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かき氷が手のひらサイズだった頃

「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ151枚目

さて、今日から「僕の昭和スケッチ」も151枚目です。
200枚まで辿り着けるかどうか・・・?
どうぞよろしくお願い致します。

<「カキ氷」© 2022 もりおゆう 水彩/ガッシュ>

<昭和のかき氷は手のひらサイズ>

昭和30年代までのかき氷は手のひらに乗るほどの小さなガラス器に盛られていた。小さな焼きそば屋や駄菓子屋で売られていて、僕の子供の頃はいちごやメロンが10円とかせいぜい20円くらいだった。もちろん、値の張る氷小豆や宇治金時などが口に入った事はない。「金時って何だろう?」と思っていた位だ。それを食べるのが夢だった。

昭和50年代頃からだろうか、、、喫茶店でフルーツが盛られた豪勢なかき氷が出されるようになり値段も一気に上がった。僕はそんな頃によく喫茶店やレストランでアルバイトをしていた。夏には大きな器に入ったフルーツかき氷を作った。だが、大抵のお客は残していたのを覚えている。当たり前で、元々そんなに大量に食べるものではないし、冷房の効いた喫茶店で食べて美味しいものでもない。

かき氷は、屋外や冷房のない街角の焼きそば屋で食べてこそ美味しいものだ。もし、時間を巻き戻せるなら、僕はそこで宇治金時を食べたいものだ。

*ちなみに、上の絵の左下にちょっと変わったかき氷を描いた。
2枚になった貝状の器の片方にかき氷を削って割り箸を挟み、貝を閉じてギュッっと圧縮してあるだけのものだ。食べているうちに落ちないかとスリル満点(^。^)💧なのだが、幸いにして僕は落としたことはない。割り箸の刺し方は、絵のようだった記憶があるが、定かではない。これは小学校周辺の屋台で売られていたのもので5円程度だった記憶がある。
(色はブルーを塗ってしまったが、まだブルーハワイは無い時代なのでこれは間違い。お許しあれ)


<©2022 絵と文/もりおゆう 禁無断転載>
(©2022 Yu Morio This picture and text are protected by copyright.)



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