉にしてしまうと「え?そんなこと?」ってなんだか恥ずかしく感じるかもしれません。
「私は相手に大事にされたかったのか。」
そう思うことが。
でも、それが本心なら認めるしかないです。
大事にされたかったし、これからも大事にされたいんです。
みんなそういうものですよね。
そんな自分を恥ずかしいと隠そうとしなくていいんですよ。
いや、他人に言う必要はないけど自分には嘘つかず認めてあげましょうよ。
でも自分を怒った相手には、出来れば
「あんな風に言われて悲しかった。傷ついた。」
と伝えられるといいんじゃないでしょうか。
早く仲直り出来たり、相手があなたの気持ちにハッと気づいて距離が縮まることもあります。
怒りを伝えているだけよりも、よっぽど相手も理解しやすいと思います。
それが言える相手なら勇気を出して言ってみて。
怒りの奥底には他の本当の感情があると分かっておくと、それまでとは違った考え方が出来るようになります。
友達が怒っている時と泣いている時では、対応方法も変えますよね?
泣いているなら慰めたり優しい態度で接したりしますよね。
周囲の人が怒っている時も、悲しみその他の本当の感情を考えてみると、共感出来たり客観的に見れたりします。
自分に対しても、怒っている自分には更にイライラしてしまうかもしれないけど、悲しんでいるなら冷静になり慰めてあげたくもなりませんか?
そんな風に客観的に見れれば早く感情を落ち着かせられるし、自分が本当はどうして欲しかったのかという本心も分かってくる。
そして怒りをなんとかしようともがくより、悲しみを理解して寄り添う方が、きちんとその感情を消化して手放していけます。
つまり、その方がよっぽど解決が早いし、負の感情を溜め込む必要がなくなるんです。
もう、メリットしかないですよね。
怒ることがあったら、思い出してください。
悲しみなどの本当の感情があることを。
悲しいと感じることを否定せず、
「私はなんで悲しかったのか。」
を考えてみてください。
慣れてくると答えが見つかりやすくなると思いますよ。
そうやって本当の感情を無視せず、ちゃんと認めて受け入れましょう。
自分がそんな感情を持っていることを理解しておいた方がお得です。
負の感情ともうまく付き合っていきましょうよ。
だって、その方が生きるのが楽になりますから。
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